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歯学生です。
歯科材料のアルワックスとはどんなものですか?
パラフィンワックスでの咬合採得とはどう異なるのですか?
用途も含めて教えていただけたら嬉しいです。

宜しくお願いします。

A 回答 (3件)

 歯学生ですでに歯科理工学を習っているならご存じかと思いますが、パラフィンワックスをはじめワックス材料は歯科材料中でも最大の熱収縮率をその欠点として持っています。

また熱伝導率が悪く、咬合採得材としては均等に軟化しにくい欠点も有しています。パラフィンワックスは適度に加熱軟化すると、適度なフローで塑性変形し、冷却後は柔らかいながら適度な固さとなるために安価な咬合採得材料として広く好まれて用いられます。しかし熱収縮の大きさから冷却凝固時の収縮変形、熱伝導率の悪さから均等な軟化が難しいこと、および冷却凝固時に内部に歪みを生じて凝固し、それを内部応力として蓄えることによって起こる凝固後の経時的変形、材質そのものの固さが咬合採得材料として求められるに十分な硬度を持ち合わせていないことなどにより、精度という点ではエグザバイトなどのシリコン系咬合採得材、キサンタノなどの石膏系咬合採得材、パターンレジンなどのレジン系咬合採得材などに及びません。まあ、しかし材料はすべてどれも長所短所がありますし、トリミングの仕方、咬合器への付着の仕方によっては、いかなる高精度の材料を用いても全くの無駄ということもありますので、そういう意味ではパラフィンワックスは比較的精度、取り扱い、コストなどバランスがとれた材料でもあり、これが広く用いられる所以でもあります。

 話を戻しまして、アルーワックスは端的に言えばパラフィンワックスに鉄粉を混合した材料です。鉄粉を混ぜることで熱伝導率を改善し、均等に軟化しやすく軟化状態がパラフィンよりも長く続きますし、冷却すれば速やかに冷めてパラフィンワックスよりも高い硬度で固化します。咬合採得に適したフローを長く維持できますので、軟化したあと口腔内での操作までに固くなってしまう、部位により軟化度に差が生じて咬合採得に失敗する、硬化後の外圧による変形等の問題を改善できます。ただ、熱伝導率が良くすぐ軟化して高いフローを示しますので、それ単独での咬合採得は難しく、パラフィンワックスを使った蝋堤でまず咬合採得を行い、余分な部分をトリミングののちアルーワックスを併用して最終的咬合採得するような用い方が一般的と考えます。酸化亜鉛ユージノールペーストと同じような利用法です。
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補足・修正です。

鉄粉と書きましたがどうも調べてみるとアルミナ粉末のようです。金属粉を配合したワックスと言えば無難なところでしょう。バイトプレート形態のもの、滑りを防止するため布を混入れしたクロースシート/クロースフォームタイプもあり、40~50℃の温水中で軟化させてパラフィンワックス、ウエハ同様に有歯顎の咬合採得にも使われることもあるようです。ようですというのも、現在そのように用いられているケースを見たことがありません。シリコーン系咬合採得材など高い精度の材料が普及するにつれ臨床的意義が薄れたのではないかと思います。それでも義歯補綴での咬合採得に用いる臨床的意義はまだ十分あり、臨床で使われている先生も多いですし、私も未だに必要不可欠な義歯補綴用咬合採得材料として多用しております。
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モリタのアルワックスですかね。

成分が異なるくらいで、パラフィンワックスが主です。
私は使いませんので判りませんがガーゼが入っているとか。
咬合関係を記録するためのものですが、形状などから、部分床や義歯修理利ベースなど咬合関係がある場合に使うのでしょ。
目的を制限した商品ということでしょう。


パラフィンワックスは汎用のワックスで一枚か二枚なら同様の使い方もできますし、溶かして型に入れたりブロックにして無歯顎や多数歯欠損の義歯のバイトにも使用できます。
ただ、アルワックスと同様の使用目的で使った場合、少し慣れないと変形して、採得後正しい位置関係が保持されないことがあります。工夫をしたり練習をして維持するか、大きなものではアルワックスを使用するのがいいのかもしれません。
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