No.8ベストアンサー
- 回答日時:
#6です。
>鴎外が、春の嵐の様子を描いた杜甫の詩句から取られたものだというのは、初めて知りました。お弟子の斉藤勝寿氏と、どんなやり取りののちに、この詩句を採用したのか、興味の湧くところです。
:
明治23年「衛生新誌」紙上での漢詩文の内容は未詳ですが、ここに大正11年の「新小説臨時増刊」上での「文豪鴎外森林太郎」において、「私ごときの雅号が…」と鴎外追悼文中に認めていることを、斎藤茂吉は「童馬山房夜話. 第2」の「179 「鴎外」の雅号」において転載しています。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1141874/63
ちなみに、斎藤茂吉はこの後も「190 再び「鴎外」の號に就て 」、さらに「192 鴎外の號に就て(三たび) 」において、あらゆる角度から鴎外漁史の来歴研究を行っており、これを以て結論として捉えて構わないと思ってます。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1141874/75
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1141874/80
これらを具に調査報告した茂吉の報告を集約してみると次のようになるでしょうか。
1.明治13年7月28日付「桂林一枝 第36号」に載った「泛品海」では、「佐藤應渠(元萇)曰。合作」との注が付記されていること。(少年一人のそれでなく、あくまでも義父の手が入っていること。)
2.「雁」の文中にて当時「桂林一枝」を「岡田」が読んでいた記載があること。
3.火災に遭ったせいもあり千住の父の医院に引越しした鴎外と、岩代から当時は千住に移住していた佐藤父子との交流も通り一遍のそれではなかったこと。
4.鴎外の人柄からして、佐藤父子の「鴎外漁史」の後追いの形で、密かに自身の雅号に用いていたとは信じ難いこと。
5.唐詩選中の杜甫の五言律詩が出所と思われること。
ちなみに中西梅花 (幹男) 「新体梅花詩集」博文館(明24.3)の「鴎外漁史」においては杜甫を踏まえたものか、次の文句があります。
「…
柳ねふりし空を高み、
空をたかみて鳴くと云ふ、
かまめの外に知るよしあらじ。」
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/876384/48
(蛇足ですが、万葉時代の鴎は「加万目」でした。)
およそペンネームもその発端には怪しくも覚束ない草草・来歴があるもので、であればこそ正岡子規の100を超す雅号は例外としても幾十ものそれらの中から定着したただ一つという次第なのでしょう。
半村良のペンネームから一年後に、イーデス・ハンソン(良いです、半村)が活躍。両者は全くの偶然とのことです。
漱石が初めてその名前をペンネームとして記した際、サンズイに「欶(サク・ソク/すう)」なのに、その「束」の旁が「欠(あくび)」ではなく「攵(えだにょう)」の「敇(サク)」にしてしまい、慌てて訂正を入れて詫びた事。その際に「実名を曝すは恐レビデゲスと少しく通がりて当座の間に合わせに漱石となんしたり」などと言い訳しています。
とまれ、若き頃の鴎外といい漱石といい、当座間に合わせのペンネームがこうも重い歴史を持つに至るとは知らぬ仏だったのでしょう。
