
「様々(さまざま)の」という表現が気になっています。
形容動詞を認めるという前提に立てば、「様々だ」は形容動詞なので「様々な○○」とは言えても「様々の○○」とは言えない気がするのです。
実際、過去の質問でも「様々な」が正しいとする意見が見られました。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1115825.html?ans_cou …
そのため、多分「様々の」という表現は間違いなんだろうという理解で自分の中では処理していたのですが、先日金田一春彦先生の著書を読んだところ、金田一先生まで「さまざまの」という表現を用いていたためこの疑問が再燃してしまいました。
「様々の」という表現は単なる誤用なのでしょうか。それとも何か故あってのことなのでしょうか。
A 回答 (10件)
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No.10
- 回答日時:
一例として
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …
に見られるように、辞典にも「様々」を形容動詞の語幹とし「様々の」の用例が紹介されています。「各人が様々の感想を述べる」などという短文には違和感がありますが、国語学者の説とあっては渋々ながら肯くしかありません。まさか「静かの夜」、「綺麗の花」まで認める訳ではないでしょうから、全てのではなく「一部の形容動詞の連体形には『~な』の他に『~の』がある」と解釈して辻褄を合わせるしか仕方ないのではないでしょうか。もちろん何が何でも形容動詞を用いて説明する場合の話です。
以上、野次馬の余計な口出しでした。ご質問への直接のご返事は終わりですが、これまでの質疑全体を通じて眺めると、以下の情報が役立つのではないかと拝察します。ひょっとすると、この書籍は先刻承知されているのかもしれませんが。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2862678.html のANo.3に登場する
>>阪倉篤義著「改稿日本文法の話」(昭和60年4月第2版、教育出版)
九、単語の種類
(5)形容動詞
形容動詞を肯定する立場
形容動詞を否定する立場
やはり認めておきたい
なぜ形容動詞という品詞をたてるか
問題はまだ残っている
ここには形容動詞に絡んだ厄介な問題が、よく整理されていました。これも教えを授かったものの受け売りです。自ら論ずる能はないので他人様の説を横流ししているだけです。
No.9
- 回答日時:
No.5です。
丁寧な補足恐れ入ります。
>形式的には名詞に近く、意味内容は形容詞に近い単語を説明するために独立した品詞分類を作るわけにはいかないのでしょうか。
けっこうなことだと思います^^
ご存知なのでこういう質問をしているのだと思いますが、義務教育で使われる文法のほかに、少し違った方法で整理した文法を考えている方もたくさんいらっしゃいます。どれも実際の言葉の使い方を捉えているのは同じですから、あるひとつの文法だけが正しいというものではないと思います。学習のうえで理解しやすい、使いやすいといった優劣はあると思いますが。
特にいわゆる形容動詞の取扱は専門家の方の間でも、人によっていろいろな整理の仕方があるところのようです。まさにご質問の内容と補足いただいた内容が論点となっています。
学校で習う文法ですと、わたしの説明したように、「様々な」と「様々の」をまったく別の語として考えることになりますが、同じ語として説明する考え方もあると思います。
学校で教えている文法というのは、あくまでも近・現代の一部の学者さんが、実際の日本語を観察しながら、そこに存在するルールを整理したものですから、整理の仕方が腑に落ちない方もいらっしゃるでしょう。まだまだ、文法教育の歴史が浅く、これからもわたしたち実際に日本語を使う人間が、うまく整理していくことになるかと思います。
既存の文法でしっくりこないと感じるのであれば、自分なりに新しい文法を考えるのは大変けっこうなことだと思います。
No.8
- 回答日時:
ただの雑談のようで申し訳ございませんが、私も参加させてください(^^)(以下、ほんとに単なるおしゃべりで申し訳ございません。
)私もstkin1164さんと同じ感覚ですよ。
「様々の」は気になります。
というより、結構古い印象を持つ文章でお目にかかるような気がします。
同じように「いろいろの」も見聞きしましたが、やはりひっかかりを覚えました。
まるで『若者たち』という歌で「・・・だのに、なぜ、歯をくいしばり、君は行くのかそんなにしてまで」と聞いたとき「は?だのにぃ~?」と感じたときと同じような違和感です。
