
フランスの数学者ブノワ・マンデルブロが導入した幾何学の概念であるフラクタルの定義を判りやすく説明してください。
この前、理学部の院生の方に「フラクタル」って何か教えてもらいました。(専門外のわたしには「へえー」と思うような、たのしい出会いでした。こういう時間ってたのしい 例として挙げてもらったのは、海岸線の計測で、巨視的に描けばほぼ直線になるが、海岸線は微視的にみると複雑に入り組んだ形状をしているが、これを拡大するとさらに細かい形状が見えてくるようになり…対して、地図上の海岸線は、拡大するにしたがって、その細部は変化が少なくなり、なめらかな形状になっていく。理論的には海岸線の計測値は無限であると言える。)。フラクタルとは「図形の部分と全体が自己相似になっているものなどをいう」
ここらへんまでは直感的に判ったのですが、「海岸線の計測地が無限なわけないでしょ」と思ってしまい、いろいろ聞いているうちに、答えるほうもわたしが判んないもんだから機嫌わるくなっていき。終了。悲劇的結末(汗)
彼は(ほんとはすごく良い人なんだけど)やけくそになって、マンデルブロはフラクタルを「ハウスドルフ次元が位相次元を厳密に上回るような集合」と定義したなんて言ったけど、わかんない。もっとわかりいやすい言葉で定義できないのですかね。(できると思うけど)
ついつい、わたしの専門外のことに興味をもってしまい。聞きこむとが多いのですが、わたに捕まって応えてくれる人たち(ちょっと年配のお兄さんたち)が基礎的な知識なないわたしに理解させようとするのは至難の業のようです(すいません)「あなたの設問そのものが成立してない」なんてしかられる。
フラクタルな性質を持っているといわれる株価や人体の血管、腸の内部構造などの例をあげて説明してくださり、上記のマンデルブログの定義をわたしにもわかる言葉で教えて下さったら、嬉しいです。
わたしの周りにいる理学部のお兄さんたちより、やさしいお兄さんたちがこの世界にたくさん居られることを信じて期待いたしてお待ちしています。どうぞ、よろしくお願いいたします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ブラウン運動の例を教えていただきましたが
>D=lnN/ln(1/r)の「Dが2に近ければ近いほどこの線は線的というより
>面的になります」がわからなかったのですけど
>(1) ブラウン粒子が移動する平均距離は、時間の1/2乗に比例すると
>予測する(アインシュタインの予測。こういう予測できる能力ってす
>ごい!)
>(2) 物差しの最小単位を観測する時間間隔と考えて、時間間隔を1/2
>にすれば長さは4倍になる、したがって、フラクタル次元は2となる。
>つまり
>ブラウン運動は1次元の曲線でありながら平面を埋め尽くすフラクタル
>図形になっている。
>という理解でよいのですか?
お返事が遅くなりました。難しい質問をされますね。確かに粒子の存在確率が時間の平方根に比例して広がることと次元は結びついております。その内容はBenoit B. MandelbrotのThe Fractal Geometry of NatureのChapter 25のBrownian Motion and Brown Fractalsに書いてあってペアノ曲線というD=2の線の話から入っています。要約しようと思ったのですが大変面倒で正確にここに書くことが出来ませんでした。お時間があればこの本は日本語訳もあるようですから勉強なさってください。
2度もありがとうございます!