もはや小倉で森少将閣下となっていた時代のご本人にとっては、いまさら「鴎外漁史とは誰ぞ」なのでしょう。そのレトリック多用の文調からして真面目に裏打ちされており、まあむしろ可愛いもんなのですが…。
再びご回答いただきまして、ありがとうございます。
明治時代のペンネームについては、確か、”三四郎”で、友人のなにがし君が、雑誌に文章を投稿するときに、熟考することなく、そのときの気分で命名していました。それを、どうしたわけか三四郎君の投稿であると誤解されて、ひと悶着ありました。
当座の間に合わせ、というご意見にも、なるほど、と頷けるようです。
青空文庫で、森鴎外に”夏目漱石論”があるのを見つけて、嬉しくなって読み始めて、私はびっくりしました。鴎外は、これは、夏目漱石の小説を読んでいないでしょう。。。夏目漱石と言う人に興味もなかったように感じました。
鴎外のような当時一流の知識人の常識として、小説を書くのは、一段低い事柄であり、そんな後ろめたさから、”間に合わせのペンネームでもつけておけ”、というふうになってしまったと考えられましょうか。
斉藤茂吉の”童馬山房夜話”を添付していただき、嬉しく拝読しました。
その一では、斉藤勝寿氏との経緯、ご子息である森オットー氏の”かもめの渡し説”、柳田泉氏の”杜甫の詩賦よりの引用説”、小島政二郎氏の”お安くないもの説”を並べておいて、柳田泉氏の詩賦から引用を取っておられます。
その二では、斉藤勝寿氏の談話にもう一度スポットライトを当てて、明治後年の、ペン・ネーム・ラッシュの様子を考察して、その中で、力のある人たちだけの名が残り、他の自称作家たちは、万骨枯れた。
その三では、ご回答で、1~5にまとめてくださったような推理に結論付けられたようです。
柳につき物は、ツバメと思いましたが、それをカモメに変えた中西梅花の詩句でした。”かもめのほかに知る由もなし”とは、判じ物の答えのようですが。
そういえば小島政二郎の著書に”鴎外荷風万太郎”があり、彼の鴎外のペン・ネームの由来、”お安くない説”を思いますと、ゴシップ風かもしれませんが、興味を惹かれます。
思いもかけなかった斉藤茂吉の”童馬山房夜話”をご紹介くださり、あれこれと、楽しく、想いめぐらせるうことが出来ました。
回答のために、貴重なお時間をとっていただき、ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
こんにちはCiaopolpoさん。
私はこの回答には随分迷いました・・・・
昨晩も途中まで書いて止めました。
ただまた何処でお話できるか?そう思いましたので。
他の回答者の方、お目ざわりでしょう申し訳ありません・・・
私の回答はB・Aにはなりませんのでお許しを。
奥田英朗さんの「港町食堂」、本当に面白く読みました!
最近は肩の凝らないこう言った本が私には一番です。
川崎港から高知へのフェリー、初めて知りました・・・
秋に京都へと考えておりますが、
私は高知から出雲、京都への行程もあるかな?と・・・
私は高知を含めてあの土地を知りません!
行ってみたいのです。
長曾我部から一豊の土佐ですものね・・・
竜馬は桂浜から海の向こうのどのような世界を見たのでしょうね?
とても楽しい本でした。
また教えてください。
お礼に私も一冊、紀行文ではありませんが、
森須滋郎さんと言う方がおられました・・・
もう亡くなられたと思いますが「四季の味」の編集長をしておられた。
この人の著書に「うまいものには目がなくて」、
私は料理評論家なるものは大嫌いです!!!
