No.8ベストアンサー
- 回答日時:
このように、現代ではありえない空中戦を推測するというのは楽しいですね。
私は元戦闘機設計技師の弟子で、ただの戦闘機マニア、格闘技マニアです。
まず、当時の記録では、機体の性能以前に、ゼロ戦のパイロットの技量、ガソリンの質、敵機の情報、戦闘機の数量というすべての面で日本軍側が圧倒的に劣っていたので、結果的にムスタングの圧勝だったので、その印象が強いようですが、
さて、それらが完全に同条件になった場合はどうでしょう?
空中戦の場合必要な要素というのはたくさんありますが主に「戦闘機の性能」「パイロットの技量」で考えると、
性能面では、設計がより新しいムスタングが、速度、上昇力、武装、防御力で多くの面で勝っていますが、
ゼロ戦の場合は、「旋回性」という非常に重要な要素が勝っています。
では、意外と検証が難しいのは「パイロットの技量」です。
単純に「双方同程度の熟練者」と言ってしまえば簡単なのですが、
熟練したパイロットというのは、
●自機の性能を限界まで使いこなせる、
●敵戦闘機のことを熟知している、
●敵パイロットの癖を熟知している、または最初のわずかな戦闘で、敵パイロットの癖を見極める能力が高い。
●戦闘の長時間の緊張に耐えられる精神力
●周辺の情報を察知する認知能力
などかなり多くの要素が必要となります。
同じ戦闘機とはいえ、そもそも機体の設計思想が全然違うので、格闘技でいえば剣道とフェンシングのような異種格闘技みたいなものですから
重視すべきは、敵戦闘機の性能の熟知度と敵パイロットの癖の熟知度が意外と大きく影響すると思います。
例えば、人間の格闘技では以下のようなことがよくあります。
AさんはBさんより強い、BさんはCさんより強い、CさんはAさんより強い。
じゃあ誰が一番強いの?ってなりますよね。
これは相手との愛称の良し悪しと「特定の敵をどれくらい知っているか」によるからなのです。
以上のことから総合的に推測しますと、「理想的熟練パイロット同士の1対1の戦闘」の場合、
主に有利な攻撃ポジションを得やすいムスタングが攻撃するのをゼロ戦はその旋回性を生かして守勢にまわりつつ反撃するチャンスを伺って攻撃するというパターンになりそうです。
結果、なかなか勝負は決まらないまま長時間の戦闘になり、最終的にはより強い緊張感を強いられるゼロ戦パイロットの集中力低下から敵に攻撃チャンスを与えてしまうという結果になりやすいのではないしょうか?
おそらく10回勝負すれば、6:4かせいぜい7:3位でやはりムスタングの勝率が高いかなという気がしますが、
ムスタングの圧勝ってことは絶対にないと思います。
ちなみに、趣味のコンバットフライトシュミレーターではゼロ戦のほうがムスタングに圧勝しました。
一応実機の性能を設定したプログラムをされているはずなので、あまりでたらめではないとは思いますが、
私の技量を考慮してもレシプロ機の格闘戦において旋回性がいかに重要であるかを実感させられました。
添付画像は1995年にムスタングとゼロ戦が同時離陸したときのものです。
ゼロ戦の軽さを感じました。
あ、私はゼロ戦はあまり好きではないので決してゼロ膳贔屓な意見ではありません。
No.12
- 回答日時:
こんにちはNo.5です、お礼有り難うございました。
> ありがとうございます。戦争中に両機のドッグファイトはなかった
> のでしょうか?
もちろん空中戦を行った例はありますが(P-51の撃墜記録もあります)
ドッグファイト、いわゆる"巴戦"の事例があったかどうか? となると
残念ながら そういう記録は目にしたことないですね。
当時の米軍のパイロットには、日本機との交戦時の注意(鉄則)、なる
ものがかなり徹底されていたようです。
・ともかく敵機より上空に遷移する
・そこから降下し敵機(編隊)に火力を集中させる
・一撃したら、そのまま(降下のまま)離脱する
・敵機が追ってきても相手にしない(特に 低空域、低速状態では)
・充分敵機を引き離してから、再び高空に上がる
という具合に・・・
中には「キレて(頭に血が上って)」ドッグファイトを挑んでしまう
血気盛んなパイロットもいないとは申しませんが、ほとんどのパイ
ロットが上記の「鉄則」通りに戦ったようです。
なんだかんだ言っても大事なのは自分の命ですからね、あえて無謀な
事はしないでしょう。
米軍にはそのような厳しい規則があったのですね。太平洋戦争末期ともなると日本にも優秀なパイロット
もいなくなりP51に空中戦で勝つこともなかったかもしれませんね。ありがとうございました。
No.9
- 回答日時:
No8です。
すみません。添付画像が抜けていました。
この時点ではムスタングは尾輪が浮いている程度です。
当時の米軍機の中では軽量なのですが・・・。
今度は、現代の戦闘機F15とゼロ戦がミサイル抜き(機銃のみ)で空中戦をしたらって質問したらおもしろいかもしれませんね。
No.7
- 回答日時:
機体のみ比較すると総合的にムスタングの方が性能は上でしょう。
(ムスタングはイギリスのマリーンエンジンを搭載した後からあの高性能機になったので,もしエンジンがなければムスタングは花々しい歴史の表舞台にたつことはなかったでしょう)しかし,実際に戦闘になったらどうでしょうか。
現代に空中戦するんですよね?
