No.5ベストアンサー
- 回答日時:
ロマン派と古典派の音楽の「境界線」ということに関しては、前の回答で出尽くしていますので、あえて述べる必要もないかと思います。
しかし、モーツァルトの後期になると古典派ではなくなるという意見もありますし、ベートーヴェンは古典派の形式を踏まえた上で破格(第5交響曲のように楽章を続けて演奏するアタッカ、第6交響曲のような5楽章制、第9交響曲のように緩徐楽章を第3楽章に配置し、さらに合唱を加えるなど)を使って形式よりも想像力(=創造力)を重んじたケースもあります。ですから大体モーツァルトやベートーヴェンが端境期だとは言えるでしょう。両派の性質を持った作品もいくつか見られます。ソナタや交響曲といった形式に忠実なことをもって美学としたのが古典派、それに対し、形式よりもその内面の表現力や創造性に重きを置いたのがロマン派ということになります。
ロマン派の1つの特徴として、標題性というのが言えると思います。例えばベルリオーズの「幻想交響曲」のような心理性、物語性のある音楽はロマン派に属しています。しかし、これだと不十分な説明です。モーツァルトのオペラのアリアなどを聴くとわかりますが、人間の心理を見事に捉えた仕掛けがいくつか見られます。その意味でモーツァルトをロマン派と認めることもできるのですが、まだ一線を越えていない部分があります。
ロマン派の越えた一線とは、ハイドンによって完成された形式を破壊することによって創造するということにあります。その意味で、ベートーヴェンがヒーローとなり、後のロマン派の作曲家達(シューマン、ブラームス、ワーグナーら)の手本となったことは不思議ではありません。ベートーヴェンのように新しい価値観を創造するということがロマン派の考え方でした。
時代背景としては、フランス革命があるといえますね。近代市民社会が成立したことにより、その時代の精神というものが新たに目覚めたということになります。また、ドイツ文学で言えば、疾風怒濤期のゲーテやシラーの影響も考えられます。叙事に徹するよりも詩的、叙情的な部分こそが人間を語る上で必要だということなのかもしれません。そう、ロマン派の音楽というものは、まさしく人間をテーマにするようになったのです。厳格なヒエラルキーに置かれていたアンシャン・レジューム期の音楽(すなわち古典派)になかった生気が、ここで盛り上がることになります。
古典派はバロック(代表:J.S.バッハ)の次に来るものですが、この切り替えも段階的に行われました。バッハの息子たちによる前古典派、また、シュターミッツのようなマンハイム楽派などを経て、ハイドンによる完成に至るのです。
ではロマン派はというと、民族楽派が現れるようになってからが大体後期ロマン派ということになります。しかし、ドレミファソラシドの音階に制約されたままでした。そこを打ち破ったのが、1人はフランスのドビュッシー、もう1人は12音技法を打ち立てたシェーンベルクということになります。後者の兆しというのはすでにワーグナーの「トリスタン」にも現れているので、実際のところロマン派の延長ということになるのですが、「技法」という形式に走ってしまった以上、ロマン派として認めるのは難しいのかもしれません。シェーンベルクと同時期のヒンデミットは、ロマン派として認めてもいい作曲家ではありますが、同時期ゆえに「現代音楽」の枠に入れられてしまうことも多いです。

No.4
- 回答日時:
質問文だけでは、何をお知りになりたいのかはっきりとしないのですが……。
ひとまず、わたしなりの概略を述べさせていただきます。
古典派とロマン派の境界線をどこに持ってくるかということについてはかなり微妙なものがあります。いちおう、わたし個人の考えではモーツァルトとハイドンが古典派を完成させ、ベートーヴェンがロマン派への扉を開いたということにしています。
さて、古典派とロマン派の決定的な違いは、音楽様式に対する姿勢があると思います。
古典派は、ソナタ形式や二部形式、三部形式などの形式にのっとって音楽を作ることを考えていたのに対し、ロマン派になると形式の中で何らかの表現をすることに主眼が置かれるようになっていったような感じを受けています。
したがって、ロマン派の時代になると音楽形式はきわめて形骸的なものになり、音楽は自由になっていきます。
代表的な音楽ですが、大バッハ以降からハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン初期あたりまでが古典派。
ベートーヴェン後期、シューベルトからドイツ中心に書くとシューマン、ブラームス、ブルックナー、ヴァグナー、リスト、メンデルスゾーン、マーラー、R=シュトラウスあたりまでがロマン派に分類されるようです。
ヒンデミット以降は現代音楽と考えられているようです。
ピアノがロマン派の土壌で大きく発展したことから、ピアノこそロマン派を代表する楽器だと考えることもできます。
ほかにもいろいろな考えがあると思いますが、ご参考になれば幸いです。
No.3
- 回答日時:
難しい質問ですね。
一言ではなかなか言えません。古典派とロマン派の境目は、ベートーヴェンあたりにあるというのが
多くの人が認める見解です。古典派はハイドンが確立したソナタ形式に
基づいて、その形式から大きく逸脱することなく作られた作品が多い。
一方ロマン派は、場合によっては形式から離れ、表現力にあふれた自由な
作風のもの。
ではベートーヴェンはそのどちらに入るのかというと、音楽の教科書的に
いうと古典派からロマン派への橋渡しをしたということになります。
私見ではロマン派の考えを音楽に吹き込んだ古典派でしょうか。
音楽の表現力からいえば、断然ロマン派の方が豊かです。言葉の通り
ロマンティックな曲も多いです。
小沢征爾の恩師である斎藤秀雄氏は表現力豊かな演奏家を育てる際に、
もっぱらロマン派の曲を弾かせたそうです。
お薦めの曲...これはまた難しい。あまりにも多すぎて。
有名どころを挙げておきます。
古典派:モーツァルトの交響曲第39,40,41番
ベートーヴェンの交響曲第3,5,9番(5番は「運命」ですね)
ベートーヴェンのピアノソナタ「月光」「悲愴」「熱情」
ロマン派:ショパンのピアノ小品(ノクターンやポロネーズ等)
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」
マーラーの交響曲第1,2,5番
No.1
- 回答日時:
こんばんは。
作曲者にかんしては、
古典派>べ-ト-ヴェン、モーツアルト、ハイドン
ロマン派>ショパン、リスト、ブラームス
などが有名です。詳しくはURLで見て下さい。
参考URL:http://www.ne.jp/asahi/piano/yama/history.html
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