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ミックスにおいてキックやベースを下げたいとき、具体的にどのような手順を踏むのが有効でしょうか?

これらに共通するのはリバーブをかけることが難しいことです。
音がにごったりしやすく、あまりよい結果が得られません。
コンプでアタックをつぶす、EQでハイカット、ディエッサーでアタックのハイをカットなどをやっていますが、どれも思ったような効果は得られていません。
ご回答よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

えーと、生音での話ですか? それとも音源を使った話でしょうか?



私は、生音音源を使ったケースで、かつ自分のジャンルでの個人的な方法論しか言えませんが、その個人的方法論では、ミックス段階でキックやベースにリバーブを掛けることは原則としてやりません。
まぁ、実際にはまったくやらないこともないんですが、キックはむしろ「キックに個別でリバーブ掛けなくて良いような音で録る」方が優先ですし、ベースは自分がベース弾きですから、リバーブが欲しけりゃ録音段階でベース用リバーブを掛ける方向です。

理由としては、もちろんこの手の楽器にはヘタにリバーブ掛けても音が濁るだけということも大きいですし、キックもベースもセンター定位ですから、個別にリバーブ掛けたって大した効果は出ず、マイナス要素ばかり多くてほとんど無駄だからです。

キックの場合、リバーブによる音場感とか距離感が欲しければ、キック単体で考えずに「ドラムセット」全体で考える方がまとまりが良くコントロールしやすいです。
具体的には、キック以外の各ドラムパーツのみをDAWでステレオバス出しし、そのドラムバスに軽くリバーブやマルチバンドコンプを掛けて、ドラムセット全体の音場感を演出する感じですね。
もちろん、キック以外のパーツでは、EQ、コンプ、パン操作や、必要に応じてリバーブやゲートリバーブ等もある程度は掛けた形で、しかしなるべくタイトなセッティング(有る意味、近め音源なセッティング)にしてバスミックスし、そのバス全体の音場感をバスに掛けるエフェクトで操作する…というノリです。
このバスまとめ時のタイトなセッティングを目指す場合においては、キックを最もタイトにしないとバランスが崩れやすいということもあるので、私の場合はよっぽど変なことしたい時以外は、まずリバーブは使いません。最後のバスへのリバーブで、音場感や距離感は十分にコントロールできます。

あと、キックでは、キックの生音に慣れてない人は「バスドラムは低音楽器」という先入観に囚われている場合が多いのですが(特に打ち込み系の人では多い)、バスドラムの重要音域は、意外とそんなに低音ではないんです。
生ドラムセットのセッティングを知ってる人ならわかることですが、特にロック系ドラムでは、バスドラムは内部にかなりギチギチな「ミュート」を仕込みます。これはアタック重視で、それには耳障りになる中低域の余韻を徹底的に排除するためであり、客席側?前面のヘッドに大穴開けてあるのもその大事な一環。なので、本当に低域の音が出ているのはアタックの瞬間だけで、そのアタックにしても「アタック感を司る主要音域」はかなり高域です。
なので、私などは録音の出来具合とミックス時の感覚によっては、100Hzに近い所より下の領域をかなりバッサリ切ることもありますし、録音時に録音機器側で50~70Hzのローカット機能をオンにして録ることすら有ります。
また、アタック感を司る主要音域は、音の録れ方にもよりますが、2KHzから5KHzという、意外と高い所です。スネアでもせいぜい4KHzくらいまでの調整が普通なので、バスドラの要調整高域は、実はスネアより高い所にある場合が多いのです。
低域は、確かに量感重視なら100Hz前後を少し上げ気味にした方が良いですが、80Hzあたりより下はむしろバッサリと切ってしまった方が引き締まりますし、200~400Hzあたりもむしろかなり抑えめにした方が、雑味が消えてアタック感が強くなりますし、一般的にもここらあたりは切っておく方が、最終的なリバーブのノリがよいです。

なので、ディエッサーが受け持つ4~8KHzあたりは、キックではむしろ強調系のコントロールになるので、カットするポイントではない場合が多いですね。
さすがに、キックでは8KHz以上の成分は本来的に無いので、ごっそり切っても良いですが、それ以外ではむしろカット気味にすべきなのは、100Hzより若干下と200~400Hzあたりとなる場合が多いですよ。

