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律令、奈良時代の国司、受領、国造の違いがよくわかりません。
どなたか簡単に説明していただけませんか。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

まず時代が違います。

国造は大化の改新以前の朝廷が支配地域を拡大する過程において、地方豪族を逐次、国造に任命していったといったもので暫定的・過渡期的な統治体制に過ぎません。まだ律令制はないし、統一された政治手法があったわけでもない。既得権益、現状追認なのです。それでも国造に任命されたことで、その地域は自動的に朝廷の支配地域に組み入れられるといったことに意義があるわけです。

それに対して国司は大化の改新以後に朝廷から派遣された地方の行政官です。国造は段階的に、国司に置き換えられることで実権を失い名誉職に棚上げされていくことになります。このように時代が重なっていないのです。国司が全国統一の職務を担うことで律令国家体制が整備されていくことになるのです。

ここまでが国造と国司の関係です。時代が違えば、権限や職務も違うのです。

これに対して受領というのは平安時代に生まれた呼称ですが、それは地方での職務を部下に丸なげして自分は都に住んだままという横着な国司が現れたから、新たな呼称が必要になったということなのです。時代が進むと名目と実態が乖離してしまったということです。名目上の地方行政のトップは都に住んでいるが、実務上の地方行政のトップは別な人で地方に住んでいるといったことが起きてしまいました。それで後者の実務上の地方行政のトップを受領と呼ぶようになったのです。

受領は、地方で区別する必要があったから生まれた呼称であって、本来は国司の一人であったのに過ぎません。そういう新しい職務が任命されたわけでもないのです。

受領に対して、都で遊んでいた国司を遥任と呼びます。国司が平安時代になって遥任と受領に階層分離してしまったわけです。受領は官位は必ずしも高くないのに遥任と呼ばれた上級国司から地方実務を任されて、地方では絶大な職務権限を握ることになった。

ですから、まずそういう時代の流れを捉えていただきたいわけです。
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>国司、受領、国造の違いがよくわかりません。



江戸時代で考えると、分かり易いですよ。
国司:藩主(幕府から任命された地域の支配者)
受領:家老・代官(藩主から任命されて、藩主に代わって統治を行う者)
国造:地元実力者(代々地域を支配していた土着豪族)
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 あの・・・  簡単に知りたいなら、広辞苑でもひいたほうがわかりやすいと思いますがぁ・・・ 、「違い」に注目してザックリと言いますと、




★ 国司

 京から地方へ派遣された官僚(第四位まで)。守、介など。

 その長官が国守。

 建前では全員が現地へ赴任するのだが、(皇族や?)高級貴族は行かないで、在京のまま給料などを受け取る階級もあった。


★ 受領

 実際にその任地(国)へ行って現地で執務にあたった国守。

 土佐日記の作者紀貫之(国守)なども受領階級。

 但し、高級貴族などが在京のまま国守になる場合は、実際に行って政務を行う"権守や介"なども受領と呼ばれる。


★ 国造

  大化の改新前の、地方(国)の豪族

  改新後は、多くは郡司(事情を知らない国司の部下として実務を取り仕切った、現地の豪族の役職)となった。
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