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万年筆というと、黒くて流線型というか葉巻型というか、ああいう形をしているのが主流のように思えます。
ボールペンやサインペンなどはもっと色々な形をしている物もあるのに、どうして万年筆の(主流の)形はあの形なのでしょうか。
何か歴史的経緯があるのでしょうか。
お暇なときでいいので、教えてくださいな。

A 回答 (2件)

>どうして万年筆の(主流の)形はあの形なのでしょうか。



万年筆が他の筆記具と比べて明確な優位性が認められるのは、長文連続筆記においてでしょう。

たとえば、シャープペンシルやボールペンを使って、A4用紙5枚にびっしり文字を書けますでしょうか?
きっと指や腕が疲れてしまって、途中で中座してしまうことになると思います。
ですが、万年筆ではこうしたことが可能なんです。(不可能だと言う人は、持ち方、書き方が悪いです。)

高価な万年筆には、装飾や耐腐食性の他に、指先への負担を減らす目的で、
ペン先と紙が当たるショックを吸収・軽減する、
振動減衰性の高い「金合金」を使っていたりします。

万年筆の、あの流線型形の独自なフォルムもまた、長文連続筆記が容易となる様に、
長い年月をかけて、試行錯誤と創意工夫され続けて来た結果なのです。
(ちなみに、軸径12mm、重量30g、長さ130mmあたりが良いとされています。)

そして、それこそ書くために作られた様な「実用万年筆」においては、
使用者の「書くこと」に対して気を散らせるなどの邪魔をしないで、
脇役に徹するために、派手な色さえ使われることもありません。
執筆中は、「万年筆の存在が意識から消える」といった感じになるくらいが望ましいのです。
ちょっとアブナイ感じの表現かも知れませんが、頭で描いたイメージが、
何の筆記用具も使わずに、ストレートに文章に変換され、紙面に浮かび上がって来る、
という錯覚に陥るくらいになりますと、それが理想的の万年筆なのだと思います。


現代の日常では、現代ではワープロやメールでの文書作成が多いですし、
一回の筆記も数行程度で済んでしますことがほとんどですから、
万年筆の優位性を活かせるシーンがほとんどなくなってしまいました。
こうした現代の日常シーンでは、ボールペン類の方がはるかに実用性がありますから、
万年筆が使われなくなってしまったのです。
ですので、現代では長文連続筆記という実用面から万年筆を使っている人は、ごく少数かと思います。

私は万年筆を常用している少数派なのですけど、それは、
私の仕事は一日中マウスをクリックしていまして、指の痛みがなかなか抜けない事情があり、
メモを取るために持つシャープペンシルやボールペンさえもしっかりと握れなかった時期があって、
そうした時期に、大学生時代に万年筆を使っていたことを思い出し、引っ張り出して来てみたのです。
なるほど、筆圧をかけずに書くことの出来る万年筆は指の痛みを悪化させることもなく、
シャープペンシル以上にくっきりとした文字や図形を書くことが出来ました。
それ以来、ずっと万年筆をメインの筆記具に使う様になりました。

こうした、「マウス症候群」から来る疲労を緩和出来る筆記具としても、万年筆が見直されて来ている様です。
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ヒマなので(?)おつきあいさせていただきます(^^;


まず色については「黒」と決まっているわけではありません。
メタリック(金属)のもの、カラフルなものもたくさんあります
例えばLAMYサファリなどはポップです。
http://www.rakuten.co.jp/buneido/399244/

>ボールペンやサインペンなどはもっと色々な形
形状については、どんな形をイメージしているか分かりませんが、そうですね、ボールペンの方が形状の自由度が高いかもしれません。

それはペンの内部構造によるのだと思います
ボールペンの実体は、実は「替え芯」です。
http://www.rakuten.co.jp/buneido/398836/401113/
これはクロスの「替え芯」ですが、替え芯を短く作れば、ボールペン自身も短くすることができますよね。

でも万年筆の実体は「インクカートリッジ」ではなく、「ペン先+ペン芯+インクカートリッジ」が一体となったものです。
http://www.nakaya.org/kozo.html
当然ある程度長くなります。インクカートリッジはメーカーによって長い、短いはあるのですが、万年筆は毛細管現象を利用してインクの出を調整するのでペン芯やペン先も極端に短くすることはできないと思います。
ですからこれらの構造全体を収めるためにはペン軸と、ペン先を乾燥させないようにするためのキャップも、それなりに長さが必要になり、全体の形状も「流線型というか葉巻型というか」にならざるを得ないのでしょう。

「歴史的にみて」を語ることはできませんが、万年筆の前はただの「ペン先」だけでした。(ペン先を軸に取り付けて、インク壺につけて字を書いたもの)。
ペン先だけでよければ色々な形状のペンを作ることはできそうですが、書きやすさを求めれば奇妙なものはお客に選ばれないでしょう。

また1970年台には国産万年筆で短めのものが流行した時期がありました。(Pilot エリートSなど。ペン軸が短く、キャップを閉めると短くなるもの)
また断面は四角、六角形のものもありますし、弓状に反ったものもありました。キャップなし(ノック式)なんてのもあります

でも総じてデザイン的には極端に「変わったもの」は少ないように思います。それはやはり現代では万年筆は趣味性の高い筆記具で値段も(ボールペンより)高いですから、筆記具として求められるのは「書き味」であって「形状のおもしろさ」ではないからなんでしょうね。
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