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「~を行えます。」と「~が行えます。」という表現で、
「を」と「が」を区別しなければならないのは、どういう場合でしょうか?
また、どちらでもよいのは、どういう場合でしょうか?

A 回答 (7件)

MockTurtleさんが説明してくださった内容に関連して、以前どこかで見た例をひとつ。


下のペアを見てください。

(1) 私は小指だけを曲げられない。
(2) 私は小指だけが曲げられない。

(1)は「ほかの指と一緒なら小指は曲げられるが、ほかの指を伸ばしたまま小指だけを曲げるということはできない」という意味になります。
これに対して(2)の文は、「どうやっても小指は曲げることができない」という意味です。
考えようによっては、この違いはMockTurtleさんの説明にある「主体」と「客体」の区別に関係しているということができます。
つまり、意味の上のまとまりを[]で表すとすると、(1)(2)の文はそれぞれ
(1´) 私は [小指だけを曲げ-] られない。
(2´) 私は 小指だけが [曲げられない]。
という構造をもっているのではないか、ということです。
(1´)では [小指を曲げ-]までが一つのまとまりになっており、「小指」は動詞「曲げる」の目的語(「客体」)であるのに対して、(2´)では「小指」は「曲げられない」というまとまり全体の主語(といっていいかどうかはフレームワークによって違いますが、「主語のようなもの」)=MockTurtleさんの「主体」であると解釈できます。
したがって、このような一見微妙な例でも「主体」は「が」、「客体」は「を」でマークされると考えれば、意味解釈の違いを構造上の違いに帰着できるわけですね。
あとは「主体」と「客体」を明示的にどう定義するかが問題なわけですが。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/12 08:49

こんにちは ( ^^



「が」と「を」はともに格助詞ですが、前者は行為の主体(主語)を示し、後者は行為の客体(目的語)を示します。したがって、両者は常に区別されるべきで、どちらでもよい場合というものは存在しません。

(1) 庭でバーベキュー【を】行えます。
(2) 庭でバーベキュー【が】行えます。

この両者は、文意としてはほぼ同じですが、文中の「バーベキュー」の位置付けが変わるという点で、文法的にはまったく違います。

(1)の場合は「を」ですから、バーベキューは主語ではなく、目的語です。
「あなた(主語)は バーベキュー(目的語)を することが可能(述語)」
という意味になります。

(2)の場合は「が」ですから、バーベキューは目的語ではなく、主語になります。
「バーベキューという行為(主語)が 実行可能だ(述語)」

表現上どちらの形を取ることも可能ですし、どちらを採用しても結論的には同じことを言っているわけですが、このように「を」を取るか「が」を取るかによって、バーベキューの文法上の立場は180度変わります。
つまり、バーベキューという言葉をを文中で主体として扱う場合は「が」、客体として扱う場合は「を」とします。どちらを選択するかは、時々の書き手の判断によります。

ただし‥

「バーベキュー【を】行うこと【が】可能です」

この場合は「バーベキューを行うこと」という句全体で主語を作りますから、それをハッキリさせるために、「行う」の前の助詞は「を」に固定されます。これを
「バーベキュー【が】行うこと【が】可能です」
と書くと、意味不明な文になってしまいます。
なお、「バーベキューを行う」という句の中における主語は、「あなた」などになります。

「『あなた(句の主語)がバーベキュー(目的語)を行う(句の述語)』こと」(文全体の主語)が可能です(文全体の述語)
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この回答へのお礼

主体と客体と考えればクリアですね。回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/12 08:48

はじめまして。



ご質問1:
<「を」と「が」を区別しなければならないのは、どういう場合でしょうか?>

1.動作の対象を取り立てて使っている場合です。

(1)「が」はある物を取り立てて言う場合に使われる格助詞です。

(2)従って、「を」よりもその対象にスポットライトをあてたい場合に、効果的に使えます。
例:
「この部屋の広さだと、パーティを行えます」
「この部屋の広さだと、パーティが行えます」

「を」より「が」を使った文の方が、「パーティ」により焦点のあたる文になっています。

2.自動詞の場合です。

(1)自動詞は目的語をとりません。

(2)従って、動作の対象となる名詞につく格助詞「を」を使うことはできません。
例:
「彼が来れます」(O)
「彼を来れます」(X)


ご質問2:
<また、どちらでもよいのは、どういう場合でしょうか?>

1.動詞が他動詞である場合です。
例:
「~を食べれます」
「~が食べれます」
「食べる」は他動詞なので、どちらの用法も可能です。

2.「行えます」に限って言えば、「行う」は他動詞なので基本的には、「が」「を」どちらの格助詞もとることができます。

3.ただ、判断の最低条件としては、「行う」は他動詞ですから、「~を行う」という表現にあてはめて、語感が適切であるかどうかを先にチャックします。

4.語感が合えば、「~を行える」「~が行える」どちらも使えることになります。
例:
「ここで試験を行う」(O)
「ここで試験を行える」(O)
「ここで試験が行える」(O)