食は訳知りがおに語るものでないと思うのです
森須さんは食への純粋な拘りがありとても楽しい本です。
さて?手に入れば私も嬉しいのですが・・・・
お礼が遅れて申し訳ありません。
紀行文には、なにか、その人のお人柄がでてしまうようで、”港町食堂”も、好き嫌いがあるように思うのです。その土地の歴史・文化を知ろうと読む人には、まったく役に立たないでしょうが、美味しいものを食べて、その土地の雰囲気に親しめる良い本でした。
楽しんでいただけてほっといたしました。
昔、有楽町に”ねぼけ”なる、いごっそうの食事処がありまして、高知のお料理を振舞っていただいたことがあります。長曾我部伝来のお料理でしょうか。ダイナミックで繊細なところが微塵もありません。郷士の扱いもありますが、一豊から容堂まで、山之内のお殿様は、最後までよそ者感があって、高知になじめなかったような印象を受けます。
みたところ、川崎から高知までのフェリーは、残念なことに2006年ごろ、廃止になってしまったようです。多分、採算が取れなかったのでしょう。奥田さん、良いときにいらっしゃいました。
http://www.airkyon.com/archives/334
高知にいらっしゃるなら、やはり、飛行機が一番楽なのではないでしょうか。
http://skyticket.jp/sys/user/search.result.php?t …[0]=1&airline[1]=2&airline[2]=3&airline[3]=4&airline[4]=5&airline[5]=6&airline[6]=7&class=1
高知から出雲までは、該当の飛行機の便が、残念ながらないようです。伊丹か福岡空港で乗り換えになるらしくて。
【JR利用】
●松江→岡山(伯備線・特急・やくも号利用) 特急料金(指定席):2610円
●岡山→高知(本四備讃線・特急・南風号利用)特急料金(指定席):2610円
■料金 運賃:6330円 合計:片道11550円 所要時間:約5時間40分
料金検索サイト→https://www.transit.eki-net.com/ekinet-transit/S …
知恵袋からのコピーです。首都圏に比べると、不便といえば不便ですね。JTBに頼むと、全部手配してくれるでしょうか。
出雲から京都まではJR西日本でやはり、岡山で新幹線に乗り換えるようですね。京都まで山陰本線では、どのぐらい時間がかかるか、見当もつきません。
http://time.jr-odekake.net/cgi-bin/mydia.cgi
森須滋郎氏のご本は、面白そうです。正統的(その土地で取れたものを料理するという意味で)かつ華麗に美味しい料理を、選んで解説なさっているようです。以前はブック・オフを使っておりましたが、アマゾンに鞍替えしようか、考慮中です。紀伊国屋NYで注文したら、お蔵入りになっていた本が届き、本を読むたびに、頭痛がしてくしゃみがとまらなかったので、二の足を踏んでいます。
青空文庫には、お世話になっておりまして、まず、興味のあるものを全部読んでしまってから、アマゾンで、購入、海外への送付、の段取りを試してみるつもりです。森須さんはウィッシュ・リストに入れましたが、読めるのはいつになりますか。
私の場合、旅行は計画段階が一番好きです。ニテンズさんも、秋まで、旅行関係の本をお読みになったり、楽しく検索なさってください。
そういえば、京都関係ですと、森見登美彦さんの”新釈走れメロス”が、面白かったのですが、これはニテンズさんがお好きかどうか、まったく自信がありません。ばかばかしい、と思われるかも。
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E9%87%88-%E8%B …
ご回答ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
年齢詐称もあって既に東京大学医学部在学中だった17歳の森林太郎は、幕府の医学館である躋寿館の講師をしていた佐藤元萇に師事し漢方医書を学んだが、その師の養子であった斉藤勝寿を漢詩文の弟子とした。
2歳年下に当たる斉藤勝寿は、その森の弟子であった明治 13 年から 、その後は明治23 年まで漢詩の号に「鴎外 」 を使っていた。参考:「山 口 県 医 師 会 報第 1787 号」(平成 21 年 7 月)
http://www.yamaguchi.med.or.jp/kaihou/pdf/1787.pdf
