オスマン帝国勃興以前のベイリッキ(Beylik)時代に関する一文を読んで、訳語が非常に気に掛かりました。
「君候国」という訳語がどちらかといえば一般的なのですが、「候国」と表現している研究者もいます。
「ベイリッキ」とは「ベイ(Bey)」によって統治される国、土地という意味で、オスマン帝国期には、ちょうど江戸時代に例えて、ベイリッキ=藩、ベイ=藩主、大名ですから、「君候国」はその意味でまだ理解できます。
ですが、この時代のアナトリアに「公候伯士男」のような爵位制度が存在しないにもかかわらず、「候国」と表現した場合、多分に誤解を生じさせないでしょうか?
そもそも、侯爵によって統治される国、以外の「候国」という言い方があるのでしょうか?国の規模や統治システムから「候国」と表現することは可能なのでしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
公侯伯子男
ってのは、「漢字」ですので、明治期に中国の歴史から適当に当てはめたモノです。
中国史に於いて、任命者=皇帝 と 爵位との関係から西洋史での 任命者=KING と 爵位を適当に当てはめただけの話。
最初から誤解の元にある話です。
国の規模や統治システムではなく、任命者と任命される関係において、侯国と表現することは問題ないと思います。
なるほど、確かに「公侯伯子男」は任命者によって与えられる爵位、位階ですよね。
この時代の「ベイ」の場合、任命者にあたる上位の存在や宗主国はなく、自らの力によって自治を獲得した独立国の君主になります。
「公国」や「候国」を当て嵌めることに違和感があったのは、そのせいですね。
とはいえ、調べていくうち、ヨーロッパでは、任命者にあたる存在がなくとも、君主(prince)によって支配される国(principality)に対し「公国」「候国」と呼ぶ例(モナコ公国とか、リヒテンシュタイン公国(もしくは候国))があり、その観点からすれば、決して間違っているとはいえない気がしてきました。
というのも、土英辞書で調べてみたら、ベイ(bey)=prince, ruler、ベイリッキ(beylik)= principalityとなっていたもので。
しかし、そうすると、「大公国」か「公国」か、はたまた「候国」と呼ぶかは、周辺国あるいは周辺国の君主との比較次第ということになるのでしょうか。
ともかく、中国史の視点からご回答くださり参考になりました。
どうもありがとうございました。
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