

ヨーロッパではどこでも手軽に買えるのに、日本ではどう探してもバターミルクを手に入れることができません。
現在、乳製品の種類が豊富になって、クロテッドクリームや稀少なチーズでさえデパートで簡単に買えるのに、なぜ日本ではバターミルクが流通しないのでしょうか。
低脂肪、高カルシウムという性質を考えると、売れないこともないだろうと思うのです。
日本ではバターを作る際、バターミルクが出来ないのでしょうか?
それとも捨ててしまっているのでしょうか?
酪農業の方、乳業関係の方など、ご存知の方よろしくお願いします。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
参考キーワード「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」
バターは、「指定乳製品」のひとつで上記の法律の枠内で国からの補給金を交付された「加工原料乳」を原料として製造されます。バターが製造されるとき、脱脂乳は脱脂粉乳に加工されます。「脱脂粉乳」も指定乳製品です。
指定乳製品(バター、脱脂粉乳、全脂加糖れん乳、脱脂加糖れん乳)を含む、全粉乳、加糖粉乳、全脂無糖れん乳、脱脂乳(子牛哺育用)の8品目は「特定乳製品」とよばれ、この特定乳製品向けに処理される生乳が「加工原料乳」です。補給金が交付されるために加工原料乳の数量認定は厳格に行われています。
したがって、加工原料乳から、「特定乳製品」以外のものが製造過程から生産されるのは、制度上の問題が派生することになります。
バターミルクおよびバターミルクパウダーを特定乳製品に含めることに政令を改正すれば安定して供給される可能性がでてくるのでは。
法令または省令によって生産そのものが許可されていない、ということなのですね。
これで、数ある乳業会社がただの一社たりともバターミルクを販売していないことの謎が解けました。回答に深く感謝申し上げます。
補給金の交付がある・・・ということは、乳業・酪農に携わる方々にとって、もしこの法令を無視した場合のリスクは計り知れない、と考えてよろしいでしょうか。
酪農というのは、酪農だけで完結することは決してないのですね。生産した生乳や加工原料乳を受乳してくれる工場がなければ、すべての努力が一円たりとも報われない、という厳しい現実があるのですね。野菜や穀物などと違って、自主的流通の可能性がかなり低い。ほぼ許されない、ということでしょうか。保護されると同時に規制の厳しい業種なのだということがわかりました。
深く考えず、旅行帰りの素朴な疑問から発した質問でしたが、乳製品の製造・販売について知識を得ることができ、考えるきっかけになりました。ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
飲用乳への需要が下がる冬を中心に製造されるバターは、長期間冷蔵され、需要に対応しております。
保存剤は使われておりません。不足する場合、輸入バターも使われますが、比較的自給率の高い食品です。これは飲用乳の過剰対策としてバターが製造されるためと、北海道で加工乳への販売に専念する酪農家がいるためです。最近業務用バターの不足が言われておりますが、穀物価格の高騰から酪農業が危機を迎え、廃業が多数出ていることも原因です。酪農の将来にもご関心を寄せてください。なお、バターの香や色合いは本来季節により変化しますので、乳業会社はバターを混合して調整しているようです。
http://www.koiwaimilk.com/contact/q_butter.html
補足請求にお答え下さり、ありがとうございました。
バター等の乳製品が、農産品であると同時に工業化された製品でもあるということがうっすらとわかりかけてきました。
市販のバターは、バター製造後に別のバターと混合させたり、長期保管されたものであるというのは私にとって驚きでした。生乳の出荷調整を兼ねてバターが製造されているという事も衝撃でした。
私は穀物や畜産品などはなるべく国産を消費するようこころがけて生活してきましたが、それでも今回の質問とご回答から、無知を痛感しました。バター不足については、数年前、小泉政権当時の過激な生産調整の影響もあると知ることができ、日本の農業・酪農業の未来は予想以上に危機的なような気がしてきました。
おざなりに食育と叫ぶだけでなく、自分たちの実際食べているものをもっと詳しく知ることが大切ですね。
今後も乳製品、さらに食品全般の加工過程について知る努力を忘れないようこころがけます。
重ねてお礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。
No.3
- 回答日時:
バターミルクはパンに使ったり、飲用に使えるなど利点はありますが、日本での利用は少ないのは事実です。
その原因をいろいろ考えてみました。(1)大規模な製造施設は、北海道などに限定している。
(2)バーター製造は飲用牛乳の需要が減る季節である秋以降に集中するため、一度に大量のバターミルクが排出される。
(3)バターミルクを家庭で使う経験が消費者には少ない。飽食の時代では自然回帰の飲み物は利益が少ない。
(4)商品の流通経路、商品化への努力は見られず、周辺酪農家での子牛への代用乳として使われる程度である。
(5)小規模の観光施設での製造では、バターミルクの生産量は少ない。
これらがあると思います。
この回答への補足
ご好意に甘えるようですが、もう少し教えていただけませんでしょうか?
2で、日本ではバターは秋以降に製造される・・・ということがわかりました。ありがとうございます。
ということは、一年中流通しているバターは、実は秋~冬に製造したものを長期保存している・・・ということでしょうか?
もしかして日本製のバターには保存料などが入っているのでしょうか?または、冷凍・冷蔵で寝かせているのでしょうか・・・
お教えいただければ幸甚です。よろしくお願いします。
回答ありがとうございます。
子牛に与えられているのですね。牛の母乳が牛乳となるわけで、子牛が一体何を飲んで育つのかということを考えたことがありませんでした。参考になりました。
3も大変参考になりました。何らの化学的処理もしない=日持ちしない、大量流通しにくい=CMなどで大々的にアピールできない、という製品はあらためて開発する余地がないということでしょうか。
私個人としては、海外で、安価で美味で低脂肪なバターミルクを飲むたびに、なぜこれが日本にないのだろうと不思議でなりませんでした。おかげさまで少し謎が解けてきました。日本の乳業についてもっと知る努力をしないといけませんね。
No.1
- 回答日時:
回答ありがとうございます。
おっしゃるとおり、料理に使ったりそのまま飲んだりするのを見聞きすることはないですね。
不思議なのは、バターが製造・販売されている限り、バターミルクが出来るのではないかと思うのです。バターミルクが存在するなら、なぜたった一社の販売もないのでしょうか?販売しないかぎり、飲用習慣も出来ませんよね。
ヨーグルトやカマンベールチーズ、その他の乳製品も、もともと日本で普及していたわけではなく、乳業メーカーの宣伝や、いわゆるグルメ記事など、それに保健所の指導もあって日本の生活に定着してきたように思われます。(十数年前なら、カマンベールチーズの大量生産品が何種類もスーパーの店頭にならぶということはありませんでしたね)
これほど消費社会が発達し、乳業メーカーも多数あり、ヨーロッパの乳製品なら次々と輸入したり模倣製造して販売する現状があるのに、バターミルクだけは販売されないということが不思議です。
日本では何かの理由でバターミルクの利用ができないのかと思ったりもします。
それとも他の乳製品の原料になっているのでしょうか。
捨てているとすればもったいない話で、「それくらいならオレにくれ!」と叫びだしそうです。
最近では、西欧の食品といえば何でも日本で手に入るような気がするので、こんなことが気になってしまうのかもしれません。
単に、「日本人の口には合わない」「日本には定着しない」と乳業メーカーが判断しているだけなのかも?
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