この明治23年には「衛生新誌」紙上に、鴎外斉藤勝寿が森鴎外について書いた漢詩文が載っているとのことです。
また、明治17年、22歳の森林太郎がドレスデンで読んだ原書「ファウスト」には「鴎外漁史」の蔵書署名がされているとも。
参考:「雅号鴎外の由来」(9頁)
http://wenku.baidu.com/view/e6dbe67001f69e314332 …
この明治23年は、1月発行の雑誌「國民之友」の「舞姫」は森林太郎で、8月号での「うたかたの記」は鴎外漁史名義で発表されており、それらを集約した2年後の単行本「水沫集」ではペンネームは鴎外漁史で、著作者名義は森林太郎となっています。
参照:森鴎外 (林太郎) 訳「水沫集」春陽堂
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/876658/41
ここから、「鴎外漁史」は師の林太郎が弟子斉藤勝寿に与えた、もしくは両者で話し合って成した雅号であったればこそ、明治23年の翻訳(内実は創作)デビューを以て師の林太郎に雅号を返上したと見るのが穏当ではないでしょうか。
そして、その出典はやはり「唐詩選」でしょうから、当初の林太郎当人にとってはあまりに露骨で面映ゆいこともあって、愛弟子に授けた漢文号であり、命名者である自身はあくまでも内内の蔵書号名としてのみ用いただけものであったのだと。
参照:杜甫「船下夔州郭宿雨湿不得上岸別王十二判官」
「柔艣輕鷗外」(五言律詩の第7聯)
>なにか、友人の使っていた雅号を借りた、とか、若いときのあまり名誉にならない思い出にまつわっている、と聞いた事があります。
:
ですから、それらは出所不案内なネット「伝説」でしかなく、それは明治33年における彼自身の次の短随筆からも確認できます。
参照:森鴎外「鴎外漁史とは誰ぞ」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/45270 …
お礼が遅くなりまして、申し訳ありません。
内容の濃いご回答なので、何度も読み返し、また、添付していただいたリンクも、楽しく拝読しました。
”鴎外漁史とは誰か”という、小倉時代に書かれた評論は、初見でした。鴎外は、軍医である森林太郎の小説を書くときの虚名で、しかも、明治三十三年には、”死んだ”という風に言っていますね。
彼と同じように文豪と呼ばれた幸田露伴から親身な忠告があったらしいのも、一興です。
鴎外が、春の嵐の様子を描いた杜甫の詩句から取られたものだというのは、初めて知りました。お弟子の斉藤勝寿氏と、どんなやり取りののちに、この詩句を採用したのか、興味の湧くところです。
彼は、小倉に下る前、確か、句会も開いていたようでしたので、そちらのほうも調べてみたいと思います。青空文庫には、随筆や評論も載っているようですから、こちらも読むのが楽しみです。
唐詩選は、やはり、杜甫と李白になりましょうか。李白の秋の月、杜甫の春の花、のイメージなのですが、華やかな杜甫の詩から、名をとったのは、面白いと思いました。ゆっくり時間をかけてのぞいてみたいと思います。
まとまりのないお礼になりましたが、世界を広げてゆくきっかけをつくってくださったご回答、ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
こんばんは。
度々の回答も如何なものかと思います。
お二人の回答者の方には申し訳なく思います。
叱られますので森鴎外に少し触れましょう。
「雁」は私はもう記憶も曖昧です・・・
私などは漱石の作品なども同様です、三部作でしたか?
「門」、「こころ」、「それから」でしょうけど。
代助?宗助?もう何が何やら!
ですから私は本当にCiaopolpoさんには感心しております。
さて、少しお話したいと思います。
来月の初めにまた鎌倉と少しその先に足を伸ばしましょうかと・・・
私、何時もは鎌倉の帰りに横浜で一泊します。
横浜西口の少し奥のホテルの会員なのです。
この度は2泊くらいでと、楽しみです。
ドラマは「house to cards」かと思います。
確か先月からレンタルしているはずなのです。
楽しみにしておりました。
それと「メンタリスト」はCSで放送しておりましたから観ました。
主演が「プラダを着た悪魔」の彼でしたね。
奥田英朗さんの「港町食堂」、ありがとうございました。
読みたいと思った本でした。
書店で直ぐにと言うわけにもいきませんでしょうし、
ネットで図書館にお願いしました・・・
2~3日中には読めるかと思います、楽しみです。
「安房列車」、内田百閒ですね?
