
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
点光源の場合の放射束は φ = 2*π*I*{ 1 - r / √( r^2 + a^2 ) } となります。
しかし、点光源が検出器の真下にない場合や、光源が点でなく面積を持つ場合、検出器に入射する放射束は解析的には計算できませんでした。結果的に計算できませんでしたが、面光源の場合の「考える方針」は以下のようになります。何か致命的な誤りがありましたらご教授願います。下図のように(うまく描けませんが)、xyz 座標系の xy 平面上に面光源があり、z = r の平面上に検出面があるとします。
z
↑ B
─ │← R1 →■ dB = R1*dθ1*dR1
↑ │
r │
↓ |O
 ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ y
/ \
/ A ■ dA = R*dθ*dR
x
面光源の中の微小面積 A が、原点 O から距離 R 、x 軸とのなす角が θ のところにあるとします(斜線を描けないので θ については図示していませんが θ = ∠AOx になります)。同様に、検出器の中の微小面積 B が、z軸上の点 ( 0, 0, r ) から距離 R1 、x 軸と平行で z = r を始点とするベクトルとのなす角が θ1 のところにあるとします( θ1 についても図示していません)。すると、微小面積 A の面積 dA は
dA = R*dθ*dR ---- (1)
で、微小面積 B の面積 dB は
dB = R1*dθ1*dR1 --- (2)
となります。
微小面積 A と B はxy 平面に平行なので互いに平行ですが、x 座標と y 座標がそれぞれ異なるのでベクトル AB は z軸に対して角度を持ちます。その角度を φ とすれば(これも図示していません)
cosφ = AB・Z/( |AB|*|Z| )
となります( Z は z 軸と平行な単位ベクトルとします)。A・Z はベクトル A と Z の内積、|A| と |Z| はベクトルの大きさです。微小面積 A と B の位置は xyz 座標で書くと、それぞれ ( R*cosθ, R*sinθ, 0 )、 ( R1*cosθ1, R1*sinθ1, r ) ですから、ベクトル AB の成分は ( R1*cosθ1 - R*cosθ, R1*sinθ1 - R*sinθ, r ) となります。一方、ベクトル Z はz軸と平行な単位ベクトルなのでその成分は ( 0, 0, 1 ) となります(今は角度が問題なので単位ベクトルで構いません)。すると
AB・Z = r
|AB| = √{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 } --- (3)
|Z| = 1
ですから
cosφ = r /√{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 } --- (4)
となります。
微小面積 A から 微小面積 B を見込む微小立体角 dΩ[sr] は、式 (2)-(4) より
dΩ = dB*cosφ/|AB|^2 = r*R1*dθ1*dR1/{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 }^(3/2)
となります。したがって、微小面積 A からの放射強度が I [W/sr] なので、微小面積 B に入射する放射束 dφ [W] は
dφ = I*dΩ = I*r*R1*dθ1*dR1/{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 }^(3/2)
で与えられます。
(1) 点光源の場合、検出器に入射する放射束 φ0
光源が面光源でなく点光源の場合、もし微小面積 A (点光源)が原点 O にあるのなら、R = 0 なので、検出器に入射する全放射束 φ0 [W] は
φ0 = ∫dφ (積分範囲は、検出器の受光面全体 = z軸を中心とする半径 a [m] の円内 )
= I*r*∫[ θ1 = 0 ~ 2*π ] dθ1*∫R1/ ( R1^2 + r^2 }^(3/2) dR1
= 2*π*I*[ 1 - 1/√{ 1 + (a/r)^2 } ] --- (5)
となります。これは、spr2006 さんの質問文にある結果と同じです。しかし、微小面積 A (点光源)が原点 O にない場合( R <> 0 )、
φ1 = I*r*∬R1/{ ( R1*cosθ1 - R*cosθ )^2 + ( R1*sinθ1 - R*sinθ )^2 + r^2 }^(3/2) dθ1 dR1 --- (6)
は解析的に求められませんでした(数式処理ソフトMapleを使った場合)。
(2) 面光源の場合
この場合、微小面積 A (点光源)が原点 O にない場合の φ0 の式(式 (5) )をさらに、光源の面積全体に渡って積分することになりますが、式 (5) の解析解が得られないので、その積分(積分範囲は 0 ≦ θ ≦ 2*π、0 ≦ R ≦ 発光面の半径)は計算できませんでした。
計算できなくてこんなことを言うのも何ですが、点光源の場合の式 (5) で、r → 0 とした場合、φ0 → 2*π*I となりますが、この場合、検出器は z > 0 の領域の光しか受けていないので 4*π*I の半分となるのは納得いきますが、点光源が元々z > 0 の領域でしか光を出していない場合は、点光源の放射強度を I [W/sr] としていいのでしょうか?形式的な全立体角は 4*π ですが、実際には下半分の領域には光が出ていないので、実際の全立体角は 2*π となるように思えます。
また、面光源の場合、放射強度がLambertの余弦則(放射強度は出射角の cos に比例する)に従うとすれば、どの方向でも放射強度は一定ということはないと思われます( I は定数でない)。このあたりについても識者のコメントをお願いします。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
なぜ、θが微小なとき、tanθ≒θと...
-
中が中空の球の慣性モーメント...
-
電磁気の問題です
-
sinx,sin2x・・・の規格化定数...
-
くさび状態の2物体間のすべりの...
-
有限長ソレノイドコイルの中心...
-
機械設計のねじ
-
物理
-
空間平均について
-
高校物理の質問です。 【問題】...
-
矩形波duty比を変えた場合のフ...
-
-cosθがsin(θ-π/2)になる理由が...
-
フーリエ級数展開をExcelのFFT...
-
微分演算子
-
流体力学について質問です。 問...
-
一次元箱型ポテンシャルの解
-
力学の問題について
-
なぜsinθはθに近似できるのです...
-
1種電気工事士テキストで学ぶ...
-
物理の問題です。
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
なぜ、θが微小なとき、tanθ≒θと...
-
高校物理の質問です。 【問題】...
-
電磁気の問題です
-
有限長ソレノイドコイルの中心...
-
中が中空の球の慣性モーメント...
-
機械設計のねじ
-
-cosθがsin(θ-π/2)になる理由が...
-
√3sinX−cosX≦√3 (0≦θ≦2π) のと...
-
格子定数の求め方,近似について
-
なぜsinθはθに近似できるのです...
-
慣性モーメント
-
矩形波duty比を変えた場合のフ...
-
重心について
-
空間平均について
-
くさび状態の2物体間のすべりの...
-
sp2混成軌道
-
外挿法について
-
毛細管現象と表面張力について
-
sinとcosの使い分けの仕方を教...
-
非保存力の経路による仕事の計算
おすすめ情報