
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
現実問題として,仮執行宣言は,金銭の支払を命じる判決には原則として付けられますが,仮執行宣言に併せて仮執行免脱宣言が付されることはほとんどありません。
その理由の確実なところは分かりませんが,判決は,裁判所が控訴や上告によって覆らないことを前提としてなされます(要するに自信をもって判決する。)から,判決確定前の仮執行を認めても,債務者に損害が生じることはない,金を払うことは判決確定まで待っても同じことで,それなら債権者に早く満足を得させた方がいい,という考えに基づくものと考えられます。
これに対して,仮執行免脱宣言は,通常一般的に考えると,判決が上訴で覆ることを予想している場合になされるものと考えられますので,仮執行免脱宣言を付することは,裁判所としては,基本的にやりたくないということになります。
そのようなことから,仮執行宣言に担保を命じることはまずあり得ませんが,仮執行免脱宣言は,担保を条件とすることが多いと思われます。ここで担保を立てさせることには,担保の本来の意味ではありませんが,支払が先送りされることに対する支払原資の確保といった意味も含まれています。
ですから,判決を見ても,仮執行宣言を付することについて具体的な理由が書いてあることはまずありませんが,仮執行免脱宣言を付する場合には,何らかの個別の理由が書いてあることが多いと思われます。
私が見たことのある仮執行免脱宣言は,公害訴訟など重大事件で,国や大企業が被告の事件でした。
それ以外の事件で仮執行免脱宣言が付されることは,判決をした裁判所自身が,その判決が覆る可能性が高いと考えているものと思われます。
そういうことで,仮執行免脱宣言が付されることは,「控訴をして支払を先延ばしにする嫌がらせに対する方策」ということは,まずないと思われます。控訴された場合には,控訴に伴う執行停止の申立てという制度があり,この申立ては,担保を積むことを条件にほとんど認められ,仮執行免脱宣言とほとんど変わらない効果が得られますので,通常の場合,裁判所は,執行されたくなければ,控訴して執行停止を申し立ててください,という対応をします。
この回答への補足
お陰さまでよく分かりましたが、
「控訴に伴う執行停止の申立てという制度」なるものが有るとは知りませんでした。
>この申立ては,担保を積むことを条件にほとんど認められ
そのようなことであれば「仮執行制度」が有る意味がなくなってしまいませんか?
また、判決前に「仮執行免脱宣言」の申請があった場合とは違いますよね。
No.8
- 回答日時:
>要は、被告が判決前に控訴を想定して「仮執行免脱宣言」を申請しても、裁判官の判断でそれを認めないことが有るか否か、ということです。
当然、ありえます。例えば、100万円の貸金返還請求訴訟において、原告から被告作成の借用書等の証拠が提出され、その証拠から、被告が原告から100万円を借り入れた事実は明らかであり、他方、被告が主張する弁済の事実を証明する領収書等の証拠が提出されなかったので、原告の請求に理由があると心証を抱いて、原告の請求を認容し、仮執行宣言を付する判決の内容にしようと考えた場合、いくら被告が答弁書等で、仮執行免脱宣言の申立をしていたとしても、たとえ被告が控訴したとしても、判決が覆る可能性が低いと判断すれば、仮執行免脱宣言はしないでしょう。
No.6
- 回答日時:
そもそも、仮執行宣言を付す必要性の有無の判断は裁判所に委ねられています。
(但し、手月訴訟のように仮執行宣言が義務的なものもある)ですから、裁判所には、1.仮執行宣言は付さない、2.無条件で仮執行宣言を付する、3.担保を立てることを条件とする仮執行宣言を付するという選択肢があり、さらに、仮執行免脱宣言という制度があることにより、さらに選択肢が増えるわけですから(4.無条件で仮執行宣言を付するが、仮執行免脱宣言もする、5.担保を立てることを条件とする仮執行宣言を付するが、さらに仮執行免脱宣言もする。)、きめ細やかな利害の調整が可能になるわけです。
民事訴訟法
(仮執行の宣言)
第二百五十九条 財産権上の請求に関する判決については、裁判所は、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、担保を立てて、又は立てないで仮執行をすることができることを宣言することができる。
2 手形又は小切手による金銭の支払の請求及びこれに附帯する法定利率による損害賠償の請求に関する判決については、裁判所は、職権で、担保を立てないで仮執行をすることができることを宣言しなければならない。ただし、裁判所が相当と認めるときは、仮執行を担保を立てることに係らしめることができる。
3 裁判所は、申立てにより又は職権で、担保を立てて仮執行を免れることができることを宣言することができる。
4 仮執行の宣言は、判決の主文に掲げなければならない。前項の規定による宣言についても、同様とする。
5 仮執行の宣言の申立てについて裁判をしなかったとき、又は職権で仮執行の宣言をすべき場合においてこれをしなかったときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、補充の決定をする。第三項の申立てについて裁判をしなかったときも、同様とする。
6 第七十六条、第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、第一項から第三項までの担保について準用する。
この回答への補足
複雑でよく分からなくなってしまいました。
要は、被告が判決前に控訴を想定して「仮執行免脱宣言」を申請しても、
裁判官の判断でそれを認めないことが有るか否か、ということです。
No.4
- 回答日時:
>敗訴被告が担保を預けて「仮執行の免脱宣言」を求めても裁判官が認めなければ仮執行執行されるのでしょうか?
敗訴被告が担保を預けて「仮執行の免脱宣言」を求めることは、あり得ないです。
本案判決の敗訴は敗訴ですから、担保を積んで免脱宣言の申立はできないです。
免脱宣言を求めることができるのは、本案事件の中でしかできないです。
敗訴して、控訴する場合、仮執行宣言があれば、強制執行できるので、その強制執行を免れたいならば「執行停止の申立」をします。
その申立では、保証金を積んで強制執行は免れます。
(控訴を理由とするならば控訴判決があるまで強制執行は停止します。)
この回答への補足
判決前に前もって「執行停止の申立」をすれば全て「仮執行の免脱宣言」が成されるのでしょうか?
裁判官の判断ではないのでしょうか?
執行を無闇に先送りするのを制する「仮執行制度」の意味が分からなくなりました。
No.1
- 回答日時:
■民事執行法(仮執行の宣言)
第259条(第3項)
裁判所は、申立てにより又は職権で、担保を立てて仮執行を免れることができることを宣言することができる。
担保を立てることが、免脱宣言の条件です。
いくらの担保を立てさせるかは、裁判所の自由裁量ですから、反訴原告(債務者)が「いくらの担保で免脱宣言をしてちょうだい」 と言ってみても、全く無意味です。
黙っていても、免脱が認められる場合は、裁判所が妥当と思う担保が判決で示されます。
判決で示された担保を供託しないでいると、仮執行宣言付判決確定後、強制執行がされてしまいます。
いくらの担保になるか分からないので、判決が出るまで供託のしようがないし、供託するには理由が要るので、供託所に供託可能を証する判決正本(又は謄本)を提示(提出か?)しないと、供託出来ません。
なお、裁判所は免脱宣言が「出来る」のであって、当然「しなくても良い」です。
(免脱宣言しない判決例は、下記1の「事実及び理由」の最下段「第3 当裁判所の判断」の5参照。
免脱宣言付判決例は、下記2の「主文」の4参照。)
http://www.tkclex.ne.jp/commentary/zn/zn2003-008 …
http://homepage3.nifty.com/medio/watching/hanrei …
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