また、キックの場合のコンプは、「アタックを潰す」使い方ではなく、「アタックを際立たせる」使い方よりのセッティングになります。
とはいっても、キックのアタックはロック系楽器の中で、実は最も短時間と言って過言ではないほどの「瞬間芸」なので、余韻感がないスカスカな音になりやすいのは事実。なので、リバーブ掛けたくなるケースもあるでしょうが、ここはヘタなリバーブではなく、コンプのアタック後のリリースタイムの取り方が思案のしどころ。でも、とにかくタイトにスッと音が消えるくらいで、今まで述べたようなセット全体へのリバーブ効果だけで十分な余韻感は出ます。

ベースは、やっぱり基音部分はそれなりに残したいので、録音時にローカットを掛けたりはしませんが、やたらハイを切るのも考え物です。
量感不足なら200~400HzあたりをEQで補強ということになりはしますが、先にも述べたように、200~1KHz弱あたりは、何の楽器に限らずそこだけを上げ気味にしすぎると、ほぼ比例してリバーブの雑味が増えますから要注意です。
ベースも、アタックの輪郭は4~8KHzの補強対象で、むしろ輪郭をハッキリさせたい時には200~800Hzあたりを抑え気味にし、100Hz以下を補完的に上げて低域の痩せを補う…みたいな作り方をすることが、少なくともベーシストである私の場合は結構多いですね。

低域楽器は、私のようにどっぷり浸かってるからこそわかる部分もあるので、説明が難しい所ですが、覚えておいて欲しい点として、特にEQ操作の解説資料で「主要楽器の音域」みたいな資料を持ち出した説明がありますが、あの音域はあくまでも「主音域」であって、輪郭や量感、空気感や距離感をコントロールしたい時には、「主音域外」に大事なコントロールポイントが有ることの方が、むしろ多いと言うことです。
低音楽器のミキシングがうまくいかない…という人は、「低音」という先入観で主コントロール域を1KHz以下…むしろ、200Hz以下…として操作しがちですが、実際には今まで述べたとおり、本当に肝心なのは2KHz以上の調整であり、200~400Hzあたりは逆にカット対象域ですらあります。

このあたりも、打ち込み系の方でも実際に生音を録ってみて…自分で録らなくても、リアルサンプリング音源等の音源データを入手して…音を聞きつつ周波数構成を見てみられる等の「基礎修行」は、積まれておいて損はないんですけどね。
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。
質問のはずがいつも討論投げかけてるみたいなことばっかりですいません。

>えーと、生音での話ですか? それとも音源を使った話でしょうか?

どちらかといえば打ち込み音源の話なのですが、通ずるところもあると思いますし、参考になりました。

以前お話したと思うのですが、私の曲が「500Hz以下がドラムのビートに合わせて膨らんでいる」という点についてです。
バランスがおかしいのかなと思ってボリュームを下げると今度は音量感がなくなりすぎるし、ローカットしてもなんか違う(あるいはそれだけじゃ足りない)。
アドバイスしていただいたとおり、音の配置がよくないのかなと考え、今までより奥行きや配置に気を配ってミックスをしてみると・・・
(ちなみにこの段階でリバーブの修行もしました。実は私、今までDry音とリバーブ音のバランスをほとんど調整してませんでした。このときこのあたりの大切さに気づきました)
その結果、前より全然マシになりました!
さらに教えていただいたアタックを聞かせるということを意識してやってみたのですが(まだ途中ですけど)、私が今まで悩んでいた問題が一気に解決されそうです!
おそらく私の膨らみ現象は「低音楽器だし」っていう意識が強すぎたことが原因だったんだと思います。

>あと、キックでは、キックの生音に慣れてない人は「バスドラムは低音楽器」という先入観に囚われている場合が多いのですが(特に打ち込み系の人では多い)、バスドラムの重要音域は、意外とそんなに低音ではないんです。

