
自宅の敷地内に隣家の境界フェンスやよう壁が越境しているため、
越境部分について 土地の使用貸借契約を結ぶことになりそうです。
下記の条文を 契約に盛り込もうと思うのですが、
法律的に有効で 契約が無効とはなってしまわないか心配しています。
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第●●条
1 理由の如何を問わず、乙は占有をもって、
本件土地の本契約以外の権利は主張しないことを確約する。
2 当然に、乙は本件土地を所有する意志がないことを認める。
=========================================================
20年間、越境部分を占有することで 土地の取得時効が完成し、
時効の援用によって 越境部分の土地の権利を
取得されてしまうことを避けるのが目的です。
援用権は時効完成前に放棄できない判例があると知りました。
どなたか詳しい方がいらしたら アドバイスを頂きたいので
よろしく お願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
NO.1です。
補足について回答させていただきます。和解契約とは互譲によって紛争をやめる契約、すなわち、互いに譲歩してこの件に関して争わない合意をすることです。本件でいえば、相手方が質問者さんの所有権を認めることが相手側にとっての譲歩、質問者さんが相手方との間で使用貸借契約を締結してあげるのが、質問者さん側の譲歩というわけです。
さて、借主の乙が貸主の承諾を得ないで第三者に借用物の使用等をさせた場合には、貸主は使用貸借契約を解除することができます(民法594条2項、3項)。反対に貸主が当該土地を第三者に譲渡した場合において、第三者が使用貸借契約の締結を承諾するのであれば、もちろん使用貸借関係を継続させることができます。もしも第三者が使用貸借契約の締結を拒否しているが、どうしても質問者さんが売却したいというのであれば、契約期間の満了をまって、使用貸借契約を終了させればよいでしょう。使用貸借契約は賃貸借契約と違い、無償であることから借主の権利は弱く、簡単に終了させることができます。
次に、和解契約の場合には、悪意で所有の意思をもって乙が占有することにより取得時効が完成してしまうのではないかとの質問ですが、NO.1の回答で(1)本件土地が甲の所有にあることを確認する、との文言はまさにこれを防ぐためにあるのです。和解契約によって、隣人が質問者さんの所有に属することを認めるということは、すなわち自分は所有していない、所有の意思がないということを示しています。
NO.2の回答で「所有の意思などのように目に見えないものは、外形的に判断される」といいながら、まさに外形的、客観的証拠である所有の意思についての確認がされた「文書」を無意味と言ってしまう矛盾について、本人は疑問を持ってほしいところですね。
ついでにいうと、和解契約の内容として使用貸借の締結が含まれていますから、いずれにしても隣人に「所有の意思」が認められないため、時効取得されることはありません。
もし隣人が時効取得しようとするなら、占有の性質の変更といえるほどの意思表示や占有態様の変更が必要で例えば自己所有名義に登記して、固定資産税を自ら払いだすなど、結構大変です。もしそんなことを相手がしてくれば、直ちに質問者さんは契約の解除をすることができます。
あと、ちょっと役に立たない豆知識で、法律用語では「意志」ではなく「意思」といいます。
この回答への補足
隣家手配の測量士からは 話し合いでまとまるのであれば、
前所有者から引き継いだ「境界確認書」付属写真(当方のみが所持)に写る
よう壁上の失った境界標をあえて復元する必要もないが、
時効取得が心配であれば契約書にその旨を盛り込んだ上で、
実印による契約がよいとアドバイスをもらいました。
その際に 隣家は共有名義だと聞きましたが、
お互いに隣接する所有者が本当は誰なのか 実際には確認していません。
実印と印鑑証明はお互いに準備できたとして、
いざ契約を取り交わす際に どのような方法があるか、
登記簿の全部証明を取り寄せるのも お互いに負担が大きいかと思っています。
必要であれば 仕方のないことですが.....。
最後に この点につきまして
ご助言を受けることができますでしょうか?
