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電験3種平成14年問13トランジスタのバイアス回路の増幅安定がわかりません。
図1は、Vbe=Vcc-Ib・R、
図2は、Vbe=Vcc-Ib・R-Ic・Rc、
図3は、Vbe=Vb-Ie・Re、
になります。ここまではわかります。温度上昇でIbが上昇した後の不安定、安定になっていくのがわかりません。
図1は、Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)→Vbe減少(式より)→Ibさらに増加(なぜ?Vbe減少と関係あるの?)。
図2は、Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)→Ic・Rc電圧降下大(どっからその発想?他の図でも同じ事いえるでしょ?)→Vce減少(どっからその発想?他の図でも同じ事いえるでしょ?)→Ib減少(なぜそうなる?)。
図3は、Vb一定(直列回路からいえる事と思われる)→Ie・Re増加(バイアス回路からいえる事と思われる。複数あるパラメータ変化の中からこれを選んだのは、式にあるモノの変化という事か?)→Vbe減少(式より)→最も安定(何で?意味わからん、Vbe減少するとなぜ安定する?)。
以上の安定、不安定に、なっていくプロセス過程がなぜいえるのかわかりません。温度上昇ならば画一的にベース電流Ibが上昇するとします。その後いえるのは、バイアス効果によるIc、Ieの上昇や式限りの上昇、減少だけでしょう?いきなりその事が安定、不安定の判別になるんですか?意味全然わかりません。詳しく説明できる方お願いします。

「電験3修理トランジスタバイアス回路安定不」の質問画像

A 回答 (3件)

電験3種平成14年問13トランジスタのバイアス回路はこちら(

http://www.jikkyo.co.jp/kakomon/denken3_kakomon/ …)に問題と回答(リンク)があります。

まず、

1)
>図1は、Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)→Vbe減少(式より)→Ibさらに増加(なぜ?Vbe減少と関係あるの?)。

 トランジスタの電流増幅率hFEは hFE=Ic/Ib と定義されています。温度が変化した場合、このhFEは 温度上昇で1℃あたり+0.5%~+1%の割合で増加します。
 図1の場合は温度が上昇すると、Ibが増加するのではなくhFEが増加します。その結果Icが増加します。その結果、トランジスタのコレクタの電圧Vcが下がってしまいます。
 バイアスは効果ではありません。あらかじめある一定の電流を流すことをバイアスをかけるといいます。コレクタ電圧Vcをある一定の電圧に設定するためにベース電流にある一定の電流を流すための回路をバイアス回路といいます。
 図の場合ではベースに一定の電流を流すために抵抗Rを電源Vccとベースの間につないだ回路(バイアス回路)になってます。

 温度が上昇してその結果コレクタ電流が増加し、コレクタに接続されている抵抗Rcの電圧降下が増加して、結果コレクタ電圧Vcが温度の上昇に伴って下がってしまいます。このことを温度によってバイアスが不安定(この場合はバイアス回路で設定したコレクタ電圧が下がってしまうことを指している。)と言っているのです。

 Vbeも温度による変動はあります。実際、温度上昇で1℃あたり約-2mV程度の割合で減少します。このバイアス回路の場合はこのVbeの変化のバイアスへの影響はそれほど大きくないので無視できます。

2)
>図2は、Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)→Ic・Rc電圧降下大(どっからその発想?他の図でも同じ事いえるでしょ?)→Vce減少(どっからその発想?他の図でも同じ事いえるでしょ?)→Ib減少(なぜそうなる?)。

 まず、「Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)」は温度が上昇してIbが増加するのではなくてhFEが増加します。その結果、Icが増加します。
 図2の回路ではベース電流Ibはコレクタ電圧をVcとすれば、

  Ib=(Vc-Vbe)/R   (1)

で与えられます。また、Vcは

  Vc=Vcc-Ic×Rc    (2)

で与えられます。また、 Ic はhFE を使って

  Ib=Ic/hFE     (3)

で与えられます。
 式(3)を式(1)に代入して、整理すると、

  Ic=hFE×(Vc-Vbe)/R   (4)

式(4)を式(2)に代入してVcを求めると

  Vc={Vcc +(Rc/R)×hFE×Vbe}/{1 + (Rc/R)×hFE}   (5)