まったく自分のことを言われたような気がしてます。
私も人並みぐらいにはバスドラを聞く機会がありますが、言われてみれば確かに低音感はあまりないですね。
ちょっとこれは盲点でした。

私はバンドマンの方と違ってピンなのである程度ミックスに自信のあるパートはシンセだけですが、もっといろいろ生音に触れる機会があればなと思わされるようなお話でした。

ご回答いただきありがとうございました。

お礼日時:2009/04/26 03:56

そうですねぇ、私もI'veは質問者の方に紹介されるまで意識して知らなかったし(おっあのアニメの曲かぁとは思いましたが(^^ゞ)、もともと年寄りの私が聞くジャンルではないので、門外漢ではあるんですが…



確かにゲームサウンド(昔のゲームサウンドならちょっとはわかるぞ(^^ゞ)的な、反復ディレイとロングサスティンを交互に操った「音の壁」感のある造りですね。

実は、私が「これは指10本以内で理屈上の再現は可能」と豪語したのが、他ならぬその点でして、これこそ、大昔のゲーム…ハード的に、同時発音数がせいぜい十数音しか無かった頃のゲーム音楽…の定番の技そのものの音だったからです。当時は、メインメロとリズムと裏メロとベースに発音数割り当てたら、バッキングには6~8音割り振れるかどうかだったんですが、その6~8音でそれなりの音数に見せる手として
・反復ディレイの多用(実際には、単音リズムをメチャクチャ細かくした打ち込みで再現)
・ギリギリ3音のコードを引っ張りながら、途中で細かく音色とオクターブを変えて複数の和音楽器が鳴ってるように見せる
・リズムに割り当てた発音チャンネルに、リズムの裏で別音色の音階を刻ませる。
・ベースと瞬間的に空く数少ない発音チャンネルを巧みに絡ませて、低音パートにコード感、モブ感を演出
みたいな技です。I'veさんがこのまんまの技を使ってるとは思いませんが、この頃の「秘伝技」のエッセンスは継承されてるような気がしますね。

実際、私の好みのYESとかEL&Pとかは(爆)、上のような技をスタジオで1970年代の超原始的な打ち込み(打ち込みと言うよりはマルチバウンス)でアルバム作った後に、同じ音を当時のキーボード(DX7の出現より前、まだMIDI同期も無い頃)に、自分の10本指だけで、ステージで生再現してるんです。
そういう歴史を知ってるロートルの立場では、もちろん自分ではこんな技術は無いし思いもよりませんが、紹介いただいてYouTubeで聞けた限りのI'veさんのサウンドは、私らの年代的には「エンジニア力が高い」というよりは(いや、もちろん高いですけど)、「実は割と昔からあるオーソドックスな手法をしっかり押さえた、堅実な音の組み立て方」に聞こえます。私は結構好感持てますよ(^^ゞ

ただ、オーソドックス=「機械にしか絶対不可能な、人知を越えた音の組み立て」はしてないですね。逆に、そういう超人的な音の組み立ては、敢えて避けておられる作り方だと思います。
YouTubeでライブ映像&サウンドも拝聴しましたが、まぁ実際には打ち込みエンジニアリンク使われていたかもしれませんか、ライブアレンジは人間で楽々リアル演奏可能な(もちろん技量がある人ならですが)音でしたね。私の好きなYESやEL&P(爆)のような「生身で超人的な演奏技術を持つキーボーディスト」ではなく、いやしくもプロなら演奏可能な範囲です。これも、敢えてその程度のアレンジに抑えておられる気がします。

本当はもっと凄いことは出来るでしょうけど、人間であり得ないアレンジはされてないって感じしますね。
その、「奥ゆかしく押さえている?」結果として、そんなに無茶苦茶難しいエンジニアリングは使ってないですよ。出来の善し悪しではなくエンジニアリング勝負だけなら、私でも挑戦権は十分にあると思います。
だから、saviaさんなら、もうちょっとだけ壁を越せば、この程度なら造作もないと本当に思いますよ。

