
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>今でも、和歌の本歌取というのは行われているのでしょうか?
狭義の意味での「本歌取」は現代の歌壇ではほとんど行われていないと思いますよ。
と言うか、狭義の「本歌取」とは、多くの歌人たちが互いに伝統的な古歌の世界を共有しているという共通了解を前提にし、詠歌に際し、新しい歌の中に古歌の一句、ないしは二句を取り込むという制作方法を意味するからです。
こうして詠まれた新しい歌が、すでに確定している古歌のイメージと微妙に重なり合う新しい世界を実現しているのは言うまでもないですよね。
要するに、現代では、良くも悪くもこういう伝統的な古歌を前提にした歌作りが求められていないどころか、むしろ、より積極的に新しい素材を大胆に取りこむ基本姿勢の方が奨励されているはずとお考え下さい。
ですが、こういう「本歌取り」をより広義に考えるなら、たとえば芥川龍之介などの近代小説家が古典などを下敷きにしたり、三島由紀夫などが金閣放火という社会事件をネタにしたりして小説を制作するのも、その発想、動機、目的等という点では、「本歌取り」と通底していると言えるはずです。
>また、俳句の世界にも同じような技法はありますか?
見方、考え方によっては、季語そのものが、伝統的に確定されている季節や自然などの広大な世界を連想させるという点で、「本歌」と同様の役割を果たしていると解し得るのではないでしょうか。
No.2
- 回答日時:
和歌と俳句は、世界的にみても他にはない面白い特徴を持った文芸なんですね。
その特徴とは、他の文芸はそれを読む人の数がその作品を作る人の数より圧倒的に多い。ところが、和歌と俳句だけは、その反対にそれを作る人の数の方が読む人よりも圧倒的に多い。ですから、今でも本人以外に誰にも読まれない和歌や俳句を作る人の数が日本中に幾らでもいる。何か、日本人の芸術に対する空恐ろしい底力を感じてしまいます。ですから、今でも本歌取りの作品は数限りなく作られていると思いますよ。そして、その多くの方達に取って、それが古典的作品であるか、どこかの同人誌で見た作品であるかは余り重要であるとは思えません。
俳句でも幾らでもあると思いますが、俳句を本歌取りして、上手な川柳にした作品ならもっと沢山あると思います。私が思い出した作品は、
芭蕉翁 ボチャンと言うと 立ち止まり
です。同じような類いで、本歌取りをした狂歌も思い出しました、
ひとつとりふたつとりては焼いて食ふ鶉なくなる深草の里
なんて言うのがあります。
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