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ある国が国内に、先物市場を持つ=価格決定権を持つ、との説明がwikiに記載されていたのですが、
国内に市場があることでなぜその国が価格決定権を持つことになるのでしょうか?
市場なんてどこにあっても、大して変わらないんじゃないのかな?と思うんですが。

wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%88%E7%89%A9% …

A 回答 (3件)

>市場なんてどこにあっても、大して変わらないんじゃないのかな?と思うんですが。



おっしゃるとおりです。
取引の電子化が進んだおかげで取引所の「場所」そのものはある意味どこでも良くなってしまいました。
特に「GLOBEX」の登場は物理的な取引所の意味をより希薄化しました。

GLOBEX
http://www.ifinance.ne.jp/glossary/market/mar134 …

それに、先物市場での価格決定権を持つのはあくまで「取引参加者」であって国家ではありません。

それでもWikipediaの
>基幹物資の価格決定権を自国の取引所が持つこと自体が国益につながるといえる。
という説明は間違いではありません。

ただ、やや説明不足の感は否めません。
おそらく「原油」や「金」の歴史的背景を踏まえての表現と考えられます。

たとえば「原油」ですが、価格決定権をOPECによるカルテルから欧米の先物市場が奪ったという歴史があります。

1960年代から中東の産油国は価格維持のためカルテルを組み、売り手としての発言権を高めました。
しかし、1980年代に入り、米国の「WTI原油」や欧州の「北海ブレント」などの原油先物が上場されると、油種が違うにもかかわらず価格の透明さ公平さを求める市場参加者から支持を受け、高止まりしていた中東産原油も値下げせざるを得なりました。

詳しい経緯はやはりWikipediaをご覧ください。

原油価格
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E6%B2%B9% …

また、金(きん)の市場も米国に先物市場が誕生するまでは英国ロンドンの独壇場でした。
今でも現物の中心地はロンドンですが、米国NYMEX(COMEX)金先物の登場で金の市場はより開かれたものとなり、市場参加者の意向がより広くダイレクトに反映するようになりました。

さらにうがった見方をすれば、取引所を監督、取り締まるのは取引所のある国の監督機関ですから、そのルール作りに政治的意向が入ってくる可能性も否定できません。

ただし、投資・投機資金は政治的な圧力をもっとも嫌いますから公平性・透明性を保てない市場は参加者により淘汰される運命にあります。ですから、国家が好き勝手なことをできるというわけではありません。

以上、Wikipediaの表記はこのような「取引所を持つことの意義」を踏まえて書かれたものと思われます。

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もちろん「国益」だけを考えた場合、取引が自国に集中することによる資本流入がやはり大きなポイントです。

米国NYMEXの代表銘柄である原油・石油製品・貴金属・穀物が米国に引き寄せる資金はたいへんなものでしょう。

中国も先物市場の整備に力を入れていますがまだまだです。
ただし、うまく行けばアジア地域のヘッジ需要を一手に引き受けるとが可能になるかもしれません。

また、先物本来の特徴である地域性(生産と消費)を生かすことも重要です。
たとえばコメです。

米国にもコメ先物はありますが、コーン・大豆と比べれば生産地も消費地もアジアに偏っているので「米国産のコメ」先物取引は活発ではありません。
タイや中国にもコメ先物市場はありますがやはりローカルな市場です。

もし、東南アジアが今後も順調に経済発展してコメの市場も大きくなれば、十分採算の合う商売になる可能性があります。
そうなれば欧米の取引所も手を伸ばしてくるかもしれません。

中国は本格的な取引所を構想しているようです。

コメ先物、アジア指標に 流動性の高い市場不可欠
http://www.nikkei.com/markets/shohin/view.aspx?g …

ただ、日本のように経済発展と共にコメの消費が減り小麦の消費が増える可能性も高いのでまだまだ市場の先行きは未知数です。

※不明点、間違いなどありましたらご指摘ください。
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No.1 追記です



なぜ、大きな市場が国内にあるのがよいのか? ということですが、
いくらネット取引が発達して、取引が簡略化されたとしても、
先物市場で取引した物は、後日、実際に取引された現物の受渡しをしないといけないわけですよ。
例えば、株や債券のような実体のない物であれば、現物といっても何も問題ないですが、
これが、石油やとうもろこしだったら・・・

東京市場で取引された先物の受渡し場所は、もちろん東京近辺です。
ですから、受ける側としては便利だし、輸送上のリスクも相手が負ってくれます。
これが、シカゴ市場での取引ならば、わざわざそっちまで行って、担いでこなきゃならない。
これは、なかなかたいへんな話ですよ。
ドル建ての取引だから、受渡しまでの為替リスクもあるし、輸送も必要。
自分のところで輸送できるなら、いいですけど。