あえて先輩面させて貰うなら(^^ゞ
エンジニア面をしっかり解析したかったら、ちょっとしんどいですが「ある1音の動き」だけを耳で追ってみて下さい。耳と精神的にはちょっとキツイですけどね。そうしたら、1音単位では意外と単純な動きだということはわかると思います。
例えて言えば、結局のところ、「蛍光灯の下で鉛筆を振る」ような、映像で言えば「錯覚や残像を利用した分身術」みたいな造り方してるんんです。全体を聞いたら圧倒されるような音数でも、鍵盤を押指の動きに直したらそんなに早弾きしてるわけではなく、ただ、1つの音を細かく反復ディレイさせて、ディレイ音と次の鍵盤押さえた音がしっかりシンクロするようにして、数十本の指で弾いてるかのような音数を演出したり、またそのようなやり方では絶対に発生する音の隙間に、うまく少ない音数のストリングス系や低音パートの音を滑り込ませて、短いディレイの単調さを埋めて誤魔化すとか…そういう技を一杯使っています。

だから、解析したかったら全体を見ようとしても圧倒されるだけです。
細かい一音一音を、鍵盤の動きならどう流れて行ってるのかだけを追っていくと、鍵盤ワーク的には大したことないフレーズが延々と続くだけです。

でも、そこが上手いとは本当に思いますね。音の壁に見えても、実は根底はかなりシンプルでわかりやすいコードが流れているだけなんです。
だから、一見もの凄く聞こえても、シンプルで存在感のあるメロディラインがすっと耳に流れてくる…そういう構造だと思います。これは、エンジニア力ではなくてアレンジ力の勝利ですね。技術的には、技術度自体は高いですけど全然追えない高さじゃない(私でも解析できそうな程度)の、枯れた技術ばかりです。アレンジと応用力がすばらしいんです。

最後にうんとこさえらそうに言ったら…
この程度で「技術力すげーっ!」って言ってるようじゃダメです(爆)
技術的には、saviaさんでも絶対に十分行けますよ。問題は解析力とご自分の技術のリンク力=応用力だけだと思います。これは私には無い能力です(^^ゞ(長年の経験で、蘊蓄技術論語るのが関の山)

引き続きがんばって下さい!
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この回答へのお礼

おぉ!ありがとうございます。
このご回答メモ帳に保存させていただきました。
脱線しまくったんで、消されるかもしれないと思いまして^-^;

なるほど、彼らのサウンドは意外にも昔のゲームサウンドの流れを汲んでいたのですか…
確かにこの辺も押さえていたと思います。
フォークからパンク、ダンス系まで幅広くハマったことがあるらしいですし。
推測ですが、おそらくゲームサウンドも抑えていたと思います。
年齢も40ぐらいなんじゃないかなぁ・・・
私は物心ついたころスーファミのドラクエがあり、気がつけばPSがありました。
なのでちょっとあまりこのころの音は耳に入っておりません・・・orz

今より新しい音楽を作るにはそれまでの音楽を知っていなきゃいけないっていいますしね、私も勉強したいところです。
同志やRoundabout聞きました。
私はこの手のちょい古めなジャンルは基本聞かない、さらに洋楽も聴かない(ははっ、契約作家志望でそれでいいんですかね^-^;)のですが、やはり参考になりますね。
今の音楽が応用だとすればこれは基礎。
そんなものを無知ながら感じましたよ。
それにmoogが(;゜∀゜)=3
私は年齢的には現代っ子ということもあって、やはり捻りのある音楽を作りたくなるんですよね。
こういうシンプルにいい感じっていうのはなかなか作る機会も触れる機会もないなぁ・・・と。

>実際、私の好みのYESとかEL&Pとかは(爆)、上のような技をスタジオで1970年代の超原始的な打ち込み(打ち込みと言うよりはマルチバウンス)でアルバム作った後に、同じ音を当時のキーボード(DX7の出現より前、まだMIDI同期も無い頃)に、自分の10本指だけで、ステージで生再現してるんです。

マルチバウンスってDATテープを使ったディレイですね。
ディレイがないころはそうやってディレイを作ってたって聞きました(注:聞いただけ・・・)。
DAWがあれば何でもできる時代ですからね、恵まれたもんです。
ちょっと挫折(エンジニアでもですが、チームのほうでもヴォーカルを泣かせてしまったり・・・)しかかりましたが、まだまだ夢見て成長し続けます!ご回答いただきありがとうございました!

