ショボ短歌会

お世話になります。

トルクも回転数も、落ちてもかまわないとした場合、
現在使用している、商用60Hzより、インバーターを入れて
40Hzで運転した場合の方が、省エネになると考えても
間違いないのでしょうか?

A 回答 (2件)

回転している物体の瞬時瞬時の動力(出力)は一般的に軸動力と言います。



軸動力をP(ワット)・・・・・・・・・・・P(W)
回転速度をN(毎分当たりの回転速度)・・・N(r/min)
トルクをT(ニュートン・メートル)・・・・T(N・m)
としますと次の式で計算できます。

P(W)=(2π/60)×N(r/min)×T(N・m)

この式から回転速度を下げれば、軸動力が小さくなることを示しています。
ここで問題になるのが、モータが回転する「負荷装置の回転速度-トルク特性」
です。

「ファン」や「ポンプ」に適用する場合は「省エネ効果」が期待できますが、
負荷装置の運転特性により省エネの程度が異なります。
どのような負荷装置にインバータを適用するのかを良く調べる必要があります。

「回転速度-トルク特性」の主なものとして、次のようなものがあります。

1)定トルク特性
・回転速度に関係なく、トルクが一定である。
・コンベア、搬送台車、プロセスラインのロール駆動など一般に摩擦による負荷
この装置をインバータで40Hzで運転しますと、

P(W)=(2π/60)×N×(40Hz/60Hz)×T(=一定)
P(W)=(2π/60)×N×T×0.667

--単純計算では、コンベアのような装置では軸動力が約66.7%になります。

2)二乗低減トルク特性
・負荷トルクが回転速度の2乗に比例する。 
・ポンプによる送水、排水装置など遠心力を利用した装置
・ファン、ブロワ駆動などの給気、排気装置など遠心力を利用した装置
この装置をインバータで40Hzで運転しますと、

P(W)=(2π/60)×N×(40Hz/60Hz)×T×(40Hz/60Hz)^2
P(W)=(2π/60)×N×T×(40Hz/60Hz)^3
P(W)=(2π/60)×N×T×0.296

--単純計算では、ファン・ポンプのような装置では軸動力が約29.6%になります。

3)定出力特性
・回転速度が下がるほど負荷トルクが増大する。
・トルクと速度の積が一定である。
・工作機主軸駆動、巻取り装置(センタードライブ)など

この負荷装置をインバータで40Hzで運転しますと、

P(W)=(2π/60)×N×(40Hz/60Hz)×T×(60Hz/40Hz)
P(W)=(2π/60)×N×T×1.0

--単純計算では、工作機主軸駆動のような装置では軸動力は変化しません。
--逆に周波数を更に下げますと負荷トルクが増大し、組み合わせるインバータや
モータの容量により過負荷になることもありますので、選定に充分注意する必要
があります。

この回答への補足

詳しいご説明ありがとうございます。

実際に、実物でテストしたとして、

回転数を落としても、負荷装置の性能には影響が無いという条件で
いくつかの周波数でテストし、その時々の電流値を測り電流値が
低くいところを見つければ、省エネと言えるのでしょうか?


>周波数を更に下げますと負荷トルクが増大し

あまりにも、低い周波数ですと、トルク不足になるのは経験で
なんとなく知っていました。
INV側でトルクブーストを設定したりして逃げたこともあります。

補足日時:2009/10/31 13:56
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インバーターを使って周波数を下げれば確かにモーターの回転数は下がります。


省エネの観点から見ると そのモーターで駆動している装置の生産量なり加工量が同じだと 結果的に消費する電力量は同一です。
装置のスピードが遅くなった分 稼働時間が延びたとしたら、各種ロス(抵抗)の分だけ電力量は増えると思います。
その装置に最適なスピードで駆動するのが一番の省電力だと思います。
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