以前、Ciaopolpoさんどなたかと百閒さんのことをお話されていた。
格調高い文章を書く人でしたが、
河上徹太郎さんは折に触れて言ってましたね。
「定九郎」はURLを拝見しました。
ありがとうございます。
私はまあCiaopolpoさんには家内の悪態をついておりますが、
随分前にお話したと思うのですが、
私が自分で仕事を始めた時には随分苦労もかけました・・・
今、私がこのような太平楽の生活をしておられるのは、
彼女のおかげなのです・・・。
ですから「定九郎」にしても、彼女が決めたことなら。
でも、たまに絞め殺してやりましょうかと思うことはあります(笑)
京都の「てっさい堂」、ありがとうございました。
家内にも見せましたが、
家内の京都の楽しみも一つ増えたようです。
政子さんのことも少しお話したいと思いましたが、
またお話することもありましょうし・・・
ありがとうございました。
前回のお礼で用が足りたようで、ホッとしています。
読書について、お褒めにあずかって光栄ですが、一旦本を読み出すと、てこでも動かないので、母など、里帰りのおりに、”それでよく離婚にならないわね~”と、心配顔でした。私の読書癖は、活字中毒にかなり近いものです。いつも、スーツケースに一杯、文庫本を持って、アメリカに帰ってきたものでした。本は重いので、いくつかスーツケースの車輪をだめにしました。
自分が男性であれば、私のような人を奥さんには選ばないです。わりと思いつめるたちで、しかも短気です。奥さんは、もっとおっとりと、明るく、女らしい人がいいですね。うちは、夫が我慢強いので、なんとか長続きしています。理想的には、同じ森鴎外の”じいさんばあさん”の、ばあさんのようになりたいです。じいさんが大好きで、とにかく、傍にいるのが嬉しくて、大切にするんですね。正直、”日暮れて、道遠し”です。
ニテンズさんと奥様は、二人で一緒におられて、とても、お幸せのように、私には思えます。
鎌倉には、紫陽花を観にいらっしゃいますか。うまく花の時期にあたりますように。
明月院は花が素晴らしかったですが、大仏の傍の、長谷寺は、もう少しお楽しみ満載で、胎内めぐりなどもありました。お寺中小さなお地蔵さんに埋め尽くされていて、しっとりした所がなくて、観光化したお寺さんです。
北鎌倉の駅の構内にあった、”光泉”のお稲荷さんとか、鎌倉駅の”鯵の押し寿司”とか、食べるものばかり思い出します。マーク2さんは現役でお住まいですから、いらっしゃる前に、もう一度、お話になれるとよろしいですね。マークさんには、亀の手を写真つきで教えていただいて、江ノ島の”サザエのつぼ焼き”を思い出しました。
今日はどうしたことか、食べ物ばかり思いつきます。
横浜駅の近くには、美味しいレストランがなくて、人と会うときに、残念な思いをしていましたが、駅の直結した高島屋のレストラン街は、美味しいところ揃いなのを発見。
お鮨屋さんも、まずまずです。キハチもよろしいですし、お蕎麦屋さんもけっこうです。確か、野田岩も入っていたように思います。ご存知かもしれませんが、一応、リンクを貼り付けておきます。
http://www.takashimaya.co.jp/yokohama/rose_dining/
どうぞ、楽しいご旅行になりますように。
ご回答、ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
ドイツへ医学生として留学していた森林太郎は小説を
読み「ORAGSM]を感じて、これと鷗の連想で
ペンネームを森鷗外としたとの説を聞いたことが
あります。
ドイツの小説はなかなかあれなので。
よくいわれている「望外」→「鷗外」説もいま一つの
ようです。
ハハァ。。。ドイツの小説を読んで。。。ですか。それならば、若いときの、云々と、話はあいますね。そして、なかなか、由来を口にするのを渋った事情もわかります。
森鴎外ほどの秀才のすることなので、われわれ凡人には、結局、はかりがたい、というのが正解かもしれませんが、それでも、いろいろな方のお説を教えていただいて、楽しくお礼を書いています。
ヰタ セクスアリスを頑張って読んだ若い頃を、懐かしく思い出しました。(私は女性ですが。)いつもより、くだけた調子で、あれこれ書かれておられたました。あれは、ドイツ風だったんでしょうか。夏目漱石先生にも言及していたようです。
軽いユーモア小説のお積りだったかもしれません。題が題なので、大騒ぎになって、周りの期待・思惑と、作者の目論見がずれてしまったようにも感じられます。
なるほど、なるほど。青空文庫でもう一度読んでみようかと思います。
ご回答ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
こんばんは。
雨の一日で無聊を囲っております。
今ほどPCを眺めておりましたら運営からのお知らせ。
随分前の「与謝蕪村の句、どう解釈しましょう」、
これが役に立った!はて?今頃・・・?
