債務名義に表示された以外の者を
債権者または債務者とする執行を許す場合とあるのですが
誰がどうやって債務名義とは違うと判断するんでしょうか。
具体的な場面が分からないです。
たとえば
判決文をもらって執行文をもらいに行く。
執行するための書類が整い
いざ執行の段階にきて
裁判所や執行官が本人確認みたいなことをして
「執行先の人死んでますから(戸籍等で確認)、判決文の被告は存在しません
執行したかったら承継執行文をとってください」
もしくは
「あなた死亡した原告の相続人?(戸籍等で確認)判決文の原告は存在しません
執行したかったら、承継執行文をとってください」
ということですか?
執行文をもらう段階で
既に債務名義と相違が生じている場合も
あると思うんですが
原告被告に確かに承継があったと誰がどうやって調べるんでしょうか。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
民事執行法27条2項ですね。
債務名義に表示された当事者以外の者を債権者又は
債務者とする執行文は、その者に対し、
又はその者のために強制執行をすることができることが
裁判所書記官若しくは公証人に明白であるとき、
又は債権者がそのことを証する文書を提出したときに限り、
付与することができる(民事執行法27条2項)。
>たとえば
>判決文をもらって執行文をもらいに行く。
>執行するための書類が整い
>いざ執行の段階にきて
>裁判所や執行官が本人確認みたいなことをして
>「執行先の人死んでますから(戸籍等で確認)、判決文の被告は存在しません
>執行したかったら承継執行文をとってください」
>もしくは
>「あなた死亡した原告の相続人?(戸籍等で確認)判決文の原告は存在しません
>執行したかったら、承継執行文をとってください」
>ということですか?
ニュアンス的にはそうです。
承継執行文付与申請がなされると、
裁判所の書記官が
承継執行文付与についての条件を
満たしているか書面を見て判断します。
原告又は被告、あるいは原告被告両方に承継があったと場合、
執行文をもらう人=原告(又は原告の承継人)が
承継の事実を調べることになります。
戸籍等でしたら、市役所等に対して、
裁判(強制執行)のためという理由で、
その交付を求めることができると思います。
例えば、「被告は、原告に対し、100万円を支払え。」
という判決書に記載された原告又は被告について、
承継が生じる場面は、だいたい以下の(1)~(3)でしょうか。
なお、判決書に表示される原告、被告の名前は、
口頭弁論終結日の時点のものですから、
判決言渡の時点で、承継がすでに発生している
場合もあります。
(1)原告の死亡による承継の場合、
債権者(原告の承継人)が、裁判所に、判決正本、
執行文付与申請書とともに戸籍等を提出します。
書記官が、戸籍等を見て、
承継されていることに間違いないと判断すれば、
承継執行文がもらえます。
(2)原告から債権譲渡を受けた承継の場合、
多くの場合、原告は内容証明郵便により
被告に対して債権譲渡の通知を行っているので、
債権譲渡を受けた債権者(原告の承継人)は、
裁判所に、判決正本、執行文付与申請書とともに、
債権譲渡の手続きがきちんとなされていることを
証明するために、通知書(内容証明郵便)
+配達証明等の書面を提出します。
この後は、(1)と同じです。
(3)被告の死亡による承継の場合、
原告が、裁判所に、判決正本、執行文付与申請と戸籍等を提出します。
この後は、(1)と同じです。
なお、この後の手続きですが、
裁判所の書記官が承継されていることに
間違いないと判断すれば、裁判所から
債務者(被告又は、承継している場合は被告の承継人)に対し、
承継執行文謄本と、承継の証明文書の謄本を特別送達郵便で送ります。
実際に強制執行の手続きをするためには、上記2つの謄本を
債務者が受領していることが必要となります。
また、裁判所に執行文付与申請に際し、
事務手数料として印紙、送達費用として郵便切手を提出します。
No.2
- 回答日時:
>誰がどうやって債務名義とは違うと判断するんでしょうか。
それは、権利を行使しようとする者です。
権利行使しようとしても、債務名義上の債権者でなければできませんし、相手の債務者が債務名義上の債務者でないとできませんから、自ら調べるしかないです。
ただし、例えば、明渡の強制執行で、債務者が占有していると思いこんで執行に着手しようと執行官と同行して、他人の占有で執行不能となる場合があります。
その場合は、執行調書に現在の占有者が記載されていますので、その調書を添付して承継執行文をもらいにゆきます。
そして、再度、その者を相手として明渡の強制執行します。
なお、判決確定前ならば「訴訟引受」などで対応できますし、確定後ならば、執行前に調査する必要があります。わからなければ、訴訟当事者とし、そのまま進め、最後の最後は先に示したとおり執行官の調書で対応できます。
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