
高圧配電線における耐張碍子と引通碍子の使用方法がいまいち分かりません。
電柱の末端では必ず耐張碍子になるという事ぐらいは何となく分かりますが
時には配電線の途中でも何故か引き通し碍子ではなく耐張碍子となっている事があります。
何故でしょうか?これは送電線における鉄塔での耐張碍子や懸垂碍子の働きと共通
する事があるのでしょうか?
もっとも鉄塔における懸垂碍子は送電線がそこで曲がっている場合は使用できませんが
電柱における引き通し碍子は配電線がそこである程度曲がっていても使用できるようなので
なおさら使い分けをしている理由が分かりません。
A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
再度回答します。
どのような上部構造であろうとも、その本体の取付部が碍子本体から生えたボルトで固定する碍子をピン碍子と呼びます。
高圧で使用されるものは全て高圧ピン碍子です。
高圧ピン碍子は本線の引通し箇所で使用するか、腕金付近でのジャンパー保持や変圧器周りのリード線保持に用いられます。
東電管内で使用されている高圧ピン碍子で、頭部にクランプ状のものが付いてるタイプは主にアルミ電線で使用されます。
バインド線で捕縛するタイプが一般的なスタイルで、使用されるバインド線も現在ではラッシングロッドのようなものが主流です。
高圧引留碍子は耐張碍子と通常は呼びます。
当然引留め箇所にて使用します。
>長距離直線区間で途中で引き通し碍子が挿入されていても支線も支柱も架空支線もない場合
という事もあり得るのでしょうか?近所でそのような事例を見掛けたもので。
用地の関係で地支線を取付できないか、外してしまったかのどちらかだと思います。
架空支線もないという事は、まるっきり電柱の折れ加重のみで支える方向かと思います。
重量の軽いアルミ電線を使用する東電管内だからこそできる事かもしれませんが、交通事故などで電柱折損が起きると連鎖で複数本が連続折損する可能性が増すというだけの事です。
>また、高圧2回線の電柱で上段の予備線はクランプ碍子、下段の本線は引き留め碍子という
パターンもあるのですがこれは何故でしょうか?
開閉器のある場合は良くあるケースなのですが、開閉器のないところでそのような場合もそれなりにはあります。
装柱の関係でそのようなイレギュラーな場合もあるのですが、通常は高圧2回線なら同じように両引留めするのがパターンです。
かつて分岐があったとか開閉器を撤去したとかでなければ特に理由はないと思います。
>それと近所の細く曲がった路地ではF字型腕金の電柱がそこで30度位の角度が付いている
のですがクランプ碍子で耐えていました。
ピン碍子よりもクランプ碍子の方が強度が強いのでしょうか?
アルミ電線だからです。
軽量故に張力も軽く、またアルミ線は中心に鋼鉄のワイヤーが入っている事で非常に強度が高いので、そのように銅線では不可能な曲げ半径での使用も可能なのかと思います。
高圧線の垂直配線の件ですが、やむおえない場合を除いて今後は徐々に廃止される方向にあります。
現在東電管内以外ではほぼ既に高圧活線作業は間接活線工法に切り替わりました。
高所作業車を使用しての作業が前提であり、全てをホットスティックにより作業をします。
高圧線が水平なら直下に高所作業車のバケットを位置して安全距離を確保しながら作業可能ですが、垂直配線の場合は安全距離の確保が困難なばかりか、安全な線間距離をとる事が不可能です。
活線作業の安全を考慮して間接活線工法に切り替わり、無停電機材を駆使して区間停電を作っての作業という新しい配電線工事にとって、高圧線の垂直配線は危険極まりない装柱方法です。
またまた勉強になりました。
アルミ電線だと支線取り付けが省略出来る場合があるのですね。
確かに開閉器がある場所では途中でも引き留め碍子ですね。
2回線の場合開閉器が下段に付いていて上段にはない場合は下段は必ず引き留め碍子ですが
上段が引き留め碍子ではない場合もたまにありますね。
高圧線の碍子の配列で引通碍子の標準型である2:1と民有地脇で使用する3:0では
電柱に登っての作業のし易さに違いはあるのでしょうか?
