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最近ネットで、小型のP型半導体とN型半導体をいくつも組み込んみ、ひとつの熱電素子モジュールにしたもの見ました。素朴な疑問なのですが、あれはなぜ小型のものをいくつも搭載して一つのモジュールにする必要があるのでしょうか?モジュール本体の半分の大きさのP型とN型1つずつではだめなのでしょうか?

A 回答 (3件)

tsubasa_ew さんの言うところの熱電素子とは、電流を流す方向によって冷やしたり暖めたりできるペルチェ素子のことでしょうか。



ペルチェ素子のことでしたら、「小型のP型半導体とN型半導体をいくつも組み込んでいる」理由は、そのほうがモジュールに流す電流が少なくて済むからです。つまり、そのほうが大電流を流すことのできる大きな電源が必要ないからです。そうするとなぜ少ない電流で冷却したり加熱できるのかを説明します。

半導体をいくつも組み込んでいるというのは、1組の小さなペルチェ素子(1個のP型半導体と1個のN型半導体の組み合わせ)を直列にいっぱいつないでいるということです。そのペルチェ素子1組に電流 I [A] を流したとき、冷却(加熱)能力が q [W] あるとします。このようなペルチェ素子をN個、直列につないだとき、全体の冷却能力 Q [W] は
  Q = N*q
と、N倍になります。一方、小さなペルチェ素子を、直列でなく、並列につないだ場合はどうでしょうか。1組のペルチェ素子の冷却能力が同じなら、モジュール全体の冷却能力は同じ N*q です。しかし、直列接続の場合は、全体の電流は I で済みますが、並列接続の場合は N*I の電流が必要です。大きな電流を流すことのできる電源は高価ですので、ペルチェ素子を直列に接続して、小さな電流で動作するような構成が使われるのです。

ここで、モジュール全体の冷却能力が同じ場合、直列と並列で消費電力はどうなるのかという疑問が出てくると思いますが、それはどちらでも同じです。

小さなペルチェ素子1組に電流 I [A] を流すために、V [V] の電圧が必要だとします。このようなペルチェ素子をN個、直列につないだとき、モジュール全体に必要な電圧は N*V [V] になります。したがって、モジュール全体の消費電力は
   P(直列) = ( N*V )*I = N*V*I
となります。一方、ペルチェ素子をN個、並列につないだとき、モジュール全体に必要な電圧は V [V] で済みますが、電流はN倍の N*I [A] 必要ですので、モジュール全体の消費電力は
   P(並列) = V*( N*I ) = N*V*I
と、直列の場合と同じになります。
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この回答へのお礼

丁寧な回答、ありがとうございます。
私が伺いたかったのは、ペルチェ素子を用いて、温度差を電気に変換するモジュールのことだったのですが、inara1さんの説明で、素子の合計体積が同じであるならば、大きな素子(もしくは小さな素子の並列)を用いるよりも、小さな素子をたくさん直列に搭載したほうが大きな起電力が得られることがわかりました。
素子の数だけでなく、素子の形状(電極への接触面積や素子のアスペクト比)なども起電力に影響しそうですね…。

お礼日時:2008/04/12 18:30

ANo.2 で、直列と並列の話をしたのは、ご質問にある「モジュール本体の半分の大きさのP型とN型1つずつではだめなのでしょうか?」という疑問の答えの意味です。

モジュール本体の半分の大きさのP型とN型1つずつというのは、モジュール全体からみると、小さなペルチェ素子を並列接続して1つにまとめたのと同じになるということです。
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小さなものをたくさんつないでいるのは、大きなもの一つでは規定の特性が得られなかったからでしょう。

熱電素子は直列につなぐことで効果が強まります。
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