お礼日時:2009/04/28 23:41

え、


「音の数が多い(ように聞こえる)、だけど何が鳴っているのかよくわからん」

うーん…ジャンル違うし、私が年寄りだしで、紹介いただいたタイプの曲を語れるだけの耳はないですが、それでも単純に音数だけで言えば、少なくともbirthday eveに限っては、そんなに大した音数では無かろうと…
シンセ屋じゃないので、個々の音色までは全然言及できませんけど、再現だけで言えば、生バンドならバックはドラム、ベース、ギター、キーボード各1人構成で出来る範囲の音しかないですよ。
もちろん、生バンドでは再現がまず不可能な演奏タイミングや音色切り換えタイミングの打ち込み技はいっぱいありますが、音数だけは、上の4人で賄える範囲しか音は無いと(ホントにごく部分的な所は別として)言い切れます。少なくともシンセパートは、ほんの一部の装飾音を除けば、指10本以内で賄える範囲内です。

それこそ、YESなんか本当にドラム、ベース、ギター、キーボード、ボーカル各1人構成ですが、ライブでもbirthday eveより音数多い曲を実際に生演奏してますから、この程度なら(もちろん私は作れないけど)それほどのことはないですけどね。

さきに、「ベースのラインをシンセ側の連動で実際より深く見せる技」みたいなこと書きましたけど、そういうところで、まだ耳が騙されまくってやいませんか?
本当に、birthday eveレベルなら、本当に局部的な装飾音以外は前編「キーボードは指10本以内、ギターは1本限り、ドラムセットはほぼ標準で他のパーカッション無し、当然ベース1人」以上の音は出てないです。局部的な装飾音でも、大体は上手いキーボード弾きなら一人でもやってのけそうな技が多いですけどね。

他には本当にもっと音数の多い曲もあるのかもですが(なんせ知りませんので(^^ゞ)、birthday eveに限っては、私に言わせれば「YESに比べりゃ、まだ音数はスカスカ」です(^^ゞ
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この回答へのお礼

たぶん騙されてますorz
実際にどうかはわかりませんが、I'veの楽曲には全体的に音の壁みたいな感があるというのはあります。
昔洋楽でギターの壁みたいなやつありましたよね?私は本で読んだだけなので実際に聞いたことはありませんが・・・。おそらくそれとはちょっと違うんじゃないかと思います。
つまりはフレーズとして認識できるわけではないし、何の音が出してるのかわからないけど、確かにある重厚な質感。
今回それはシンセのバッキングが担当していると教えていただいたわけですが、それを私は音楽をかじっていないころから「音数」と認識していたような気がします。
エンジニア力を編曲だと錯覚していたんです。
もうどんなフレーズや音が鳴っているのかわからない、けどめちゃくちゃじゃなくてまとまって聞こえる。
そんな感じにあこがれていました。
実際音楽をやるようになると、それらのいくつかには答えが見えるようになりました。
・段々質感が変化してくるシンセ
→フィルターでした。

・テクニカルな印象なんだけどどんな音が鳴っているのかわからないシンセフレーズ
→ダンス系によく使われる付点ディレイのシンセフレーズでした。
私は昔これもひとつひとつ強弱を計算して打ち込んでいるのかと思っていたので、「プロの技術ってすげぇ!」と思っていたわけです(実際すごいですけど、神レベルから憧れレベルぐらいには変化しました)。

なんて感じですね。
I'veみたいなサウンドを目指すにあたり、結構困難なことが多いです。
まずI'veを知らない人が多いこと(元々ゲームの曲を委託で作っていて、次第に人気が出て実写映画やアニメの曲を作るという経緯で成長してますし)、なのでここどうやってるのかなど、訊ねられる人がいない。
何より大きいのは普通のアーティストと違って”エンジニアリング”もかなり研究しなきゃいけないこと(打ち込み系全般にもいえますけどね)。
この集団かなりエンジニア力高いと思うんですよ^-^;
今回のbirthday eveだって私が音数が多いと認識していた=素人には音数多く聞こえるといえますし、そういう騙して聞かせるミックスになっていると思います。
私の今のレベルはエンジニアとしては積極的なサウンドメイクとかよりもまとまって聞かせるだけで精一杯って感じです。