なぜ2:1配列が標準型になったのか気になったもので。
やはり電柱にかかる重量のバランスがいいからなのでしょうか?
>かつて分岐があったとか開閉器を撤去したとかでなければ
納得です。そう考えると面白いですね。
アルミ線は軽いだけでなく丈夫という事はここでも生かされているのですね。
全国的にそういった電気工事のやり方に変化があるのですね。
確かに上下の垂直配線だと上や真ん中の線の工事の時下の線に接触する危険があって危険そうですね。
それに垂直配線は水平配線よりも線の間隔が狭いので(絶縁効果が高くしてあるので高コスト?)
接触の危険もありますね。
今日、広大な田んぼの脇の数キロにもわたる長い直線道路を通る機会があり負荷の無い延々と続く
単調な電柱群に注目しました。
おっしゃる通りでした。地支線付きの引き留め碍子の電柱から始まって4、5本の引き通し碍子の
電柱が過ぎてその次は両側が引き留め碍子になっている電柱でした。その電柱には何故か地支線が
両側に付いていました。そこは当然曲線ではなく田んぼ側や道路側に重量が偏っているが田んぼや
道路に支線や支柱を設置出来ないから線路の前後で引っ張らざるをえないという状態でもないのに
何故そうなっているのか不思議でした。
その電柱を過ぎると再び4、5本の引き通し碍子の電柱があってまた両側に引き留め碍子を持つ電柱が
現れるという繰り返しでした。
張力を分散させる途中の引き留め碍子の電柱の存在意義は分かったのですが途中に負荷の無い数キロの
直線区間で線路の前後に地支線があるパターンと地支線がないパターンがありどうしてそうなるのでしょうか?本件は今回の御回答のように用地の都合とは考えられないしそもそも私が前後に支線を張る
意味をよく分かっていないのかもしれません。
No.3
- 回答日時:
>ピン碍子ではなく正確には高圧クランプ碍子と言うようですね。
>このタイプはピン碍子よりも性能が良くてある程度の角度は耐えられるのでしょうか ?
ご説明した碍子名称は、一般的な総称を用いています。
細分すれば、色々な種類がありますから、説明しきれない為です。
勿論クランプ碍子を使用する場合もありますので、それならば多少の曲がり線路なら耐えられます。
>しかしここへ来てもまだ線路が水平になったり垂直になる理由がイマイチ分かりません
>なぜなら街路樹の中に平気で突っ込んでいる水平張りの高圧線も沢山ありますので。
>やはりD型、F型、逆L型腕金のように土地の所有や境界、構造物の安全を考えた限界の
>問題で高圧線も垂直型になる事があるのでしょうか?
>そして水平型の方は断然建設費が安いのでしょうか?