ついでですが、学校文法では「様々だ」は形容動詞でO.K.です。「様々が」や「様々を」等とは言いませんから。ってことで、やはり「様々な」は言っても「様々の」は教科書類(学習で使用するもの)では見ません。同意語の「いろいろだ」も形容動詞扱いです。意地悪な問題では「いろいろな」は形容動詞連体形、「いろんな」は連体詞として出題されたりもします。
また、広辞苑はそろそろリニューアルされて出るそうですが、個人的な印象では、権威といいましょうか、カタさがあり、どうもその書き方に古めかしさを感じてしまいます(実際に、百科的要素も古語辞典的要素も多分に含んでますし、ね)。
誤用か否かというと誤用ではないんでしょうね。金田一先生までもそう使っているんですし。でも、時代的にはいくぶん古いんではないかと個人的には考えてしまいます。
「ーナ」という言い方はずいぶんと便利なようで、日本語教育では学校文法での「形容詞」「形容動詞」を「イ形容詞」「ナ形容詞」などと呼ぶようですし、何といっても新語・外来語にいたっては何でもかんでも「な」を付けて済ませているような状況も見えます。(例:~的な、ロマンティックな、など)
そんなところから、「~の」としていたものが「~な」に変化してきたと考えてもいいように思うのです。「~の」が先で、後に「~な」も使われるようになった、と。
私などはどうも「様々の」には違和感・・・なのですが、ですが、ですが、誤用なんではないんでしょうねぇ・・・。
以上、思いつきですみませんでした。
No.7
- 回答日時:
この質問を考えることで大切なことは、「AがBである」と「BであるA」は交換できるという考えと、形容動詞についての考えです。
まず、「AがBである」と「BであるA」は交換できます。そして、「BであるA」の「である」は「の」や「な」で表されることもあります。
因みに、「BのA」は「BであるA」以外に沢山のことも表せるので、「BのA」が「BであるA」とは限りません。
また、「である」や「だ」が語の格を示さないと考える場合、「である」や「だ」と交換できる「の」や「な」も語の格を示さないので、その「の」や「な」は格助詞ではありません。
形容動詞については、形容動詞は名詞と同じで活用しない品詞でもあるし、形容詞と同じで形容する品詞でもあると考えます。
例えば「静かな海」の「静かな」は、「静か」と「な」に分けられて、「な」は「である」や「だ」に相当する語です。
また、「静かに綺麗に掃除する」で言えば、「静かに掃除する」の「に」も「である」や「だ」に相当する語で、「掃除することが静かである」と交換できます。「綺麗に掃除する」の「に」は、「本を借りに図書館へ行く」の「に」と同じで、目的を表す格助詞であると考える方がより良いと考えます。
そのように形容動詞に付属する「に」に違いがあると考えるので、「静か」や「綺麗」を一語と考えます。
ご回答有り難うございます。
形容動詞を独立した品詞として認めた上で、学校文法が教えるような解釈ではなく非活用語として扱うべきだということでしょうか。
No.6
- 回答日時:
はじめまして。
既に回答は出ていますが、別の角度から補足します。
ご質問1:
<「様々だ」は形容動詞なので>
形容動詞ではありません。
1.正しくは名詞「様々」+断定の助動詞「だ」の連語になります。
2.「様々」は、「性質の違うあれこれの種類に広くわたっていること」を示す名詞です。
3.同じ意味の「多様だ」「いろいろだ」なども同じく、「名詞」+「助動詞」の用法になります。
4.「様々な」の「な」は、断定の助動詞「だ」の連体形になるのです。
5.従って、「様々な」は形容動詞「様々だ」の連体形ではない、ということです。
ただ、「様々な」や「いろいろな」という形をとることで、「連体詞」の働きになります。
ご質問2:
<「様々の」という表現は単なる誤用なのでしょうか。>
誤用ではありません。
1.上記の説明に照らせば、名詞+格助詞「の」になります。
2.この「の」は修飾する名詞の「属性」を示す用法です。
ご質問2:
<それとも何か故あってのことなのでしょうか。>
はい、「故」があります。
「様々な」と「様々の」の違いは以下の通りです。
1.「様々な」:
(1)断定の助動詞「な」を使うことによって、修飾する名詞を「肯定的に認めた性質を持つもの」として、その名詞の性質を普遍的なものとして形容している感があります。
(2)わかり易く言えば、「様々なA」は「Aは様々である」という主述関係に置き換えることができます。
例:
「様々な人種」=「人種が様々である」
ここでは、人種の「多様性」「多様な広がり」にポイントが置かれていることがわかります。
2.「様々の」:
