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DNA修復と進化についてネットで調べているのですが、分からないことがあります。根本的な間違いもあるかもしれませんが、是非ご教授ください。参考になりそうなHP・書籍などがありましたら教えてください。

1.DNA分子の損傷とは、具体的にGだった部分がTになるといった、書き換えなのでしょうか?それとも、細胞自体が損傷し遺伝情報として意味不明な状態にあるのでしょうか?

2.DNA修復の際、修復ミスや複製ミスもあるようですが、その場合もG→Tといった単位で、書き換えが起こっているのでしょうか?

3.修復ミス(書き換え?)が起こった場合、がんなどの病気(害)だけでなく、個人における生活環境(損傷が起こりやすい環境)に対し意図的な修復ミスにより、耐性を獲得するといった考え方はありますか?(進化?)

4.極度の慢性的なストレス環境にさらされた個人において、修復に必要なエネルギーを節約するために、修復機能がそのDNA損傷の回復をあきらめる場合もありますか?(修復ミスではなく、修復しない決定をする)

 また、大変心無い質問になり、不愉快に感じる方も大勢いらっしゃると思いますが、教えてください。

5.慢性的なストレス環境にある個人が、常にDNA損傷と修復を繰り返し、エネルギー(食料・資源)を消費するのは非生産的な状態です。世の中にはまともに食事も出来ない人もたくさんいます。そんな中で、暴飲暴食やタバコなど、必要以上に資源を消費しようとする人たちが、全体の総意として排除(発ガン!)されるシステムをもDNAが持っているといった、過激な思想はありますか?

 ガンの原因がそのようなものばかりでない事も分かっています。しかし、生命が種の保存を優先するあまりに不平等や格差を認めず、個の遺伝子よりも多様な種(情報)の保存を目指しているといった考えはないのか疑問に思ったからです。ガンは将来克服されるべき課題だとは思いますが、ガンの存在が人類にとって優位に働いていると考えると、ストレス・不平等社会を否定し、より良いな生き方を示唆しているようにも感じます。
 
 以上、5番は無視していただいても構いませんので、DNA修復と進化の関係について教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

1. DNA 分子の損傷という表現について語るなら,分子の損傷ですから細胞は関係ありません。

DNA の二本鎖もしくは片方の鎖が切断される場合,塩基が何らかの化学的修飾を受ける場合(紫外線によるチミンダイマーの形成などが有名)など様々な損傷が考えられます。ただし A,G,C,T の間での変異が直接の化学反応によって起こることはまずありません。

2. 複製や修復の際に,G→T の様な 1 塩基単位の変異が起こることもありますが,挿入や欠失や,より広範囲に及ぶ変異も起こりえます。

3 + 4. そのような現象が報告されているかどうか記憶にありませんが,耐性環境下で有性生殖が誘導されることは珍しくありません。減数分裂の際には染色体の組み替えにより新しい遺伝子の組み合わせや,配列自身の変異も起こりますので,変異の誘導が起こっていると解釈できるかもしれません。また,ストレス状況では修復機能が十分に働けなくなることは考えられますが,これを「意図的」と呼ぶかどうかは解釈の問題でしょう。

なお個人の場合,体細胞で何らかの変異によってストレス環境への耐性が獲得されたとしても,次の世代には伝わりませんので進化とは呼べません。

5. DNA にそのようなシステムがあるかどうかは,現象として知られているかどうかが問題なのであって,思想の問題ではありません。ただし「全体の総意」というものは実在しないのではないでしょうか?少なくとも私にはそれを DNA レベルの化学反応に還元させる仕組みが考えられません。
ところで質問者様はストレス環境を暴飲暴食やタバコなど,いわゆる「体に悪い」行為と同義に考えていらっしゃるようですが,「まともに食事が出来ない」ことも同じストレスです。
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この回答へのお礼

分かりやすい回答ありがとうございます。
質問1・2については大変分かりやすかったです。イメージできました。質問3・4も「個人で耐性が獲得されたとしても、次世代には伝わらない」が、今回の質問のすべての答えになりました。分かったことはうれしいですが、そんなうまい具合に次世代には伝わらなくて、個人的には残念です。
 「解釈の問題」も質問5の回答にしても、生命の不思議に勝手な解釈を求めると恥をかくということが分かりました。「個体で行われているアポトーシスのような現象が、人類や生態系といった大きな単位でも行われていたりして?」という変な発想でした。
「まともに食事が出来ないストレス」も、ごもっともだと思います。
 全体的に大変満足です。ありがとうございました。

お礼日時:2008/12/02 03:44

とりあえずなんですが, 「慢性的なストレス環境にある」かどうかは関係なく常日頃から「DNA 損傷と修復」は繰り返されています. ある種のストレスがあると DNA の損傷が大きくなるだけ.


