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引張試験の純銅線の破断個所の伸びについて教えて下さい。
純銅線の標点距離50mm内に10mm間隔で印を付け、実験後長さを測定したら、各々の長さが不均一でした。
特に、破断個所が一番伸びていました。
なぜか教えて下さい。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

引っ張り試験をすると標点区間にくびれが発生してそこから破断するのは金属一般に見られることです。

くびれがどこに発生するかは予測できません。少なくとも直径の最も小さな部分に発生します。よって試験体の中央部を最も細く加工して、ここにくびれを発生させることを目的として、標点区間を設定します。多分くびれは加工精度、表面粗さ、微小な傷等によって発生位置が決まるのでしょう。いったんくびれるとそこは断面積が最も小さくなるため、荷重が集中し、くびれが進んで破談するまで伸びます。一種の不安定な状態になります。
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この回答へのお礼

ありがとうございました!!

お礼日時:2009/05/02 10:28

現象的にはNo.1の説明通りですが、金属材料の内部で起こっている過程は


次のように説明されます。

金属材料が引っ張られた時:
最初は結晶粒が弾性変形し、応力―歪み曲線は直線的に立ち上がります。
この領域での直線の傾きから、弾性率が算出されます。
弾性限界を越えると、材料の塑性変形が起こり、結晶内でずれが起こります。
明確に塑性変形が起こる限界応力が降伏点と呼ばれます(不明確な金属も有る)。
降伏点を超えると、結晶中のある面での滑りが連続的に起こり、この領域の
 変形は加工硬化としてなだらかな応力の上昇として観察されます。
応力の上昇は最大値、引っ張り強さ、を越えると低下し、同時に試験片の
 中央にくびれが生じ破断します。

外力により結晶粒に力が働くと、結晶中の原子面に滑りが起こり塑性変形し
ます。塑性変形は全ての結晶が一度にずれるのでは無く、尺取り虫が進む
様に、転位と呼ばれる線状の格子欠陥が順次伝播する形でより小さい応力で
起こります。

結晶粒内では様々な方向に同時に複雑な滑りが起こり、転位同士の交切が繰替え
されもつれ合い、その密度を増し後続転位の運動に対する抵抗が変形に対して
増加します。これが加工硬化です。

加工硬化の領域で塑性変形が増し、結晶滑り面が揃ってくると、より小さな
応力で流動変形が大きく進行し試験片にくびれが生じ破断に至ります。
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