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根抵当権が担保する債権についての質問です。民法、不動産登記法の初学者ゆえピントはずれのお尋ねでしたらご容赦下さい。

1) ある不動産に関して、根抵当権者がA銀行、債務者X、債権の範囲がA銀行融資取引だとします(極度額は割愛)。
この状況においてA銀行はB信用金庫(以下B信金)に根抵当権の一部譲渡したとし、登記を終えました。となると、根抵当権はAB共有になり、更に債権の範囲にB信金取引も加える登記をしました。

上記の状況であればこの根抵当権が担保する債権は:

A銀行と債務者Xとの今までの債権
A銀行と債務者Xとのこれからの債権
B信金と債務者Xとのこれからの債権

だと解釈しているのですが合っていますか?

合っているとしてここからがわかりません。上記の状況で、実は債務者XはB信金からもかねてより融資を受けており、上記の登記(債権の範囲にB信金取引を加える変更登記)を終えた時点でその融資額は1千万円あったとします。では、この1千万円もこの根抵当権は担保するのでしょうか?つまり債権の範囲に合致するB信金と債務者Xとの従来の取引額も被担保債権の枠に組み入れられるのでしょうか?

2) また、同じような疑問で、根抵当権者が死亡して相続された場合があります。
根抵当権者がA(父)、Aが死亡して相続人がBとC(長男と次男)の場合、相続の登記と合意の登記を経て、指名根抵当権者がBになったとします。
債務者はXで債権の範囲は金銭消費貸借だとします。

この場合、この根抵当権が担保する債権は債務者Xと亡Aとの従来の取引残高、そして今後のXとBとの取引額だと思いますが、Xはかねてより長男Bからも金銭を借りておりその額がこれまた1千万円だとします。では、この1千万円も法律上当然に被担保債権に組み入れられるのでしょうか?

根抵当権は、単に債務者を変更した場合は既存債権が枠から外れて無担保債権になったり、債権者変更(変更と呼ぶのはおかしいのかもしれませんが。確定前根抵当権の相続とか譲渡です)の場合はそのまま債権が担保され続けたりと、ケースによって異なるのでよくわかりません(今後の債権を担保するのは多分共通だとは思うのですが、そりゃそうですよね)。どの債権が引き継がれて、どの債権が外れるのか、そしてどの債権が組み入れられるのか、さっぱりわかりません。その一覧表のようなものがあればイイのですけどね。

A 回答 (3件)

1.理論上は、前の債権も担保されます。



ただ、次の融資が行われているときには、前の債権(融資額)は支払いがされているのが多いので、現実には、無くなっているでしょう。

第一融資がされ、追加融資がされた直後元本確定となるような信用不安がある状況では、銀行は融資を実行しませんから。
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この回答へのお礼

toratanuki様、

ご回答、ありがとうございます。確かに根抵当権は融資・返済の繰り返しのために設定するケースが多いでしょうから、よほどの短期間でなければ次の融資前に最初の融資は返済済みかもしれませんね。

ありがとうございました。

お礼日時:2012/12/10 10:51

根抵当権の一部譲渡は、根抵当権設定者の承諾が必要なので(民法398条の13)従前の債権が被担保債権に組み込まれるか否かは、その時点で決められると思います。


相続の場合は、相続開始の日から6ヶ月が経過すれば、相続開始の日に遡って債権は確定するので問題は発生しないです。
6ヶ月以内に誰が根抵当権設定者か登記すれば、被担保債権は従前から承継しますが。(同法398条の9参照)
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この回答へのお礼

tk-kubota様、

ご回答、ありがとうございます。
根抵当権は特に相続・合併時が難しいように思います。一般的には、根抵当権者死亡時にはそのまま放置して元本確定をさせるのが普通なのでしょうかね。自分の身の回りにそもそも根抵当権を設定している人なんていませんから、一般のケースが不明ですね。
ありがとうございました。

お礼日時:2012/12/10 10:58

>合っているとしてここからがわかりません。

上記の状況で、実は債務者XはB信金からもかねてより融資を受けており、上記の登記(債権の範囲にB信金取引を加える変更登記)を終えた時点でその融資額は1千万円あったとします。では、この1千万円もこの根抵当権は担保するのでしょうか?

 担保されます。被担保債権が債権の範囲(信用金庫取引)に含まれる限り、被担保債権の発生時期と根抵当権の取得時期の前後は問われません。ですから、根抵当権の一部譲渡には、根抵当権設定者の承諾が必要とされるわけです。

>この場合、この根抵当権が担保する債権は債務者Xと亡Aとの従来の取引残高、そして今後のXとBとの取引額だと思いますが、Xはかねてより長男Bからも金銭を借りておりその額がこれまた1千万円だとします。では、この1千万円も法律上当然に被担保債権に組み入れられるのでしょうか?

 含まれません。これは条文の文言通りです。担保させるのでしたら、債権の範囲を追加的に変更する必要があります。

民法

(根抵当権の被担保債権の範囲及び債務者の変更)
第三百九十八条の四  元本の確定前においては、根抵当権の担保すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更についても、同様とする。
2  前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の承諾を得ることを要しない。
3  第一項の変更について元本の確定前に登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなす。

(根抵当権の一部譲渡)
第三百九十八条の十三  元本の確定前においては、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権の一部譲渡(譲渡人が譲受人と根抵当権を共有するため、これを分割しないで譲り渡すことをいう。以下この節において同じ。)をすることができる。

(根抵当権者又は債務者の相続)
第三百九十八条の八  元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。
2  元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保する。
3  第三百九十八条の四第二項の規定は、前二項の合意をする場合について準用する。
4  第一項及び第二項の合意について相続の開始後六箇月以内に登記をしないときは、担保すべき元本は、相続開始の時に確定したものとみなす。
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この回答へのお礼

buttonhole様、

ご回答、ありがとうございました。1)に関しては根抵当権の譲渡の場合と同様で、債権の範囲が同じであれば譲受人が債務者と根抵当権移転登記前から行っていた取引の債権も担保されるということですね。もっとも、その場合は譲渡人(旧根抵当権者)と債務者との従来の債権は無担保債権となるのでしょうが。
1)と2)でどうして扱いが異なるのか、もうホントに統一して欲しいです。覚えるのが大変で大変で。

とにかくありがとうございました。

お礼日時:2012/12/10 11:06

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