モノが集まるところには、ヒトも金も集まるわけです。
とうもろこしの現物を受けたら、それを運ぶのも卸すのも必要ですからね。
しかも、この「とうもろこし」って国内生産量ゼロですから、
何かコトが起こって、日本に入ってこなくなってしまったら、というリスクもある。
これは、戦争が起きて、食料を輸入できなくなってしまったら、今の自給率で大丈夫か?
というのと似ていると思いません?
結局、何かあったら、現物持ってるヤツが強いんですよ。
生活に直結する物資を海外の市場に頼り切るのは、明らかにキケンと言わざるを得ません。

あ、ちなみに、「とうもろこし」って人が食べるヤツじゃないですよ。飼料用です。
飼料用のとうもろこしって、恐ろしく安いので、日本では生産しても割りに合わないんです。

シンガポールは、市場を開設したことによって、繁栄しています。
あそこに市場がなかったら、せいぜいリゾート地くらいにしかならないでしょう。
ということで、そのあたりを突き詰めていくと、答えになるのではないでしょうか。
いや、もったいぶって教えないわけじゃなくて、
なかなか「こうだ」とは言い切れない部分も多いですからね・・・。
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買い物をする時、値段はどこにありますか? お店ですよね?


店が価格を決定して、消費者は、その価格を元に買うかどうかを判断する。
もちろん、価格の交渉をすることも、場合によっては可能ですけど。

たとえば、現物の取引しか存在しなければ、価格を決めるのは生産地か、
もしくは、その現物をたくさん保有しているところ、ということになります。
しかし、それでは、消費者は不便でしょう。
消費者には消費者なりの価格に対する希望があるのであって、
売り手に、「これだけで1億円だ、さあ買え」と言われても、
消費者サイドとしては、納得しかねるところもあるわけです。
まして、商品が外国にしかなければ、そこまで買いに行かねばならない。

そこで、先物市場を立ち上げる、と。
先物ならば、現物がそこにある必要はないので、ある意味消費者サイドの都合でできます。
また、現物を売りたい人が先物市場を利用すれば、そこで決定した価格で販売できます。
いくら現物持ってたって、黙ってたら売れませんから、先物市場は便利なもの。
それこそ、「売ボタン」を1クリックすれば、売れちゃうんですからね。
消費者サイドとしても、「買ボタン」1クリックで簡単に買えるし、
その価格は、相手のいいなりではありません。納得のいく価格で購入できる。

ということで、質問の回答ですが、
東京に先物市場があれば、前述したように、東京で価格が決められます。
金(GOLD)を買いに、わざわざ南アまで行って価格交渉する必要はありません。
(先物市場がなかったら、の話ですが)
もちろん、金だったらニューヨークやロンドンの方が影響力が高いですから、
価格はそっちに引っ張られることが多いし、為替の問題もあります。
ただ、これが白金だと・・・
白金は、日本が最大の消費国なので、東京市場は取引も多く、
その影響力は、ニューヨークよりも上とも言われています。
日本人の買い手が、4000円で買いたい、となれば、価格もそのように動く。
その4000円は、東京が決めているのです。
東京が4000円だ、為替は円高に向かっている。それなら・・・
他の国の取引所の価格は、それにつられて動くわけですよ。
どうです、東京が白金の価格決定権を持ってる感じがするでしょ?
もちろん、東京がニューヨークの価格に影響されることも、しょっちゅうありますけどね。

と、ここまで書いて、wikiを見直してみたのですが、
「先物市場を持つ=価格決定権を持つ」ではありませんよ。
「価格決定権を持つ先物市場を自国に有することが国益につながる」となっています。
全然ちっぽけな市場を持っていたところで、価格は他の市場の価格に追従するだけですから、
それでは、価格決定権を持っているとは言えませんからね。

ということで、質問からはちとかけ離れた回答になってしまいましたが、
東京が4000円だ、と決められる、価格決定権のある市場を持っていれば、
他の市場や為替に振り回されずに商品を輸入することができるということは
お解りいただけたかと思いますが、いかがでしょうか。
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この回答へのお礼

ご丁寧な回答ありがとうございます。
答えて頂いたことはよく分かるのですが、
なぜ、大きな市場が国内にある事が大切なのかが、分かりません。
アメリカの先物市場を仮にイギリスに移動させたら、投資家達は、インターネットを通じてイギリスで取引すれば良いのではありませんか?
例えば『市場が海外にあると為替のリスクが生じるので、取引量が減少し、市場規模が小さくなる』
など、これは僕の推測ですが、なぜ『国内』にあると、大きな市場を形成しやすいのでしょう?
世界一の有力な市場を持つことが価格決定に必要に超有利であることは分かったのですが、その仕組みが分かりません。もしよろしければ再度お答え願えないでしょうか、よろしくお願い致します。

お礼日時:2011/10/31 00:20

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