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天然木の巾木およびその施工について教えてください。

【質問1】塗り壁がやせてもいいように、柱がしゃくってあることがありますが、同様の目的で、巾木をしゃくることはないのでしょうか?

【質問2】石膏ボードの壁に巾木をつける場合、通常は接着でしょうか?その場合、どのような接着剤が適当でしょうか?また、接着以外の施工方法はないでしょうか?

よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

 こんにちは。



<質問1>
 通常、塗り壁の場合の巾木はしゃくりません。が、柱の壁しゃくりに合わせてしゃくっておけば拠り良いのではないでしょうか。(壁しゃくりそのものが左官屋さんにとって嫌だと思いますが・・・)
 腰板が付く場合の巾木は腰板が巾木の中に3分(9ミリ)ぐらい入るので、腰板の厚さ分しゃくります。
 腰板が付かない大壁(塗り壁)の場合は「地摺り」或いは「雑巾摺り」と言い、3分~6分×8分~1寸ぐらいのものを取り付けます。
 塗り壁の場合、巾木のようなあまり大きなものだと下品です。
 腰板が付く場合の巾木でも、ぎりぎり3寸が上限で、それ以上大きいとやはり下品です。
 現在使われる掃除機でも、上記の様な雑巾摺りで基本的に壁を傷めないでしょう。

 <質問2>
 <通常は接着でしょうか?>
 違います。接着の場合どの様な接着剤を使っても2分~3分の厚さしかないものをボードに貼り付けたとして、間もなく木の収縮と反りで無残な姿になってしまいます。
 これは、1回だけ経験済みです。その後はそのような馬鹿な事はしないようにしています。
 接着剤を併用した、ピンタッカ/フィニッシュタッカの施工は、現在「建材」と呼ばれる紙やプラスチックで出来た巾木や廻りぶちを取り付ける方法です。

 <接着以外の施工方法>
 長くなります。巾木の大きさは、1寸×2寸8分とします。当然3分ぐらいの面が取ってある状態です。壁は大壁とします。

 無垢の巾木を取り付ける場合、ボードの上に取り付ける訳ではありません。ボードは一番最後に張ります。
 床を張り終わった時点で、予定の場所に巾木を取り付けますが、巾木は部屋の周りに取りつかる事を考えて「巾木の下に床垂木がある状態」を床板を張る前に作っておきます。
 床垂木は概ね1尺間隔で施工しますが、両サイドは縦方向に床垂木が通っていますが、床垂木に対して直角方向の2面は垂木と垂木の間に垂木を使って埋めていきます。
 これで、部屋の巾木が付く部分の下は全て垂木がある状態となりました。

 巾木は任意の状態に削り出したら、下(床板に付く部分)を7分のカッターで中央を1ミリぐらいしゃくります。これは施工した時にぴったり付ける為に、あらかじめ巾木の中央を削っておきます。

 今度は巾木の裏側を、角度をつけた1寸5分のカッターで削ります。削る場所は、下から8分ぐらい残した部分から上を削ります。
 溝の深さは大体3分~4分ぐらいの深さで、カッターの刃は勾配が付いているので、上は1分ぐらいの深さでしょうか(もちろんこの刃の状態は自分で勾配に加工したものです)。
 簡単に言えば、長押の様な状態です。

 最後に、巾木の上の部分を裏側から表側に向かってボードの厚さ分カッターでしゃくります。深さは3分ぐらいが適当です。

 これで、巾木の加工が終わりました。続いて巾木の取り付けです。

 部屋の角は留めで、3分の目地を付けます。留めの部分は裏側からビスで引いておきます。
 巾木を回し終わったら、「クランプ」(TOPのLAシリーズです)で真柱と巾木を密着させます。その状態で巾木の裏側から床下に向かって45ミリのビスを5寸間隔ぐらいで留めて行きます。
 これでほぼ巾木と床板に隙間はなくなります。仮に床板がやや反っていても直ってしまいます。或いは巾木が若干潰れながら床板に密着してしまいます。

 つづいて、真柱の裏側から巾木に対して巾木の表に飛び出さない長さのビスを2本ぐらい留めます。これで巾木が手前方向に動かなくなります。柱の部分は柱のサイドから斜めにビスを留めます。

 最後に真柱と真柱の間に裏側から、床板の切れ端や、ザラ、貫等を巾木に留めて行きます。これはボード或いはクロス下地が裏側にへこまないようにするためです。この部分は場合に拠っては、12×13か、13×15の垂木を使う場合もあります(エゾ、赤松等)。