お礼日時:2009/04/28 19:16

>SHIHOという方のbirthday eveなんかは私が目指すものそのまんまって感じです。



おお~、はいはい、こういう感じですか。

こーれは、もっとバスドラパーツの音を研究いただきたい分野ですな。
いやいや、小馬鹿にしてるつもりじゃないんですが、なかなか研究しがいのある音です。もちろん、私とは方向性は全然違うわけだけど(^^ゞ

あくまでも参考意見なんですが、もしも私が生音を思いっきり加工してこのバスドラの音を「生音から無理無理合成似せ」したくなったとしましたらね、私だったらバスドラじゃなくて、フロアタムをチューニングベコンベコンにして叩かせるか、もしかしたらロータム使うかもしれません。
で、コンプ思いっきり深く掛けて、ダイナミックマイクで超密着録りしますね。
まぁYouTubeのあまり良くない音源聞いてますから、これが正解と言えるほどの確信はないですが、多分このバスドラは200Hz以下はアタックの瞬間以外はほとんど無いですよ。200~400Hzあたりも、むしろ抑え気味だと思います。もちろん、こんな音では、あの低域のビート感は出ません。
でも、低域の量感は損なわれてないように聞こえるのは、ベースの音の配置がバスドラに対して完全に一致してピッタリです。これで低域のビート感を補完していますね。
まぁこれこそ、私のジャンルではあり得ない、打ち込み系ならではの技ですね。
で、多分、ベースは100Hz前後以下の低域はダラっと流して、ギリギリ音程感出る程度に150~500Hzあたりを調整して、800Hzから上はアタック感がかすかに残る程度にかなり思い切って下げてあると思います。
ベース単体で聞いたら、超低域は音程感少なく「バスドラと同期してサブウーハから風がバフバフ出てる」的なまとめ方で、仮に150Hz以下を完全に切ったら、ギリギリ音程感のあるモコモコした音が音符どおり上下している…という、単体では味も素っ気もない音だと思います。

そこで、シンセのバッキング系のコード音の「最低音」が、ベースの音域と完全に連動するアレンジに鳴っているので、総合的にベース音のルーティングが「聞き手には(レベル的にあんまり聞こえないはずの)ベースがちゃんと鳴っているように聞こえる」という手法じゃないかと思いますね。

なので、バスドラ+ベース部隊は、ベースで150Hzあたり以下をしっかり押さえているだけで、200~500Hzの帯域にはそんなに食い込んでなくて、じゃ何が400~500Hz帯域で鳴っているんだというと、本当はシンセバッキングの最低音がバスドラ、ベースと完全シンクロして鳴っているだけだけど、聞き手には「バスドラのアタック(かなり高音)」「ベースの超低域(押さえだけ)」「バッキングのベース音」が、「バスドラの低域ビートとベースのバッキング」のコンビネーションに聞こえる…という、ワザと言えば『低域パートに騙しを掛けたアレンジ』という考え方も有りだと思いますね。

少なくとも、バスドラとベースの量感要素はむしろ極力廃して、量感の補完はほぼ全部バッキングのシンセコードの最低音で埋めてると思います。

とにかく、バスドラは超低域はバッサリ切って、逆にベースは超低域だけにして、バッキングは最低音がベースの本来の音符位置を(オクターブ上は有りと思います)完全一致でなぞると…いう風なアプローチもありそうですね。

私は、生音なので打ち込み環境が整っていないから、にわかに再現は出来ませんが、良かったら一度そういう方向でやってみて下さい。
質問者の方のイメージ合うかどうかは自信ないですが(^^ゞ、実験としては悪くない経験に出来そうな気がします。
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この回答へのお礼

