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ベンガラ(α-Fe2O3)顔料の発色機構を教えて下さい。
(1)コランダム構造に置かれた3価の鉄[Ar]3d3 4s2 のd軌道間でのd-d遷移によるもの
(2)酸化物半導体と考えたときに、伝導帯と価電子帯とのエネルギーギャップが可視光の波長に相当して吸光をする
のどちらかではないかと考えています。
(1)だとしたら、6つの酸化物イオンの中心で、どのようにd軌道が分裂しているかも教えていただけると嬉しいです。

以下のwebサイトを読みましたがはっきりとはわかりませんでした。
http://hr-inoue.net/zscience/topics/colorant/col …
あと、ベンガラの吸光スペクトルは、以上のような理論から綺麗に説明できるのでしょうか?エネルギーギャップが何eVだから何nmの極大波長を示すと言った風に。

A 回答 (1件)

化学屋ですがおこたえ「できません」、弁柄は「純物質では無い」からです「(α-Fe2O3)は明らかに便宜的」だし、wikiを見ましたが、通常非常に厳密な答えを与えて呉れる英文wikiとも「切れて」います。


ただ、wikiには「研磨剤」として使われて居ることが書いてある、それは「非常に微細なレベル」まで「均一だ」という意味だ、裏返せば「結晶が無い」とも言える、さらに言い替えれば「分子軌道法」的な「色」の解説は「望み薄」だと言うこと、最低でも二種類の発色機構がまざっている。
それは見ただけですぐに分る、弁柄の色は例えば宝石や硫酸銅と明らかに異なり、明澄ではなく濁っている、あなたは結晶状の弁柄を見たことが無いでしょう、それは構造が複雑である事を表わしている、水に溶けない溶けたら研磨剤として使えない。ある意味「石炭」に似ているかも知れない、石炭に構造は無い。
引用されたサイトは中学・高校のレベルで分子軌道法による説明がほとんど無いし、純物質に限られている。
知っているのは「顔料屋さん」だが果たして「営業上の機密」は開示して貰えるか不明です。

この回答への補足

ご回答感謝します。
ベンガラが混合物であるのは分かりますが、”結晶がない”というのは恐縮ながら納得できません。研磨剤として使われるほど微細であることと結晶であることは矛盾しているとは考えられません。確かに結晶を形成するためにはある程度多くの原子、イオンなどが規則正しく配列する必要があるのでしょう。いくら微細と言っても、工業的に研磨剤として使う程度の大きさの粒子内でそれを構成する全原子、イオンなどが規則的に並んでいたとしたらそれは単結晶と呼べるのではないでしょうか。ウィキペディアによれば研磨材は数mmから数µmの範囲の粒径をもつようです。一方でFe3+,O2-のイオン半径は100pmオーダーです。
αFe2O3を主成分とし、その他Cd,Pb,Cr,Zr(手元の資料に書いてありました)などの不純物を含むベンガラという混合物だからこそ分光吸収ピークがシャープでなく灰みがかった赤錆色となるというところは理解出来ました。Fe2O3以外の不純物の吸収ピークが混じる上に不純物から受ける電場がFe2O3の電子軌道のエネルギー準位を上げ下げして吸収ピークをシフトさせるかもしれません。
純粋なコランダム結晶のFe2O3の分光特性(吸収スペクトルはシャープなのか?)が気になるところですが、調べが付きませんでした。和光純薬工業などのwebでもそのような試薬は売られていませんし(95%ぐらいの粗製しか見当たらず)、精製するための技術もよくわかりません。

補足日時:2014/11/02 23:02
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2014/11/04 20:57

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