と求まります。ここでVbeは約0.7Vで 1 に近い値です。式(5)でhFEが上昇しても分母の増加する量と分子の増加する量がほぼ同じ量になる事が分かります。結果として温度が上昇しても図1の回路ほどVcは変化しないと言えるわけです。
 定性的には温度が上昇してIcが増えてもコレクタ抵抗の電圧降下がその分増加してVcが下がります。Vcが下がれば式(1)からIbは下がります。結局、hFEの増加分をVcが下がることによってIbを下げるのでIcの増加が抑えられることになります。その結果Vcのバイアス電圧は下がりますがそれほど下がらないことになるわけです。

3)
>図3は、Vb一定(直列回路からいえる事と思われる)→Ie・Re増加(バイアス回路からいえる事と思われる。複数あるパラメータ変化の中からこれを選んだのは、式にあるモノの変化という事か?)→Vbe減少(式より)→最も安定(何で?意味わからん、Vbe減少するとなぜ安定する?)

 VbはRとRBでVccを分圧した電圧でかつ、Ibが十分に小さいと仮定した場合、一定の電圧になります。
 次にエミッタ電流Ieはエミッタ電圧をVeとして、
  
  Ie=(Vb-Vbe)/RE     (6)
で与えられます。式(6)よりIeは温度上昇によってhFEが増加しても一定になる事が分かります。
 また、コレクタ電流Icは
  Ic=hFE×Ie/(1+hFE)  (7)
で与えられます。式(7)の右辺の分子、分母をそれぞれhFEで割って

  Ic=Ie/{(1/hFE)+1}    (8)
を得ます。式(8)はhFEが十分大きければ

 Ic → Ie

となります。結果として、Icは温度変化で変化しません。ということはコレクタバイアス電圧Vcも温度で変化しないと言うわけです。ということで最も安定(バイアス電圧が)ということになります。
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添付された問題文には、安定度についての記述が見当たりません。


No.1様のご回答のように回路の安定・不安定についての問題では無いと思いますが、
安定性を切り口として、ご質問文に沿ってコメントさせていただきます。
見当違いな点がありましたら、ご容赦ください。

> ここまではわかります。
> 温度上昇でIbが上昇した後の不安定、安定になっていくのがわかりません。

●質問文中では「温度上昇でIbが上昇」を起点に示されていますが、
 ここでのIbは設計上のIbではなく、
 トランジスタ素子の物理的な特性に起因して意図に反して流してしまうIb、
 と考えてください。
 この厄介な変動に対して、増幅回路として如何に安定増幅を保つか、
 という意味での不安定、安定を問題にしているのだと思います。

●実際には、個々のトランジスタ素子の持っているパラメータのうち、
 電流増幅率(No.1様が記されているβというやつです)が
 温度変化に対してとても敏感に反応するような挙動となります。
 なので、「Ibが上昇」を起点にするのではなく、
 「βの上昇」を起点に考えた方が、イメージし易い?かと思います。

> 図1は、Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)

●申し訳ありませんが「バイアス効果」の意味が分からないのですが、
 Ibに比例してIcが増減する事そのものがトランジスタ増幅の本質なので
 "だから何?"と、ここで言われても、「うむ、目論見通り」という他ありません。

●しかし、温度変化によりβが大きく変動してしまうと、
 入力が一定でも出力が非常に大きく変わってしまいますので、
 増幅回路としてはとても不安定という事になります。

> →Vbe減少(式より)

●1の回路ではVbeは減少しないと思います。

> →Ibさらに増加(なぜ?Vbe減少と関係あるの?)。

●仮にVbeが減少したとすれば、
 ベースに接続された抵抗Rに加わる電圧は増加しますので
 ベース電流Ib=(Rの両端電圧)/Rは、増加します。
 ちなみに、この回路方式(固定バイアスといいます)は、
 ベースの抵抗1本でベース電流を一定値に決めているわけです。
 基本的にベースバイアスはIcなどに依存しません。

> 図2は、Ib増加→Ic増加(バイアス効果?だから何?)

●たしかに、おっしゃる通りで、だから何?です。

> →Ic・Rc電圧降下大(どっからその発想?他の図でも同じ事いえるでしょ?)

●Rcは負荷抵抗です。ある動作点を基準に、
 Ibに比例した電圧変化が生じるため、電圧増幅回路が成り立ちます。
 "どっからその発想?"と言われましても、
 基本的な考え方ですので、これを理解して頂かないと困ってしまいます。
 言い方を変えれば、そうなる(=Ic・Rc電圧降下大)ように構成しています。
 はい、もちろん他の図でも同じことが言えます。

> →Vce減少(どっからその発想?他の図でも同じ事いえるでしょ?)