5.以上のように、文法的・語感的に「~を行う」がOKであれば、「が行える」「を行える」どちらも使えるということです。後は、慣用や語感、個人的フィーリングの問題で使い分ければいいのだと思います。

以上ご参考までに。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/12 08:45

「場合」に関係なく、すべての可能動詞に共通な問題だと思います。

文化庁の資料に見当たりませんが「水が飲みたい/水を飲みたい」について、次の記述があります。
「水を飲みたい」を誤りとすることはできないが、どちらか一方を採るとすれいば「水が」を採るのが無難。(無難とは「違和感を持つ人が少ない」という意味か。)

この例にならえば、「が行える」が正統派で、「を行える」も許容範囲でしょう。ただし、一方を採るなら「が」が無難、ということになります。なお、私個人としては「を行える」に違和感を覚えます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/limedio/dlam/M41 …
を読むと、結構根の深い問題なんだなと感心しました。

お礼日時:2008/05/09 13:21

「Aは(主語)Bを(動詞)」「Aは(主語)Bが(動詞)」という文で、「を」でも「が」でもどちらでも良いのは、以下の場合のみです。



  (1)「動詞」が、可能を表すものの場合。「できる」など
  (2)「動詞」が、「行える」など可能形の場合。
  (3)「動詞」が、「食べられる」など可能の助動詞「れる、られる」がついたものの場合

従って、質問の「行える」の場合、上記の(2)に該当しますので、どちらも可能であり、実際書く人の好みや習慣により、どちらも「あり」な状況です。

なお、動詞が上記(1)~(3)に当てはまらない場合は、
  「Aは(主語)Bを(動詞)」
のように、「を」を使わなければいけません。但し、「私はあなたが好きだ」のように、他の人ではなく「あなた」が好きという場合は「が」を用います。
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この回答へのお礼

わかりやすい回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/09 08:38

chie65536さんは「が」「を」が目的語以外を表す例や可能表現以外の例もあげてくださいましたが、ここでは対象を次のような表現に絞りたいと思います。


・「が」「を」が目的語を表す
・ 述語が下一段型(-e語幹)の可能形動詞


可能表現に出てくる「が」と「を」の使い分けは複雑で、「ズバリこれが基準!!」といえるようなものは見つかっていません。
詳しくは知りませんが、国語学でも言語学でもまだ答えは出ていないはずです。

あくまで個人的意見ですが、可能表現における「が」と「を」の使い分けは「能力可能」と「状況可能」の違いに関係しているような気がします。
「能力可能」とは「○○するだけの能力がある」ということを表す表現です。能力可能の文には「が」と「を」どちらも使えることが多いようです。これに対して、「状況可能」は「社会的に○○することが許されている」といった意味を表現するもので、こちらには「を」が使われやすいようです。

下の例を見てみてください。能力可能の例です。

  ○ ほとんどの場合、フランス人はフランス語を話せる。
  ○ ほとんどの場合、フランス人はフランス語が話せる。

上の例では「を」と「が」どちらでも自然な文になります。
ところが、主語と目的語が同じでも、下のペアはどうでしょうか。
日本の中に一ヶ所だけフランス人が集まる地区があったとします。この場合、「話せる」は状況可能の意味になります。

 ○ 日本ではフランス語は通じないが、この地区でだけはフランス人はフランス語を話せる。
 ? 日本ではフランス語は通じないが、この地区でだけはフランス人はフランス語が話せる。

このペアは状況可能の例文です。
上の文は自然ですが、下の文は不自然です。
このように、能力可能の場合には「が」「を」両方が許され、
状況可能の場合には「を」のほうが使いやすくなる傾向があります。

とはいえ、このモデルに合わない文はいくらでもありますので、あくまで目安と思ってください。

以上は私見です。別の基準をご存知の方、おられましたらフォローをお願いします。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/09 08:36

以下のように、主語、目的語により変化します。



・どちらでも良い場合
「実験を行えます」○
「実験が行えます」○
「助手は実験を行えます」○
「助手は実験が行えます」△(違和感がある。○にして良いか疑問)

・区別がある場合
「実験は助手を行えます」×
「実験は助手が行えます」○

「行います」のように実施を表す場合は、以下のようになります。

・区別がある場合
「実験を行います」○
「実験が行います」×
「実験は助手を行います」×
「実験は助手が行います」○
「助手は実験を行います」○
「助手は実験が行います」×
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/09 08:32

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