ご解説いただきありがとうございます。
いやいや、また発見させていただきました。
この曲を作っているのはI'veという集団なのですが、この集団の楽曲の特徴として(少なくても私が思うのは)「音の数が多い(ように聞こえる)、だけど何が鳴っているのかよくわからん」ということです。
なるほど、そういう手法で音量感・音数感を出しているんだなと、とても参考になりました。
今教えていただかなかったらおそらくプロになってエンジニアさんに聞くか、自分でかなりの歳になるまで気付かなかったと思います(いや、大げさじゃなくホントに^-^;)。

お礼日時:2009/04/27 00:25

No.1です。


自分も大した腕でもないのに、いつも小姑かましてすいません(^^ゞ

ただ、ドラムのミキシングは、DTMやってりゃ誰もが一度は大悩みする「かなり難解な部類の楽器」なのは事実だと思います。

私もさんざん経験があるんですが、ドラムの場合、どうしても
「まず個別に各パーツを最良の音にする→それらをうまくミキシングすればバッチリな音になるはず」
と、どうしても思ってしまうんですよ(^^ゞ

実はこれが大間違いで、正解は
「ドラムセット全体で最良の音になるように、各パーツの音を作り込まないといけない」
なんです。

方法論としては、
「とにかくありのままにバスでまとめて、バスに対してエフェクト細工を徹底的に施す」方向性と
「自分の『欲しいドラムセット音』イメージをしっかり固めて、バスの音を聞いては単体音を個別に煮詰めていく」
という方向性があると私は思っているんですが、どっちにしてもドラムのバスで一度しっかりと音作りをしておくのが私の流儀です。

生録の場合は、録り終えてDAWに流し込んでから「あちゃっ!こんな音で録れてたか…(^^ゞ」と、必死の修正をまずやらないといけないってことが、私の場合はしょっちゅうなんですが(^^ゞ、打ち込みやサンプリング音源使用の場合は、それなりに『完成されたパーツ』の組み合わせになるわけですから、私のパターンよりは個々の音の『修正』という概念は少ないはずと思います。
逆に、打ち込みやサンプリング音源使用の場合は、敢えて言えば『個々のパーツの完成度が高すぎる』ので、そのまま組み合わせると、悪い意味で『ドラムの厚みが深すぎ』『ドラムの主張が強すぎ』みたいなことはあるかも…とも思いますね。

私もよく経験する所ですが、例えばスネアやハイハットでは、どうしても単体の音にこだわりたくなるんですよね。ドラムとしても重要パーツですから、確かにここがショボイと、ドラム全体の音がショボイ方向に引きずられますから…
でも、実際には、ジャンルや曲の方向性次第ではありますが、他のパーツとのバランス重視で、逆に思いっきり偏った音にした方が、「ドラムセット」としては感じが良くなることもあります。

例えば、ハイハット単体だけを調整していると、ある程度の音の厚みを持たせないと「高音質感」が削がれる気がするのですが、曲調や作品の楽器構成によっては、耳に痛い「チーチー」音だけ残して他の音域をバッサリ切る…ハット単体だとアタック感も余韻感も有ったもんじゃない…みたいな音の方が、トータルで聞いた時にハットの存在感はむしろ増すこともあります。
スネアも、どうしてもスナッピーの余韻を上手く残したくて、4~6KHz以上の高域をいじりすぎたり、そこを強調しようと800Hz以下をバッサリ切ったりしがちですが、その結果逆に存在感が薄れることもあります。400~600Hzの芯音と2~3KHzのアタック感だけで解決できることも多いです。
その他、フロアタムなどは、バスドラムより遙かに低域の補強が重要なことも多いですね。

要は「ドラムセットトータルでのバランスはどうか」「作品全体におけるドラムのイメージはどうか」を、いかに前もって目標設定できるかが重要で、そこがぶれないようにしないと、個々の音を作り込みすぎて袋小路に迷い込みやすいし、また、トータルイメージ優先なとしたら、個々のパーツの音は有る意味で「特殊化」「ローファイ化」した方が良いことも非常に多い…というのが、ドラムパートの難しい所です。