改めてCiaopolpoさんの回答を拝見させていただいて、
なるほど、沢山のことを言っておられる・・・
ついでにプロフィールを拝見しましたら、面白い質問です。
鴎外のペン・ネームについては前のお二方の仰るように、
確とした由来も不明のようです・・・
ですから私も口を挟むべきではないのかも知れませんが、
教えてほしいこともありお邪魔しました。
これはまあ私の考えなのですが、
鴎外ほどの人が意味なく、
鴎外をペン・ネームにするとも思えないのです。
諧謔的なペン・ネームを好むのは漱石、亭四迷などで良く分かります。
司馬さんは司馬遷に遼かに及ばずで司馬遼太郎・・・
獅子文六さんは文士と言われるほど偉くはないが、
文豪と言われるほど馬鹿でもない・・・。
長くなりますので端的に言えば、論外と言う言葉があります。
私は同じような使い方で鴎外ではなかろうかと?
では「鴎」は何か?と言うことになります・・・
これもまた難しいのですが、鴎はオウとも読みます。
また鴎は群れる鳥でもあります。
鴎外と言う人は人間の付き合いにはいささかシニカル、
そう言った部分もあったようです・・・
生来、人間嫌いであったのかも知れません。
そう考えると私は胸に落ちるような気もしますが如何でしょう?
もう一点、このオウについても思うことはあります・・・
客観的に自分と言う人間を眺めての鴎外なのかな?
そうも思うのですが、長くなりましたのでここいらで・・・
最後に、私は森鴎外の「阿部一族」、
これについて随分調べたことがあります。
「殉死」ということに興味をひかれたからです。
この話を始めますと赤穂浪士にまで話が及びます・・・
教えてほしいことを忘れるところでした。
以前、五島列島を舞台の本をお話しておられた。
もう一度教えていただけませんか?
それと「メンタリスト」でなく米国で話題の骨太のドラマです。
過去のいただいたお礼を調べれば分かるのでしょうけど、
申し訳ありません。
ご回答ありがとうございます。
もうすぐ入梅なのに、今から雨では、困りますね。
群れに混じらず、孤高の人でいる。。。まことに森鴎外らしいです。実際、職場では上司とそりが会わず、教鞭をとっても、生徒に人気がなかったらしく、”人間嫌い”というのはあたっているように思います。
それだけに、無慈悲な”お上”に苦しめられる要領の悪い人間たちに、人一倍、心を寄せたのかもしれません。
まぁ、獅子文六さんのペン・ネームは、そういうことでしたか。。。暇になったら、あれこれペン・ネームの由来など、調べてみるのも面白そうです。
以上、お礼でした。
まず、骨太のドラマということですが。。。
”Breaking Bad”が2013年度のエミー賞を受賞しています。真面目な高校の化学の教師が、終末期の癌を宣告され、クリスタル・メスという恐ろしい麻薬を製造して、お金儲けをする話です。2008年に始まりました。
2012年度は”Homeland”: 2011年に始まりまして、イラクで失敗して左遷されたCIAの女性工作員が、アルカイダに買収されたと思しき海軍将校を捕捉しようと頑張るお話です。面白そうです。
ほかにノミネートされたのは、
”Game of Thrones”ミスティローという、架空の王国の覇権を、九つの貴族たちが争うファンタジー
”House of Cards”政治家の権力闘争のお話です。
”Mad Man”1960年代、NYCの広告代理店のお話です。
もしこのなかにないようでしたら、どうにかしてお知らせくだされば、心当たりを探してみますが。。。とにかく、たくさんあるので、今日はこれだけ、ということでお願いします。