勝手ながらお願いできましたら、
ほんとうに助かります。
昨年末のことでした。
隣接する境界部分に 仮に悪意がなかったとしても、
越境してフェンスの設置工事がおこなわれたときは、
ほんとうに困ってしまいました。
これまで だれにも相談することができず、
問題が難しく聞いては頂けたとしても困難で、
ひとりで調べ考えて 隣家との交渉にあたってきました。
おかげ様で まさに頂いたこのご回答によって
すっきりと不安も解消し、解決すると思えようになりました。
面識もないのに ご丁寧にご教授いただき感謝しています。
大切で貴重なお時間を ほんとうにありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
結局は使用貸借に供する土地を特定できるかということが問題なのだと思います。
使用貸借契約が終了した時に、どこまでの土地が質問者さんの土地であり、返還されるのかが分かるかを念頭におくとよいでしょう。測量士さんのように実際の土地を見たわけでもありませんし、あくまで参考程度としての一意見としては、後々揉める可能性があるのであれば、境界標を設置するなりしておいた方がいいのかな・・・というところです。ただ、それには費用もかかりますし、それで話がこじれるのはよくないので、ケースバイケースです。ともかく、不安であれば事実関係を調べた上で、一度弁護士さんに相談するのもいいかもしれません。
minpo85さん、アドバイスありがとうございました。
疑問に思って不安だった点について、
とてもよく理解することができましたので、
No.3のご回答をベストアンサーにさせて頂きました。
豆知識とはいっても そのあたりが素人で
法律用語の使い方のご指摘には 本当に感謝しています。
また、投稿した補足が要領を得ないため、
かえって複雑にしてしまったようで申し訳ありませんでした。
失った境界標は、隣家との境界上に3つ存在したうち
幸いにも真ん中(よう壁の斜面上で未登記)だったので、
登記された両端の境界標については
隣家ともめることもなく、円満な方向で話が進みました。
お互いの測量図もミリ単位まで正確なので、
ポイントとなる返還される部分(越境部分)は
測量士も含め お互いが特定できると考えていると思います。
なので 測量士のアドバイスがあったと思います。
使用貸借契約が終了した時のこと念頭におき、
時間もあるので 弁護士への相談も考えてみます。
ほんとうに 感謝しています。
同じように困っている方も多いと思います。
わかりやすいご回答を頂くことができましたので、
このQ&Aが 他の方にも役立つといいと感じています。
No.1
- 回答日時:
一般的に公序良俗に反しない限り、契約によって法的拘束力を発生させることはできます。
もっとも、契約の内容が不明確である場合には、本来期待した効果が得られない場合もあります。今回のように土地に関して言えば、土地のどの部分かが特定されていないと、後に紛争が発生した場合には問題になりえます。さて、本件では質問者さんとしては越境土地について相手方に取得されたくない、他方相手方としては越境土地を返還するとなるとフェンス等を撤去するなど費用がかかるためそれは避けたいと言ったところでしょうか。
そして質問者さんとしては相手方に土地を取得されないのであれば、当該土地にフェンスを設置し続けることも異論はないというお考えのようにお見受けします。
ならば端的に、質問者を甲、隣家の所有者を乙とすると(1)本件土地が甲の所有にあることを確認する(2)甲は乙が本件土地にフェンス、よう壁を設置することを認める(3)フェンス・よう壁の設置、管理費用は乙の負担とする
というような内容の和解契約書を作成すればいいと思います。(3)は別に折半でも質問者さんが負担する内容でも、当事者が合意すればそれでいいです。
ご参考までに
この回答への補足
本契約の期間については1年間で自動延長、
フェンスを含む構築物がある限りとする予定です。
下記の2点につきまして 疑問点がございます。
よろしければ、ご教授頂けませんでしょうか?
貸主の甲や借主の乙が、越境部分にかかわる不動産を
第三者に譲渡または移転する場合は、
使用貸借契約はどのようになりますか?
第三者に本契約の確認を求めた上、
契約を引き継ぐことにしようと考えています。
和解契約の場合、
悪意で所有の意志をもって 乙が占有したときは、
取得時効が完成してしまわないでしょうか?
恥ずかしいことかもしれませんが、
和解契約という方法を まったく知りませんでした。
隣家とは幸いにして 円満な方向にありますが、
ご購入時によう壁を 越境物として認識されていなかったため、
もちろん悪意はなくて 別の隣接する境界部分に、
越境してフェンスの設置をおこなったという経緯です。
よろしく お願いいたします。
ご回答ありがとうございます。
的を得ない短い質問内容にもかかわらず、
状況をご推察いただいた上で意図を汲んでくださり、
とてもありがたく、感謝いたします。
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