で, 「修復に必要なエネルギーを節約する」という目的ではないですが, あまりにもひどいと「修復をあきらめ」てアポトーシスを発動させることはあります. とはいえ, これは「極度の慢性的なストレス環境にさらされた」場合に限るわけではありません. 普通の状態でも起きていることです.
あと, 5 のところなんだけど, これは単純なことを忘れています. 「がん」というのは芽生え (= イニシエーション+プロモーション) から実際に「がん」として認識されるまで (潜伏期間) に時間がかかります. ものによっては, 潜伏期間が 20年とか 40年と推定されるものもあります. つまり, そのようながんで「排除」されるためには「がんで『排除』されるまで生きていなければならない」という条件を設定する必要があります.
そして, この条件をクリアする可能性は「まともに食事もできない人」より「暴飲暴食やたばこなど必要以上に資源を消費しようとする人」の方が確実に高くなります. だから, 「必要以上に資源を消費しようとする人たち」を「全体の総意として」排除するシステムがあると考える必要はありません. そもそも「全体の総意」というときの「全体」とはどの範囲だ?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
 「損傷と修復」も「アポトーシス」も限定された状態で起きているのではなく、しかも日常的に起きていることが面白く思いました。
 質問5は自分でもアホな質問だと思いましたが、ご指摘のとおり潜伏期間についてまったく頭にありませんでした。変な質問にお付き合い頂いてすみませんでした。しかし、自分が疑問に思ったことを、アホを丸出しにしながらも質問したことで、自分の質問以上のものが得られたのはやはり良かったと思います。
 「全体」は生態系なのか人類にとってなのか、自分でも良く分からずそのまま書いていました。どちらにせよ、そのようなシステムがないことは、DNAを持ち出すまでもありませんでした。

お礼日時:2008/12/02 00:49

1…化学物質(活性酸素etc)や放射線などで、塩基が損傷(反応)して、違う塩基になります。

(ex.シトシン→ウラシル)そうなることによって、複製や転写の際に変異が保存されることになります。

2…原核生物では、修復ミスが多いですが、真核生物では複製の際に校正機能があるので、そこまで複製ミスはありません。

3…長期的にみれば、あるかもしれませんが個人ではそのようなことはありません。(がん化して死ぬだけです。)

4…あきらめるということはないと思います。ただ、修復機能が破綻することはあると思います。

5…がん化とは、増殖やアポトーシスに異常が起きたときに生じるもので、がん化で死ぬのはあくまで、異常なDNAを増やさないようにするため…と考えた方がいいと思います。(これも哲学的ですが)

余談ですが、レトロウィルスを初めとしたRNAウィルスは自らのRNA(逆転写されたDNA)を宿主に組み込むため、このことによって生物の進化が促された という説もあります。


ご期待に沿える回答かわかりませんが、参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
 修復ミスが進化につながるような考え方は無いんだと、ちょと残念です。ミッシングリンクなんて問題があり、生物はある時点で「せ~の」で進化するようですが、空腹の状態が続いたキリンの祖先がいっせいに首を伸ばし始めるところを想像してみたかったです。
 質問5も「~するため」と考え方を答えていただいてありがとうございました。全体はなく全く個人的な反応と考えるのが最もだと思います。
 ウィルス進化論はロマンティックな考え方で、私もとっても好きなのですが、批判的な意見もあるようで残念です。
 「損傷-修復を繰り返す中で、環境に適応しようとストレスをバネに進化する生物」なんて説があれば飛びつきたかったのですが、今の自分の気分としては、ウイルス進化論が早く科学的に実証されてほしいです。

お礼日時:2008/12/02 01:28

直接的な答えではないのですが、進化と塩基修復の間に断絶があるかもしれないということです。

先年亡くなった大野乾氏が提唱した進化における遺伝子重複説によればある遺伝子の働きを損なわずに新しい遺伝子を生むにはその遺伝子を二つにして一つだけ少し変えてみるというようなことだと思います。こうでもしなければ高度に発達した機構を有する生物が出現する可能性は零であったろうというのは素人の私でも納得できます。もう一つの遺伝子を少し変えてみるというところにはむしろDNA修復機構は対立して保守的に働いているはずです。また進化というものを遺伝子の変化だけで考えることも片手落ちになるのでないでしょうか。新しい環境や変化する環境に対する対応として進化を考える必要もあると思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございす・
 質問の意図したところとは、少し違う回答のようですが、「遺伝子重複説」大変面白いです。「DNA修復機構は対立して保守的~」とあるので全然遠くにはいないと思いますが、今回の回答は分からないことがたくさんありました。(私の理解力の問題です・・・。)
 今回の質問は解決しましたので、今度は「遺伝子重複説」について調べてみたくなりました。あと「遺伝子の変化だけでは片手落ち」というのも、実際そうだと思いました。
 新たに面白そうな説や考え方を教えてもらえたので、質問をしてみて(というより回答を頂けて)良かったです。

お礼日時:2008/12/02 04:27

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