五島列島への船旅は、奥田英朗の”港町食堂”でした。編集さんに引きずられるようにして、船旅にでるのですが、彼はどこにいても自然体です。事前調査も何もしません。”阿房列車”のようです。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/410134471X/re …
斧定九郎は残念なことをなさいました。次回は、ぜひ、すばやく表具やさんにおだしになり、約一万円ほど出して表装をなさってしまうと、奥様も多分”ただでさし上げる”ことは絶対になさらないような気がするんですが。。。どうでしょう。。。。こんなモダンなものもあります。絵が一段と上がります。
http://jikusou.com/order?design_group_id=13
長くなりましたが、北条政子さんの件が残っておりましたので。。。私が彼女が悪い人だと思うのは。。。
彼女のお墓と並んでいる、実朝のお墓は、実は胴塚で、首はいまだに藤沢のほうに葬られています。母親ならば、首と胴をひとつにしてあげたいのが、これは人情ではないでしょうか。それが彼女にはかけていたように思うのです。
もうひとつは、高徳院の大仏の縁起がどこを探しても見つからないこと。さらに、鎌倉くんだりにあるのに、奈良の大仏を越える上品上生印を結んでいること。阿弥陀様だけぽつんとあって、供養をするお寺もありません。婚家を犠牲にして、実家が天下を取ることに貢献した、叔母さんの成仏のために、甥の泰時が莫大な資金を提供して建てたのではないか。。。というのが私の正直な感想です。
ちなみに、奈良の大仏建立に、尽力したのは、娘を皇太子にするために、娘よりも高貴な血筋の長屋王一家を、皆殺しにする計画を、見てみぬふりをした、光明皇后でして。。。彼女も、最後まで藤三娘などと署名して、実家をずいぶんと大切にしたとのことです。そこにも北条政子との共通点があるように思いました。
以上、完全に私の独断と偏見ですので、”歴史カテゴリー”で、ご質問に回答するのは、恐れ多くて、ご遠慮しました。どなたがお読みになるか、わからないですからね~。
京都と出雲への旅、楽しんで計画して、ぜひ実現なさってください。そうそう、豆皿は、京都てっさい堂に、お手ごろなものも、取り揃えておいてあります。ご主人も、豆皿を集めるのがご趣味だそうです。宣伝みたいになりまして、申し訳ありません。
http://www.trip.kyoto.jp/spot/db/tessaido/
楽しいご回答、ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
>なにか、友人の使っていた雅号を借りた、とか、若いときのあまり名誉にならない思い出にまつわっている、と聞いた事があります。
鴎外自身が由来を記していないようなので何とも言えません。
この雅号といいますかペンネームは鴎外が22才~26才のときにドイツへ留学した際に入手したパウル・ハイゼ/ルードヴィヒ・ライストナー編の「ドイツ短編集」という書籍の書き込みに使われているのが初見とされています。
若い時の云々という説に首肯するのはいささかどうかなと思います。
その後は一時「索舟居士」というのを使っていたようです。
鴎外が子供の頃に上京して初めて住んだのが向島の小梅村(現墨田区向島3-37-25)です。
東京スカイツリーの近くです。
曳舟川と呼ばれる水路が走っていて現在も曳舟という駅名が残っています。(この曳舟を索舟ともじったのでしょう)
鴎外は生涯この地を中心とした向島一帯に愛着を持っていたようです。
生涯にわたって各地に転居していますが、埋葬されたのも向島のお寺です。
現在は津和野などへ分骨されてしまっているようです。
津和野は生誕の地で子供の頃に後にしてからは、住んだことはありません。
西側には隅田川があり、在原業平の和歌「名にしおば いざ言問はむ 都鳥・・・」にちなんだ言問橋もあります。