 ここまでは、床板に上から巾木を留めて行く方法ですが、床下からとめていく方法もあります。
 その場合は、なるべく巾木の下にあたる部分に後で床下からはばきに向かってビスをとめて行く関係上邪魔者が無い状態を作り出すように予め全ての作業(施工)を行います。
 上からビスで留めるか、下から留めるかの違いだけで、その他の部分は基本的に同じです。

 以上が無垢の巾木の取り付け方法です。この後壁のボードを張ります。私の場合は巾木の上がクロス下地はほぼありません。私は和室以外は全て腰板を張ります。したがって、ボードしゃくりが必要になる部分は、腰長押の上部になります。
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この回答へのお礼

そのまま教科書にできるくらいわかりやすく詳細な説明をいただき、ありがとうございます。

昔、本当はいけないのでしょうが、巾木に足をかけたことがあります。が、びくともしませんでした。3分くらいの厚さの板がこんなに丈夫とは、と感じました。

しかし、いただきました説明で理由がわかりました。要は、巾木は角材で、一部が表に出ているということですね。

ただ、今回私が考えている巾木(らしきもの)は、厚みが3分くらいの板物です。ホームセンターなどで売っているものです。回答のなかで、接着剤のみでは、あとあと困る事態もあり得るとありましたので、工夫してみたいと思います。

お礼日時:2008/10/22 00:38

ANo.2のchikugounoです。


幅木を壁面の下部を保護する役目だけを持たせる簡易な工法をお考えと判りました。
マンションですと多くの間仕切りの下地は、木製・軽量鉄骨製の何れも縦方向に45cm間隔に胴縁(プラスターボードの取付け用)が入っていると思います。
横方向にもボードの継ぎ目等に入っていますが。
その胴縁に木ねじ又はビスで留め、接着剤も併用されたら良いと思います。
幅木の強度と下地のプラスターボードの強度で、日常生活程度の衝撃には充分耐えられると思います。
幅木位置に横胴縁は必要ないと思います。
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この回答へのお礼

重ねての回答、ありがとうございます。

ご指摘のとおり、裏地がLGSのところもありますので、その部分は回答いただいた方法にて施工してみたいと思います。

ただ一部GL工法のPBがあり、その部分につきましては、何らかの補強をしてみたいと思います。

お礼日時:2008/10/25 21:24

現在はマーケットで求め得る材料(広く床用木材・幅木用木材など)により、幅木の加工も変わって来ました。


一般的に住宅に幅木が必要になったのは、明治以降、西洋式住まい方が入り、板張りの部屋が多用されるようになったからです。
旧来、左官の塗り壁の下方を保護する為の木の板を嵌め込み、又は回していましたが、住宅では玄関土間廻り等で多くはありませんでした。
旧来の日本の住まいは、また現在の住宅でも、畳敷きの部屋など畳寄せが壁の下端を留め、畳とのすり合わせとなっています。
幅木の高さ・壁チリ(壁からの出)は、デザイン上、大きくても小さくても構いません。
全国的に残る明治初期の洋館の幅木は高さ:20cm位の物もあれば、壁からの出も20mm位の物もあります。
幅木に几帳面などの加工をしたものもあります。
近年、幅木の本来の機能を考え、小さくても構わない場合、デザイン優先で、その形態を決めています。
幅木の壁との収まりは、左官工事ではシャクリを設け、左官材を塗り込めます。壁が板張り仕上の場合は、その板材を食い込ませます。
幅木と床との取り合わせですが、嘗ては床材(縁甲板・フローリング張り板)に小穴掘り(幅:5mm程の溝掘り)をして埋め込んでいました。
所が、近年、自然乾燥で収縮の極めて少ない床材が求められなくなり、譬え求められても室内空気の湿気による床材の収縮があり、幅木を床材に入れ込む事は避けるようになり、床材の上に乗せるようになり、床材は幅木の下に入り込ませています。
収縮の恐れのない素材(モルタル塗り・石材仕上)の場合は、とり合い部分の目地を壁側にとるか、床部分にとるか、又は目地なし(眠り目地)にするかにより、幅木の加工も変わります。
壁を石膏ボード下地の場合、幅木を単なるデザイン上の見切り(掃除機の当たり程度)としても、私だったら、幅木は上面にボードのシャクリを付けて、幅木は間柱に直接取り付けます。
そして、ボードを壁に取り付けます。
当然、幅木は板材ではありません。
何か御質問があれば、お知らせ下さい。

この回答への補足

ありがとうございます。

石膏ボードに巾木を接着材で取り付けるつもりでしたが、くぎを併用することにしました。ただ、マンションなので石膏ボードの裏側には何もありません。ところどころにGLボンドがあるだけです。

重ねての質問で恐縮ですが、このような場合にはどうしたらよいのでしょうか?横胴縁を入れるのでしょうか?

補足日時:2008/10/23 22:42
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