●どっからその発想?・・・それは、発想というよりも動作の説明です。
 電源が一定なら、Rcの電圧降下が増えればVceが減るのは自明です。
 あ、御指摘の通り、他の図でも同じこと言えます。

> →Ib減少(なぜそうなる?)。

●コレクタの電位が下がるわけですから、
 ベース電流を決めるバイアス抵抗Rが一定であればIbが減りますね。

●つまりこの回路は、出力のコレクタ電流が増えると、
 入力のベース電流を少し抑制する方向に作用して、
 バイアス点を安定化する効果があります。
 ちなみにこの方式は"自己バイアス回路"と呼ばれています。

●ここで突っ込まれそうな気がしてきましたので、
 念のため補足しておきますが、ここでの論議は、
 あくまで直流的なバイアス点の安定化について着目しています。
 「Ibを増やしたのにIcがあまり増えなければ増幅の意味がないではないか?」
 と思ったのなら、それはそれで、それなりに御理解されており、すばらしいです。
 が、実際の回路では交流信号に対する増幅度が問題となりますので、
 とりあえずは、これで良いのです。
 その辺についての詳しい事は、話が拡がり過ぎますのでここでは控えます。

> 図3は、Vb一定(直列回路からいえる事と思われる)

●はい、そのとおりであります。
 トランジスタの入力抵抗が無視できるオーダの抵抗で分圧すれば
 (つまりIbに比べて分圧抵抗側に電流をガンガン流せば)、
 分圧比に応じた一定のVbとみなせます。

> →Ie・Re増加(バイアス回路からいえる事と思われる。

●他の回路の説明同様、まずIcが増えた事を言っているわけですね。
 Icが増えればIe(=Ic+Ib、一般的にβはでかいので、ほぼIc=Ie)も増えます。

> 複数あるパラメータ変化の中からこれを選んだのは、
> 式にあるモノの変化という事か?)

●これは次にあるVbeの減少を説明する為だと思います。

> →Vbe減少(式より)→最も安定(何で?意味わからん、Vbe減少するとなぜ安定する?)。

●Vbeが減ればベース電流Ibも減ります。
 βが何らかの要因で変動しても、それを打ち消す方向で
 入力側のIbを自動制御する為、回路全体としては安定化されます。

> 以上の安定、不安定に、なっていくプロセス過程がなぜいえるのかわかりません。
> 温度上昇ならば画一的にベース電流Ibが上昇するとします。
> その後いえるのは、バイアス効果によるIc、Ieの上昇や式限りの上昇、減少だけでしょう?
> いきなりその事が安定、不安定の判別になるんですか?

●ご質問の中で示されている説明文の出典元が不明ですが、
 出典元の意図としては、
 ご質問者様の表現で言う「式限り」、いいかえれば回路理論どおりでも、
 半導体素子は温度変化等で特性が大きく変わり、
 設計次第では実用に耐えない不安定な動作となりますよ、
 それを避けるために、バイアスのかけ方に工夫が必要ですよ、
 で、例えばこんな回路だと、このようなメカニズムで制御されますよ、
 と言うのが本旨だろうと、勝手に推測いたします。

●仮にβ(Ibでもいいです)が何らかの原因で設計値から動いてしまっても、
 出力をネガティブフィードバックしてやれば、
 結果として増幅機能に対する悪影響を最小限に抑えられます。
 この事をもって「安定」と言っているわけです。

●長々と分かりにくい説明で恐縮です。
 "トランジスタのバイアス回路"、"自己バイアス"、"電流帰還バイアス"
 などで検索すれば、多々の文献がでてくるはずですので、
 そちらも参考にされる事を望みます。
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こんにちは。



トランジスタ「増幅回路」のバイアスのかけ方が3種類
示され、それの回路構成が3回路示され、どの組み合わせ
が求められたモノか?の問いです。
回路の安定・不安定を求められた問いでは無い。
図1は、Vbe=Vcc-Ib・R、
図2は、Vbe=Vcc-Ib・R-Ic・Rc、
図3は、Vbe=Vb-Ie・Re、
と「ベース電圧のあり方」を示している。

トランジスターの動作を再度、理解してください、
ベースとエミッタ間の電流Ieのβ倍(電流増幅率)がコレクター
に流れる電流Icです.Ieが式に有るのは?
ソコでは安定化=バイアスが変化シナイ事を求めた場合、3図の
回路になります。TR回路の安定化電源を調べて下さい。
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