
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
爵位と領地の広さは関係ありません。
男爵領を持つ領主を男爵と言い、伯爵領を所有する領主が伯爵となります。
そもそも男爵とは、昔からその地を収めていた豪族にあたります。
子爵は、上級領主から派遣された者がその地に根づいた者、伯爵は、国王や上級領主から叙勲された者をいいます。
ですから、昔から広大な所領をもっている土豪は、広大な領土を持つ男爵となります。
12世紀ごろ南フランスのカルカッソンヌ子爵は、カルカッソンヌ・ベジエ・アルビなど広大な領土を支配していました。
それは、フォア伯爵領の2倍にもなり、アンジュー伯爵領やブリターニュ公爵領にひってきする面積になりました。
ありがとうございます。
大変良く分かりました。
江戸時代の大名が明治になって、石高に応じて爵位を授けられたというサイトを見て、欧州の貴族はどうなのかなって、質問してみました。
思いっきり誤解してたようです、厚く御礼申し上げます。

No.3
- 回答日時:
明確な基準はありません。
もちろん、位の上下と領地の規模は、ある程度は、比例しているでしょう。
しかし、男「爵」、伯「爵」といった、「爵」はヨーロッパの中近世には存在しません。爵位制度は近代的な概念です。しかも、よく日本語で「男爵」「伯爵」などと言われますが、これは日本近代の華族制度に則って、「便宜的」に「和訳」しているに過ぎません。実際は、ヨーロッパ各国で、称号は異なりますし、成立背景も実態も異なります。
すくなくとも、西欧中世史では、「男爵」「伯爵」などは用いません。例外もありますが、基本は、「伯」と「公」です。領地も、「伯領」「公領」になります。
例えば、フランスでは、「伯領」「公領」は大きな差があります。公は、後に王族にのみ与えられるようになりますが、当初は世俗の有力者に与えられた称号でした。もちろん、領土も広大なものです。
ちなみに、No.2の方がカルカッソンヌ子爵の例を挙げていらっしゃいます。この場合の子爵も、原語ではViscount。専門では副伯と訳されるようです。
逆に、ドイツ西南部では、土地の細分化(権力の細分化、あるいは中央集権が進まなかった、とも言います)が進み、伯でも公でも、近世に至るまで、実際に治める領地の規模は五十歩百歩でした。
当初、中世初期には、それぞれの領地は行政単位に過ぎませんでした。しかし、国の事情によって、時期は異なりますが、次第に、領地とその領地を持つ家は一体化していきます。「家産化」、つまり領地が行政単位から財産に変化します。しかし、行政単位の性質も残ります。領地を指し示す称号を持つ者が、その領地の所有者になるわけです。
蛇足ですが、当然、領地を複数持つ者は、称号も複数持ちます。この場合、複数ある称号の中でも、最も代表的な称号が、通称となります。例えば、ハプスブルク家は、近代になると、神聖ローマ皇帝のほかにもオーストリア大公やティロル伯などの数多もの称号を持っていました。その中でも、最も代表的な称号である神聖ローマ皇帝が、一般的に使われるわけです。
恐らくは、質問者さんが問われている「西欧の貴族の男爵領、伯爵領等について。」は、このような状態のときを指していると考えます。
ですが、これ以上の説明は、各国によって、背景も事情も異なるので、もう少し具体的に問題を示してもらわないと、私の手には負えません。
近世以降になると、位の上下と領地の規模の関係は、希薄になってきます。資本主義も台頭し始め、富める者は富み、貧しい者は貧しくなる。領地を持たないけど位だけ持つ貴族も登場します。
一応、Wikipwdiaの「ヨーロッパにおける爵位」で、爵位に関する日本語と各国語の対応表が掲載されていましたので、参考にしてみてください。
ただし、本文の説明に関しては、よく説明しているとは思いますが、鵜呑みに出来ません。一応の参考程度にしてください。少なくとも、「爵」の文字は抜いてしまってください。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%88%B5%E4%BD%8D
ありがとうございます。
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