都鳥というのは現在のユリカモメのことです。
江戸時代以前には、駒形よりも下流ではカモメ(鴎)と呼び上流では都鳥と呼んでいました。
「鴎外」もこの都鳥=鴎に由来しているのではないのかということが言われています。
「都鳥」そのままでは雅号としては落ち着きが悪いでしょう。
都鳥一家は次郎長伝に出てくるやくざの一家です。・・・蛇足
あぁ!都鳥一家ですか。。。当時はもしかしたら、洗練された、都会的な響きを持った名前だったかもしれません。
その、都鳥の故事にちなんだご回答、楽しく拝読しました。
実は、もう四十年以上も前、祖父の晩酌のお相伴をしていましたときに、ふと、祖父の漏らした言葉を、”雁”を読んだときに、ふっと思い出しまして、意味をご存知の方があろうか。。。と思い切って質問をしました。判じ物のような、言葉ですが、人が亡くなると、その人の持っていた情報は永久に失われてしまう。。。という(これもどこかで聞いた言葉です)のを実感しています。祖父は、なにか、ゴシップのようなものを聞いて、知っていたのかもしれません。それが正しかったのかどうかもわかりません。
漢籍に精通していた鴎外ですので、私の手に負えないように思いました。
かもめを、駒形よりも上流では都鳥、と呼んでいた、というのは、風流です。おっしゃるとおり、言問橋の名の由来になった、在原業平の和歌の影響が残っていたのでしょう。
向島といいますと、なぜか大根畑のイメージがあるのですが、昔は商家の寮の並んでいた寂しいところだったようなイメージです。落語で、”野ざらし”の美人の幽霊が、”誰だ?”と訊かれて、”向島の葦のなかから来ました”。。。あとは、へたな長唄をうなるのが好きなご隠居の、隠居所が、やはり向島にあったような。隅田川の”川向こう”ということだったのでしょう。鴎外さんがお好きだったんですね。
著作は、江戸育ちで洒脱な漱石先生や幸田露伴と比べると、物堅い印象のある森鴎外ですが、江戸の香りの残る明治時代の東京を楽しまれたようですね。
あれこれ、私の想像の膨らむご回答、ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
鴎外は30以上のペンネームを使ったが、最後まで使ったのが「鴎外」だった。
「鴎外」の由来には諸説あり、千住にある「かもめの渡し」
という地名をもじったものという説が有力。
「かもめの渡し」は吾妻橋の上流にあり、吉原を指す名称でもあった。
遊興の地には近寄らず、遠く離れて千住に在るという意味も込められている。
http://文京区ナビ.wa28.net/bungo/ogai.html
リンクを教えてくださってありがとうございます。
いまさらながら、東京=お江戸の庶民文化は隅田川のあたりが中心だったのでしょう。橋の名前も、きれいです。文京区は、山の手になりますか。
吉原が、どこにあったのか、調べてみたこともありませんでしたが、今では、もう影も形もなくなってしまっているんでしょう。。。もともとは日本橋のあたりにあったそうで、それが日本堤に越したというところまではなんとか調べてみましたが、そこから鴎外の時代まで、また紆余曲折がありそうです。
”雁”の主人公は、ご存知でしょうが、鴎外を思わせる東大の医学生さんで、本郷と上野を結ぶ無縁坂あたりを散歩なさっておられます。お医者でありながら、中年以降、健康も害されたようで、なにか、そんな葛藤も、”高瀬川”あたりでは読み取れるように感じます。複雑なお人柄であったようです。
吉原で気楽に遊ぶような、趣味は持ち合わせておられなかったのでしょうねぇ。。。
ご回答、ありがとうございました。
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