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西武の特急10000系で10112Fだけインバーターだったり、3色LEDだったりと、他の編成と異なる部分がありますよね?
どうしてなんですか?
わかる方、お願いします。

A 回答 (1件)

こんばんは。


他社ではありますが、首都圏の私鉄で電車運転士をしております。

>西武の特急10000系で10112Fだけインバーターだったり、3色LEDだったりと、他の編成と異なる部分がありますよね?

それは、
○最後に作られたこの1本は池袋線「ちちぶ」用では無く、新宿線「小江戸」用として作られた。
○新造時期の違い。

上記理由でこの編成だけ制御器が異なります。

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西武10000系、この時期に作られた車両は、既にVVVF制御が主流であったにも関わらず、旧来の抵抗制御で作られました。理由として、

○旧レッドアロー5000系や、101系の制御器、主電動機などを再利用して製造コストを抑えたかった。
○西武秩父線は単線ですれ違いが必要です。必然的に、上り列車下り列車が同時に加速し、同時に制動を掛ける事になります。架線電圧が高くなりすぎて回生失効(回生ブレーキが使えない)する頻度が高くなり、回生制御車を導入しても利点が少ない。
○西武秩父線は25‰の勾配路線。抑速制動が安全面で装備した方が望ましいのですが、回生制御車で製造してしまうと、先述の西武秩父線の路線事情から、回生ブレーキが使えず抑速制動が使えなくなってしまう為、確実な制御方法として、敢えて旧来の抵抗制御を採用した。


しかし、抵抗制御はDC1500Vを、抵抗器の組み合わせを変える事で速度を調節するやり方。
抵抗器、つまり電気のエネルギーを熱として放出する(捨てる)やり方なのです。

確実な電気制動が得られる反面、つなぎ変える回路は故障するリスクが増え、直流モーターゆえカーボンブラシの定期的な交換と清掃が必要になり、フラッシュオーバーの問題を抱えています。
交流モーター車よりも壊れやすく手が掛かるモノなのです。

それゆえ、デメリット承知で抵抗制御を使い続けてきたのですが、
最後の1本は複線で列車本数も多く、急勾配も無い新宿線メインで使う車両。
他のニューレッドアローとは異なり、抵抗制御を敢えて使い続ける理由が無かったのです。

その為、20000系の車体をレッドアローにする形で、最後の1本だけ違う制御方式の車両として誕生したのです。

今、西武秩父線は、回生制動時に上がってしまった架線電圧を吸収する装置を変電所に設けましたので、
以前と異なり回生制動車(20000系や2000系など)でも入線するようになりました。
また、10112編成も池袋線で使用できるようになりました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!

10112Fは新宿線用に作られたためVVVF制御なんですね。
納得です。

お礼日時:2014/06/24 16:59

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