「粒子の存在確率が時間の平方根に比例して広がる」ってことは、午後にブラウン運動の軌跡を示すシュミレーションがあって、いろいろ条件を変えながらそれを見ているとなんとなくイメージつくのですが、「次元が結びついている」って? わからない。m(_ _)m 汗
>お時間があればこの本は日本語訳もあるようですから勉強なさってください
わかりました。自分でちゃんと勉強しないでjamf0421さんだのみでした。ちょうど「ベアノ曲線」って何だ??と調べていたところでした。
日本語の訳があるなら安心です。
この一日とても面白かった。
rabbit cat さんもどうもありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
専門家でないですが、概要を説明します。
地図で、デバイダを繰り返しあてて海岸線の長さとか川の長さでも測るとき、デバイダを当てた回数とデバイダの開きの積で全体の長さを決めたとします。デバイダの開きを大きくすると、デバイダで一回にとる距離が長く、細かい出入りが無視され、全体が短く測定されます。デバイダに開きを小さくすると、細かい構造が反映され、全体が長くなります。大きな倍率の地図で刻みを細かくとればどんどん長くなっていきます。勿論、自然界のものですから原子分子の大きさまで行っても意味がなく、No1さんが挙げた純数学的なコッホ図形のように無限までは行きません。しかしある程度の範囲においては、同じ始点から終点までのデバイダの開きをrとする時、デバイダをあてる回数がN∝r^(-D)になり、全体の長さがL=rN∝r^(1-D)になる振る舞いをする、と言えます。(ここでD≧1です。)もし、rを限りなく小さくしてゆくとLが無限になります。この時D=lnN/ln(1/r)をフラクタル次元といいます。Dが2に近ければ近いほどこの線は線的というより面的になります。たとえばブラウン運動の軌跡もフラクタルですが面を蓋い尽くすような振る舞いをします。
さてコッホ図形は自己相似的であらゆる倍率で同じ状況に見えます。川や海岸線でも基本的にはその性質があります。しかしこの自己相似性はフラクタルといわれている株や為替の値動きの方がよく見て取れると思います。値動きを時間ごとにプロットして繋いでいくと、時間刻みが短いほど、細かいギザギザがカウントされ長さがグラフの長さは長くなっていきます。そして自己相似的ですから1分毎、10分毎、1時間毎、1日毎、1ヵ月毎の終値あるいは区間平均のプロットを作ると、そのグラフは互いに相似で、横軸の時刻を数値だけにして単位を入れないでおくと、どの時間間隔でとったグラフか区別がつかないはずです。腸の表面の出入り、血管の枝分かれなども同様の構造をもつのでしょう。
例えば固体の表面も、大表面積で倍率を上げても上げても同じように凹凸りが見えてくる自己相似的なものがあります。この表面積を断面積Aの吸着分子の吸着数で評価したとします。単分子層の吸着分子数がN個なら固体の表面積はS=NAです。もしAとNが反比例するなら、Aの大きさによらずSは一定です。しかし、必ずしもそうとはならず、Aが小さくなるにつれ、固体表面の細かい凹凸が反映されて、S∝r^(2-D)(ここでr^2∝A)のようになることがあります。この場合、Dが3に近い物質ならばSは吸着分子断面の断面の半径に反比例して増大します。この時吸着分子相互間の位置関係は3次元的になっています。
この回答への補足
お礼を書いてから2時間後くらいに、この補足内容を書きました。
ブラウン運動の例を教えていただきましたが
D=lnN/ln(1/r)の「Dが2に近ければ近いほどこの線は線的というより面的になります」がわからなかったのですけど
(1) ブラウン粒子が移動する平均距離は、時間の1/2乗に比例すると予測する(アインシュタインの予測。こういう予測できる能力ってすごい!)
(2) 物差しの最小単位を観測する時間間隔と考えて、時間間隔を1/2にすれば長さは4倍になる、したがって、フラクタル次元は2となる。
つまり
ブラウン運動は1次元の曲線でありながら平面を埋め尽くすフラクタル図形になっている。
という理解でよいのですか?
>デバイダをあてる回数がN∝r^(-D)になり、全体の長さがL=rN∝r^(1->D)になる振る舞いをする。
ここまではとてもよく判りました。ありがとうございます。
ひきだしにあったデバイダ一個で、イメージがぐんぐん沸いてきた。
フラクタル次元というのを始めて聞きました。
「Dが2に近いほどこの線は面的になる」というのがわかりません。今日はお休みだからゆっくり考えます。
(天気のよい日曜日にデートにもでかけず、こんなことお家で考えているわたしもなさけない 涙)
>(株価について)自己相似的ですから1分毎、10分毎、1時間毎、>1日毎、1ヵ月毎の終値あるいは区間平均のプロットを作ると
よし、ちょっとやってみよ。金融市場に注目。値動きを見ればよいわけですね。マンデルブロおじさんも、30年前にこんなことしてたのですかね。(デートにも行かずに 笑)
>…この時吸着分子相互間の位置関係は3次元的になっています
つまり、自然界にあるもので言うと、狭い体積の領域で表面積を大きくするためにそうなったということですかね~。
腸や血管や木の枝、葉っぱ。
「おまえ、目に見えるものでしか理解できんのかっ」と言われそうですが、お答えをじっくり読んでいると何度も「なるほど」って思いました。どうもありがとうございました。
自然界にあるものを数式で表現できる人ってすごい!
No.1
- 回答日時:
ありがとうございました。
「コッホ曲線は長さが存在しない」に、「あっ そうか」と思いました。
教えていただいたURLの1ページ目に「フラクタルとは自己相似性を持った図形のことである。因みに、嘘ですので本気にしないように・」ってあるのが面白かった。
広辞苑の定義では不十分ということですね。
ハウスドルフ次元の説明を丁寧にしていただいたので「コッホ曲線の次元は約1.26」はよくわかります。(次元なのに自然数ではない)
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