【大喜利】【投稿~10/21(月)】買ったばかりの自転車を分解してひと言

掛け軸の、サイズについて教えて下さい

半間の床の間に掛け軸を飾ろうと思っているのですが、
「尺五立」「尺五横」「尺八立」等、いろいろとあり、また、
インターネットで軸を探しているのですが、
例えば「尺五立」であっても、見るサイトによってサイズがまちまちなのですが、
尺五とは、一体どこの長さの事で、基本的な掛け軸とは、どのサイズなのでしょうか?

また、例えば180cmの長さの掛け軸が、半間の床の間に合うのか、という疑問もあります。

どうぞよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

No.1の補足です。


 そうですね。決まりというのはないです。大まかなサイズといいますか、分類ですね。また表装の上下の比率も職人さんによってまちまちで、修行した老舗表具屋の比率をそのまま受け継ぐ方もあれば、独自で比率を考える人もいます。掛軸の上下の布の大きさが違うのは、畳に座った状態で見て、最も美しく見える比率なので、要するに美しく見えれば決まりはありません。
 また、古物以外の新品で小売店や大手デパートの通販で「肉筆作品」と表示して販売しているものがありますが、二つとまったく同じ構図の絵は画家は描かないので、パンフレットと同じ「肉筆作品」がいくつも存在することはあり得ません。それらの工法はシルクスクリーン方式で、色に分けた版を作り、色ごとにエアブラシという道具で絵の具を版の上からスプレーで色をのせてグラデーションで彩色するのが一般的です。画家がすべて手描きで描くとすると少なくとも数日~数週間はかかりますよね。そうすると日当だけでも合わないことが常識的にわかります。それに表装代が加算され、お店の利益がのるわけですから、つまり数万円で買えるものは画家ではないことが想像つきます。日本では値段が合わないので二十年以上も前から韓国や一部中国で絵が量産されています。
 また新聞など美術通販で売られているもっと安い掛軸は、表装まですべて韓国や中国で作られ輸入販売されていますが、偽装表示となるためあえて生産地表示をしていません。買う方から見たら、掛軸なら普通日本製だと思い込んでいるので、業者の巧妙な手口といえるでしょう。先日TV番組で中国の画商の特集をしていましたが、ゴッホの「ひまわり」やダビンチの「モナリザ」そっくりの手描きの油絵で数百円からありました。掛軸用の日本画も同じような世界が存在します。韓国もソウル以外は人件費が安いからでしょう。しかしこの手の掛軸は絵も表装もお粗末なので、いくら安くても買ってから後悔するでしょうね。
 最近では美術館の展示用や、京都の有名なお寺の襖絵などに使われるデジタル版画方式のものもみられ、日本製にも関わらず比較的低価格で購入できます。作者とか手描きとか美術的価値にこだわるならば、古物商が扱う画家の一点物をお勧めしますし、そうでなければ見た目が美しくて、きれいに飾れる低価格のデジタル版画で充分だと思います。お気に入りの掛軸が見つかるといいですね。
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この回答へのお礼

tutan-desu様
補足までして下さり、とても感謝しております。

大変、興味深く読ませて頂きました。
要するに、一般的に買えるものは、リトグラフ的なものだという事ですよね。
贋作が、数百万円ですか! 凄い。

以前テレビで、作品をちゃんと掛け軸にしたものは、100年くらいは普通にもつと見ました。
そういった安価の掛け軸が、一体どのくらいで色あせたりするのか?
(科学的な印刷なので、伝統技術よりも、もっと長持ちするのでしょうか?)
その辺にも興味がありますが、
教えて頂いた事を踏まえ、いろいろと吟味したいと思います。

回答、ありがとうございました。

お礼日時:2010/10/14 12:35

尺五は一尺五寸のこと、つまり約45.5cmです。

また「立」は「縦」ともいい本紙が縦型の掛軸で、「横」は本紙が横型もしくは正方形に近い形のものをいいます。掛軸の尺五とか尺八とかいうサイズは本紙(書や絵)の部分の幅をあらわすので、表装すると左右合わせて12~14cmほど裂地(柱)がつくため、単純に足すと57.5~60cmということになりますが、実際には糊代を取ったりするため、本紙が若干幅が狭くなり、一般的に尺五の掛軸は54.5cm幅のものが多いです。これだと2尺サイズの桐箱に丁度入り、2尺サイズの桐箱が量産できるため一番安いので、たいていこのサイズになっています。それより豪華に見せようと一文字廻しという本紙の周りに一文字と同じ緞子を細く回す表装をしたものは、幅が57.5cmくらいになります。
昔は床の間はたいてい1間サイズだったので、尺五とか尺八が多かったのですが、最近の家は収納優先のため、半間床が多くなり、半間床だと幅が90cmしかないので、尺八どころか尺五でも横型でも窮屈だと思います。書の半切作品だと表装仕立ての幅で44.5cm程度なので、床の間全体のほぼ半分くらいの大きさでお勧めします。本紙が書作品の場合は「半切」サイズといい、本紙が水墨画など絵画作品の場合は「尺三」サイズということもあります。もっと細いのは「茶掛け」という仕立てのものもあり、幅が38~40cmくらいです。
また長さ180cmなら最近の天井の低い床の間でも、掛けて若干下にスペースが空く程度で丁度いいのではないでしょうか。逆に190cm以上あると、床についてしまって見苦しいです。短いものは自在掛で調整できますが、長いものはどうしようもないですよ。
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この回答へのお礼

尺五というサイズは、作品の大きさだったのですね。

回答頂いた内容では、掛け軸のサイズについては正式なキマリが無さそうですね。
作品重視で、それを掛け軸仕立てにした、という事なのだと理解しました。

掛け軸をかけるのは、天井スレスレにかけるのか、また少し間を空けるのか、
空けるのであればその長さ等も、床の間の雰囲気、という事で特にキマリは無いのでしょうか。
自在掛というのがあれば、調整が簡単そうですね。

いずれにしても、
詳しく回答頂いて、本当に助かりました。ありがとうございました。

お礼日時:2010/10/14 10:48

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