(1)所属を示す格助詞「の」を使うことによって、修飾する名詞を「個々のに特徴づける」効果があります。つまり、ひとつひとつが種類が異なる、というニュアンスを与えます。
(2)わかり易く言えば、「様々のA」は「Aは様々ある」という所有を示唆する、主述関係に置き換えることができます。
例:
「様々の人種」=「人種が様々ある(存在する)」
ここでは、たくさんの種類がある「それぞれの人種」という、「ひとつひとつの種類」にポイントが置かれていることがわかります。
以上ご参考までに。
ご回答有り難うございます。
「様々だ」が形容動詞ではないというのは、時枝文法のような形容動詞を認めない文法論を採用すべきだということでしょうか。
形容動詞という品詞を認めるならば、「様々だ」はその典型的な例だと思うのですが・・。
No.5
- 回答日時:
形容動詞を認めるなら、「様々の」という語形にはならないのではないかというご指摘ですが、もしそういう文法の区分をきちんとしたいということであれば、「様々の」は、形容動詞「様々だ」とは別の「様々」という語+格助詞「の」というものに区分されることでしょう。
わたしは、「様々の」に何の違和感も抱かないし、ときにはわたし自信も使用していると思います。今回の質問は、「様々の」という語を知らない、使ったことがないということからの疑問のようです。参照先の質問でも、自分は使ったことがないから間違いなのではないかと思うという内容の回答がいくつか見受けられます。
まずは、「様々の」は普通に使われている言葉なんだなということを理解していただければ幸いです。
長くなってきましたが、もう少し説明すると、「様々の」は、
「いろいろ」「種々」などと同じような意味の名詞「様々」に、
「水玉模様の傘」「瀕死の重傷」などの『の』と同じ「~の様子の」「~の状態の」という意味合いの『の』がくっついたものと考えられます。
ご回答有り難うございます。
一つ弁明させて頂きますと、自分が使ったことがないから疑問に思ったわけではないのです。
「様々の○○」という言い方は文法的に説明がつかないのではないかと思ったものですから・・。
「さまざま」を名詞とみなせば形式面の説明はつきますが、意味内容の面から抵抗感を覚えたのです。
「瀕死の重傷」の「瀕死」もそうなのですが、形式的には名詞に近く、意味内容は形容詞に近い単語を説明するために独立した品詞分類を作るわけにはいかないのでしょうか。
No.4
- 回答日時:
あてになるかどうか…ですが。
私は、仕事柄さまざまな方々の講演や会議などの聞いていますが、
何を強調したいかで言い方を変える人が多いと感じています。
ほとんど「な」を使うと思うのですが、「いろいろ」とか
「色とりどり」とかに置きかえた場合、「な」でも「の」
でも使われているように思います。
その著書の「様々の」の後ろに何がきていたのかわかりませんが、
意としたいものがあったのではないかと思いますが。
ご回答有り難うございます。
問題の箇所は、「日本語を文字の面から眺めてみますと、一番大きな特色は、日本語はさまざまの文字を使う言語だということです。」という文章でした。
確かに著者の主張の核心をなす重要な部分ではあると思います。
No.3
- 回答日時:
故あっての事だと思います。
ご質問中のリンク先にも書かれていますが、
広辞苑では「さまざまの服装」という例文があります。
広辞苑の立場が気になるな、と思ってwikipediaを引いてみると、
『
形容動詞は名詞との境界の曖昧な品詞である。
その曖昧さ故に広辞苑などでは形容動詞を独立した品詞と認めずに
名詞の一種に過ぎないとしているほどである。
』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%A2%E5%AE%B9% …)
とあります。
つまり「さまざま(名詞) + の(連帯修飾)」という立場なのでしょう。
「さまざまの」は誤用ではなさそうです。
ただし、他のページも検索してみると、
「~な」と「~の」のどちらを正しいとする立場もあり、
学者でさえこの違いを研究材料としている難しい話題のようです。
(”『~な』と『~の』について”でGoogle検索をしてみて下さい)
ご回答有り難うございます。
ご紹介頂いたサイトが大変参考になりました。
確かに「さまざまの」を文法的に解釈しようとすると、現在の一般的な文法体系では名詞とせざるを得ないんですよね。
しかし、「さまざま」という言葉は意味内容としては形容詞に近く、形式面だけを重視して名詞として処理してしまうことに抵抗感があるのです。
文法の難しさを改めて思い知らされました。
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