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先日行った化学実験のとある過程の中で、酢酸と水(体積比で1:8くらい)の混合物を周囲を氷浴し冷却しました。
おそらく3~5℃程度になったのだと思うのですが、この溶液内部はどのような状態になっているのか?
ふと疑問に思いました。

というのも、水の融点(凝固点)は0℃ですが、酢酸の融点(凝固点)は約17 ℃、
純粋な酢酸ならば3℃程度まで下げれば結晶化し固体になると考えられます。


室温(25℃)であれば水中でわずかに酢酸が電離し(酸として働き)、[水ー電離しない酢酸―電離した酢酸]の混合一相状態であることはわかるのですが、
これを酢酸の融点下に下げるとどうなるか、考えだしたらわけが分からなくなってしまいました。

酢酸固体が溶解するということは、電離状態はどうなるのか。
過冷却のように内部は同じ状態で温度が下がっているのか。
水―酢酸の相図でもあるとまたわかりやすいかもしれないのですが…


なにか良い考え方、解釈の提示をよろしくお願い致します。
ちなみに化学専攻の大学3年です。物理化学的な説明等でもできるだけ頑張って理解したいと思います。

A 回答 (2件)

溶液と純物質を同列で議論すること自体に問題があると思います。

温度に関わらず、溶質は溶質であり、元の融点(凝固点)とは無関係に振る舞います。もちろん温度変化にともなって電離度などは緩やかに変化するでしょうし、ある時点(温度)で溶解度を超え固形物が析出するかもしれませんが、それを除外すれば溶液部分に本質的な変化はないと思ってよいでしょう。
まあ、酢酸であればごく一部が電離して、大部分は水と水素結合でも形成して溶けているんでしょうけどね。

ちなみに酢酸のような中途半端な融点のものを考えるからそういうことが気になるのかもしれません。食塩水とか塩酸のように高融点であったり、常温で気体のものでも水溶液になりますよね。それらと本質的な違いはありません。
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この回答へのお礼

なるほど。的確な解説をありがとうございます。
「溶解」という現象についてもう少し自分の中で整理しないといけないようですね。

凝固点降下が非揮発性溶質について起きる現象だと誤った解釈をしておりました。

皆さん丁寧に解説して下さり、大変助かっております。

お礼日時:2011/05/13 23:43

「海水の凍る温度は真水の場合よりも低い」というのを聞いたことはありませんか。


食塩水でも確かめることができます。
水の凝固点(氷の融点)は0℃です。食塩の融点は800℃です。
融点は成分の融点の間に来るのではないというのが分かります。
砂糖水でも同じことが成り立ちます。
混合物の融点は融点の低い方の物質の融点よりもさらに低い温度になることができるのです。(どの程度の融点になるかは混ぜた割合によって変わります。
合金の融点が元の材料になっている金属の融点よりも低くなるという性質はよく利用されています。はんだの融点が低いのもこの性質です。

水が凍れば水の分子が結晶構造を作ります。
何か水以外の者が混ざっていると水の分子にとってはうまく整列して結晶を作ることができまくなります。
融点の高いものが混ざってきても低いものが混ざってきても邪魔ものであることには変わりがありません。普通に凍ることができる温度よりももっと低い温度にしなければ固体になることができなくなるのだということです。
10%程度の酢酸水溶液の融点は0℃以下です。
台所に瓶で置いてある醤油やお酢の瓶の中身が冬場凍ってしまって瓶が割れたということは普通は起こりませんね。

「防虫剤のナフタレン(融点80℃)、パラゾール(パラジクロロベンゼン、融点54℃)を一緒にたんすの中に入れてはいけない」というのを聞いたことはありませんか。
この2つが混ざると融点が30℃ぐらいまで下がることがあります。夏場は融けてしまう温度です。
大事な服や着物にしみがついてしまって泣きたくなるということが起こります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
そのようなそれぞれの例のほとんどは高校時代先生がよく教えてくださったことですが、
今回のことに応用できませんでした。

> 何か水以外の者が混ざっていると水の分子にとってはうまく整列して結晶を作ることができまくなります。

この一般解釈ならイメージしやすいです。ありがとうございました。

お礼日時:2011/05/13 23:37

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