あと、これはドラム/ベースだけに限りませんが、基本的に「低音系」の楽器音を個別に調整する時は、確かに500~600Hz以下を膨らませる方向で調整しがちです。私もやっぱりそれはそうです(^^ゞ

ただ、400~800Hzあたりは、低音楽器も中音楽器も高音楽器もボーカルも、すべてのパートで「量感の中心周波数帯」となります。なので、中低域の楽器全てでこの帯域を膨らませてしまうと、帯域が飽和してしまって、後から乗せるボーカルやリードパートの量感調整が出来なくなってしまう…なんてこともあります。
なので、際立たせたいパート以外の楽器/音源群は、むしろ400~800Hz帯は抑え気味にして『帯域の隙間を空ける』という手法も、結構大事ですね。こういうことを前もってやっておかないと、マスタリング時にマルチバンドコンプやEQを「触れば触るほどバランスが崩れる」という悪循環に陥りやすいです。

余談ですが、私は年代柄、昔のプログレのYESなんか(聞く分だけ…自分で演奏したいとは思わないが(^^ゞ)結構好きなんですが、このバンドのベースなんか、一時「アンプのLOWとTREBLEはフルテン、MIDはゼロに近い」という音作りでした。
こういう音にしたのは他にも意味はあるようですが、ミキシングの観点では、このバンドはキーボードと中域の深い音のギターの交互の掛け合い的なアレンジが売りだったりで、ベースではこれらのメイン楽器が入ってくる隙間を積極的にしっかりと開けて、その瞬間瞬間のトータルバランスを非常に重要視した作り方…特に、キーボードの担当音域が半端ではない曲作りなので、ここで飽和してしまうとぶち壊しってことを意識的にしっかり避けた…音作りをしていたということは、言えると思います。

まぁ、質問者の方とはジャンルが違うと思いますが、一度YouTubeなりで、参考までに聞いてみて下さい。今だと逆に、「1970年代初頭に、すでここまではできていたのか」的な参考要素もありますよ(^^ゞ

ま、最後は個人的に趣味の話ですが…ご勘弁を(^^ゞ
あ、その意味ではピンクフロイドもかなり参考になるなぁ…などと(^^ゞ
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この回答へのお礼

いやー、ホント毎度毎度目からウロコです^-^;

>私もさんざん経験があるんですが、ドラムの場合、どうしても
「まず個別に各パーツを最良の音にする→それらをうまくミキシングすればバッチリな音になるはず」
と、どうしても思ってしまうんですよ(^^ゞ
実はこれが大間違いで、正解は
「ドラムセット全体で最良の音になるように、各パーツの音を作り込まないといけない」
なんです。

私はピンなので、あまり生音の楽器を聞く機会が多いわけではないというのはお話したとおりですが、生音とCD音がどう違うかっていうのは確かにあまり考えてなかったように思います。
Superior Drummer2.0を持っていますが、これはこれでリアルですけど、そのままの音で生音かCD音かって言ったらやはり生音寄り。
(原音はマイクで録ったはずなので、ライン録りシンセドラムゆえにふくらみ現象が起こっていた可能性は消えます。)
何が違うんだろうと考えようにも、私のイメージするベースの音ドラムの音はどちらかといえばCD音でした。
処理後のイメージとしてはそれも知っておくべきですが、やはり生音イメージが圧倒的に足りません。

量感のことを考えるとベースやドラムはいわば量感の塊みたいなものでうすよね。よく考えたら。
プログレのYES、実際にはまだ聞いてませんが、確かにミキシング的には理にかなっていますね。聞いてみます。

余談ですが、私の音楽性が打ち込み系なのはお話したとおりですが、具体的にどんなの?っていうとPerfumeみたいな感じ・・・ではないですよ^-^;
トランスの流れを汲むポップスなんですよ。
たまに○コ○コ動画などに上がっていますが、SHIHOという方のbirthday eveなんかは私が目指すものそのまんまって感じです。
こういうもうどんな音を出してるのかわからないような音の固まり感にあこがれたものです。
(そういうふうにしようとしてミックスの上達が遅れたのは仕方ない・・・orz)

お礼日時:2009/04/26 16:19

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