水平張りは、角形の直線腕金1本とアーム帯2本があれば、電柱1本分が済みます。
しかしD型、F型となると、腕金を溶接して形作る必要があります。
これらは勿論規格物なので、特注ほど高くはなりませんが制作費は跳ね上がりますし、大型になってしまうのでこれを取り付けるにも電工料が違います。
それが電力管内全域となると少数で済む訳は無いので、金額の差は多額になります。
高圧配電線の垂直張りの箇所は、結構あると思いますよ。
繁華街の裏路地辺りが狙い目ではないでしょうか。
ちなみに街路樹と干渉している架空配電線は、元々はそこまで届いていなかった筈です。
樹木が伸びて届いて来たというのが正しいと思います。
確かに標準型の水平張りよりもF型腕金タイプの方が製作コストがかかっていそうですね。
そして引通碍子柱装の方が引留碍子柱装よりも低コストであるのは一目瞭然ですね。
なるべく碍子は2:1配列の水平引通しで済ませて張力バランスや民有地との隔離距離等の関係で
やむを得ず引留碍子を使ったりF字やD字等の腕金を使ったり3:0の碍子配列や垂直配列、支線、
支柱等を使用するのですね。
最初から樹木があった場合は垂直にしていたということですね。
納得です。
No.2
- 回答日時:
配電線柱の装柱を良く見て下さい。
高圧引留碍子は基本的には地支線、もしくは支柱の付いた電柱で使用します。
言わば角度柱か末端柱はもちろん、長径間真直ぐに伸びている線路箇所でも何径間か置きに電線の張力によるテンションを抜くために線路成りに地支線か支柱を取付している箇所があります。
そこは高圧引留碍子にて両引留による装柱をします。
角度柱などでは用地の関係上で地支線や支柱の取付が困難な場合は架空支線で代用もします。
高圧ピン碍子の使用箇所は基本的に線路成りに直線箇所、もしくは上下左右のずれ角度は15度以内で使用します。
それを越えるような角度の場合には高圧引留碍子を使用します。
高圧引留碍子と高圧ピン碍子の使い分けは、基本的には装柱の差であり架線する電線の曲がり角度の差でもあります。
また何径間もずっと真直ぐ走る線路ではおよそ4~5径間毎に電線の張力を受けるための地支線か支柱があり、その箇所では電線は引通ではなく引留にすることで長径間を架線することによるテンションを分散させるためです。
張力によるテンションの軽いアルミ電線を使用している電力会社管内では多少の違いはあるかもしれません。
この回答への補足
詳しい解説ありがとうございます。
長い直線区間などでは張力が大きくなりすぎてしまうのを防ぐために途中で
引留碍子を使うのですね。送電線で長距離直線区間で懸垂碍子を10連続で
使用しないのと同じ理屈ですね。
長距離直線区間で途中で引き通し碍子が挿入されていても支線も支柱も架空支線もない場合
という事もあり得るのでしょうか?近所でそのような事例を見掛けたもので。
また、高圧2回線の電柱で上段の予備線はクランプ碍子、下段の本線は引き留め碍子という
パターンもあるのですがこれは何故でしょうか?
それと近所の細く曲がった路地ではF字型腕金の電柱がそこで30度位の角度が付いている
のですがクランプ碍子で耐えていました。
ピン碍子よりもクランプ碍子の方が強度が強いのでしょうか?
それとも架空支線で引っ張られている事が関係しているのでしょうか?
残念ながら写真が投稿出来ないのでお見せできませんが;
東電管内では現在はピン碍子は高圧線から柱上変圧器に引き下げる時にしか使用してませんが
全国的には現在でも引き通し用として広く使用されているようですね。
No.1
- 回答日時:
高圧引留碍子を使用する場合の基本は、径間が100mを超える場合、線路が水平垂直方向に屈曲する場合、線種が変更になる場合などがあります。
その為、線路が曲がっている場合には、高圧ピン碍子を使用してないと思いますよ。
電線の風圧加重により、屈曲部に力や振動が加わった場合には、ピン碍子に電線を固定するバインド線が外れる場合があるからです。
ちなみに送電線用を配電線用に直すと、耐張碍子は高圧引留碍子、懸垂碍子は高圧ピン碍子となります。
ピン碍子ではなく正確には高圧クランプ碍子と言うようですね。
このタイプはピン碍子よりも性能が良くてある程度の角度は耐えられるのでしょうか?
>耐張碍子は高圧引留碍子、懸垂碍子は高圧ピン碍子
納得です。
しかしここへ来てもまだ線路が水平になったり垂直になる理由がイマイチ分かりません;
なぜなら街路樹の中に平気で突っ込んでいる水平張りの高圧線も沢山ありますので。
やはりD型、F型、逆L型腕金のように土地の所有や境界、構造物の安全を考えた限界の問題で
高圧線も垂直型になる事があるのでしょうか?
そして水平型の方は断然建設費が安いのでしょうか?
質問が多くてすみません。
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