なら,ゼロ戦に良質な燃料が使用できますから,性能はF6Fに匹敵するくらい(アメリカで確認されている)まで向上するとします。
あとはパイロットの能力は互角として,1対1の戦闘をしたら,格闘戦では当然ゼロの方が上なので,ムスタングは一撃離脱戦法しか選べないでしょう。しかしゼロにとってムスタングは1機だけだと知っており,それだけを追い続ければいいだけなので,一撃離脱戦法も意外とかわし続けられるでしょう。そうすればなかなか勝負はつかず,痺れを切らしたムスタングが格闘戦を挑み,あっけなくゼロに撃墜されて終了。
実際の戦闘では組織(総合力)で戦闘するので,ゼロに限らず日本機は,さんざんな目にあったことは事実です。
ありがとうございます。実際には敵機に遭遇すればドッグファイトを必ずするとは限らないのでしょうかね?私はドッグファイトとは常に獲物を求めて見つけ次第たたき落とすことだと誤解していたかもしれません。
No.5
- 回答日時:
こんにちは
> ゼロ戦とムスタング51が空中戦したら性能的にムスタングの圧勝に
> なりますか?
実際には まずあり得ないのですが、1対1の空戦、という前提で考えて
みます。
P-51も名機マーリンエンジンを載せた"B/C型"以後のものは、確かに素晴
らしい戦闘機だと思います。
仮に零戦も後期型の"五十二型"で比較した場合でも、性能的にはP-51の
ほうが多くの点で勝っていることは疑うまでもありません。
特に高空域においては、過給器が付いているP-51の加速、上昇性能に零戦
は かなわないと思われます。
空中戦の原則は今も昔も"相手より運動エネルギーをいかに多く保つか"
つまり、高位置、高速をいかにキープするか? がポイントになりますの
で、その状況を比較的作りやすいP-51が圧倒的に有利となるでしょう。
> それともパイロットの技量や飛行機の位置取りにより違ってきますか?
前述のように、機体自体の性能はP-51が勝っていますので、天候クリアな
状態で会敵したとしたらP-51が有利に空戦を進めることが出来ると思い
ます。
もしも、上空に厚い雲がたれこめる等、どうしても低空域(かつ高度差も
とりづらい場合)での空戦を余儀なくされる場合には、両者の性能差に
よるハンデが縮まり、パイロットの技量も含めた 他の要素が戦いを左右
する可能性が生まれると思います。
実際 米軍も「低空、低速で勝負するな」みたいな注意を各パイロットに
通達していましたし、僅かながら零や隼による撃墜記録もありますから、
条件さえ揃えば"状況の逆転"もあり得るでしょう。
> 何かデザインを見るとムスタングはプロペラ機の集大成みたいに思える
> のですが、どうでしょう??
確か計画開始から1年経たないで試作機まで作っちゃった、と思うのです
が、そんな超短期で開発したワリには、よく出来ていると思います。
No.3
- 回答日時:
ゼロにもいくつかマイナーモデル有ります。
パイロットの技量の優劣も大きな要素です。
性能面も旋回性を重視するか?馬力(当然、速度や上昇力)を重視するか?
でも、一般的に言えば、まともに零戦が渡り合えるのはF6F頃までじゃないでしょうか?
米軍はサッチウェーブ戦法と1対複数の戦法を採用していたので、動力性能にモノを言わせて一撃離脱
危なくなったら急降下と急上昇で回避し、僚機に任せる。
P51は何かに突出した性能というよりすべてに置いて高いレベルでバランスが取れていたので、零戦では厳しかったと思いますよ。
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