No.2ベストアンサー
- 回答日時:
金属のモル比熱はほぼ3Rです。
デュロン・プティの法則と呼ばれています。
原子の運動エネルギーの分3R/2とポテンシャルエネルギーの分3R/2で3Rです。ポテンシャルの場の中での振動では1自由度でRと考えていい事になります。
気体の場合は
1原子分子・・・・定積モル比熱 3R/2,定圧モル比熱5R/2
2原子分子・・・・定積モル比熱 5R/2,定圧モル比熱7R/2
比熱比γは1原子分子で5/3=1.67、2原子分子で7/5=1.4です。
2つの比熱の差のRは膨張に伴う仕事に対応するものです。
定積比熱の中の数字の3はx、y、zの3方向の運動の自由度に対応します。2原子分子の方の数字の5はx、y、zの3つの運動と2つの回転を表しています。分子間距離は変わらないとしています。常温での比熱です。温度が高くなれば分子間伸縮振動も起こるようになりますから比熱の値が少し大きくなってきます。
以前の理科年表には気体の比熱の値が載っていましたが2008年版には載っていません。なぜ削ってしまったのか不思議です。
載っている版の値もモル比熱ではありません。g当たりです。換算が面倒ですから一緒に乗っているγの値で見当をつけるほうがいいでしょう。
3原子分子では当てはまり方が悪くなってきます。
水H2O γ=1.33、
二酸化炭素CO2 γ=1.302
1酸化二窒素N2O γ=1.305
二酸化硫黄SO2 γ=1.26
これは7R/2、9R/2に対応します。2つ自由度が増加しています。変角振動の分でRの増加です。水のγは1.33と少し大きいので2つ自由度が増加しているとは言い切れないところがあります。
二酸化硫黄SO2ではγ=1.26ですからさらに別に自由度が絡んできている事になります。
No.3
- 回答日時:
理想気体にたいしてNo2さんが丁寧に答えられていますが、振動について若干付け加えます。
振動の寄与に対してはEinsteinの比熱の式を使えます。N原子分子の振動モード数は3N-5(直線分子)あるいは3N-6(非直線分子)ですが、各モードの基本振動数νiに対し、Θi=hνi/k(hはPlanck定数、kはBoltzmann定数)を特性温度とします。そうするとEinsteinの関数H(x)を使い、Cv=R*H(Θi/T)となります。振動の比熱への寄与は各モードごとのCvを足してやればよいことになります。(なおT/Θiの関数を使う記述もあります。)なおH(x)=x^2 e^x(e^x - 1)^(-2)です。振動モードが一つしかない二原子分子でのΘは、たとえば酸素が2250K、COが3080Kです。したがってこのようなばあいΘ/Tは大きくなり振動の寄与はゼロに近づきます。高温ならH(x)は1に近づくので各モードからのCvへの寄与はRに近づきます。
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