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この楽曲のストリングスの使い方の違いについて教えてください。

サビに関しては主旋律に対して3度を中心にカウンターメロディーが鳴っていますが
A,Bメロは伴奏のようですがトップノートが目立って聞こえます。これはカウンターメロディーの役割を果たしているのでしょうか?
サビとA,Bメロとでは主旋律に対してのストリングスの関わり方異なっている気がしますが(主旋律に対して何度の音を中心に鳴らしているか等)、これはどのような手法でしょうか?
またもし伴奏だった場合、メロディーとの兼ね合いを気にせずトップノートを選択して良いのでしょうか?(音高が関係しているのでしょうか?)

宜しくお願いします。

A 回答 (2件)

御質問の意味を消化して、どういう回答が適切かを考えるまでに時間がかかりました。


こういうものは、楽譜に書き取って視覚的に見て初めて気が付くこともあります。

楽譜を添付しましたが、1段目はこの曲でずっと繰り返されるコード進行のパターンです(もちろん多少のバリエーションがあります)。AとBのメロディーに対してはこのコードが伴奏になっています。たしかにトップノートが多少大き目に聞こえますが、ストリングスはコード全体を重ねていると思います。
トップノートの動きは、ごく普通にコード進行させたときにできるラインで、ベースとも大体並行した動きになっています。カウンターというのは、主旋律の動きとは独立して立体的な効果を出すものですので、A、Bの伴奏中のこのトップノートは、カウンターの役割を果たしているとはいえません。もしカウンターのように聞こえるとすれば、それは、トップノートの動きと細かく上下するヴォーカルの主旋律との違いから、一見、二つの別のラインのように聞こえるからだと思います。
しかし、基本のコードパターンのトップノートの動きを見ながらヴォーカルの旋律を聞いていると、大体トップノートの音を核としたラインであることがわかります。大まかな流れは一緒で、特定の度数の音程関係にあるということではありません。ヴォーカルの音がトップノートに含まれていると、歌手が音程をとりやすいということがありますが、完全に同じになってしまうと広がりがなくなります。つかず離れずというところがちょうどよいのでしょう。このAとBのメロディーの裏で鳴っているトップノートもそういうもので、メロディーとの兼ね合いを気にせずに選んでいるものではないと思います。
楽譜の2段目と3段目はサビの冒頭なのですが、1段目の基本のコード進行のトップノートとサビのヴォーカルのラインを比べてみると、A、Bのメロディーの動きよりもサビのメロディーの動きの方が、トップノートのラインに近いです。ですから、作曲者が意識的にやっているかどうかはわかりませんが、A、Bのメロディーの裏で比較的はっきり聞こえるストリングスのトップノートのラインは、あとで出てくるサビのメロディーを予感させるような効果はあるかもしれません。
サビの部分のストリングスは完全なカウンターです。「主旋律に対して3度を中心に」とお書きなのですが、実際はそうなっていません。もしかすると、バックコーラスがヴォーカルの6度下でずっとハモっているので、そう錯覚なさっとのかもしれませんが、カウンターというのは主旋律のラインとは別の動きをしないと意味をなさないので、「3度を中心に動く」ということはありません。音程の間隔がいつも同じだと、主旋律とカウンターが並行の動きになってしまいます。楽譜中の赤い線を見ていただけるとわかりますが、主旋律とカウンターがしばしば反対方向へ進行しています。カウンターの動きというのは本来そういうものです。主旋律に対してもベースの動きに対しても、あまり並行の動きが多くなってしまうとカウンターとして十分な効果が上がりません。ポピュラーにおける対位法は、クラシック音楽における対位法ほど厳格な規則ではないので、疑似対位法などといわれることもありますが、一応対位法的な発想で書かれているということです。

以上の説明が理解の助けになればと思います。なお、サビの部分のエレキベースのパートは動きが細かくて、書き取っていると時間がかかり過ぎるので、基本のコードパターンのベースのままにしてあります。
「この曲のA,Bメロとサビのストリングスの」の回答画像1
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この回答へのお礼

助かりました

いつも親切丁寧な回答をしてくださり本当にありがとうございます!今回も大変ためになりました。
一つだけ気になっている事があるのですが、ポピュラー音楽においてストリングス等でカウンターメロディを奏でているとき、(ベース、メインメロディ、カウンターメロディ)の三声だけで聞いたとき和声としての全体像がハッキリしていなくても問題ないのでしょうか?
例えばベースがミ、メインメロディがシ、カウンターメロディがレという三声だけで聞けば長短の区別が付かない状態でも、その他の伴奏楽器が長短どちらかをを含んだコード伴奏を鳴らす事により大丈夫になる、という解釈で良いんでしょうか!
長文申し訳ありません!お時間があるときに教えていただければ幸いです。
今回も分かりやすいご回答ありがとうございました!

お礼日時:2016/05/02 13:46

コメントを拝見しました。



>伴奏楽器が長短どちらかをを含んだコード伴奏を鳴らす事により大丈夫になる、という解釈で良いんでしょうか!

それでよいと思います。No.1の譜例の中にも、そういう個所があります。クラシックのように4声が動き回るということはまずないでしょうから、多くてもメインメロディー、カウンター、ベースの3声が中心になり、長短の区別をつける3度音が欠けるということはごく普通ではないでしょうか。ただ、以前回答したときにお話ししているかどうか覚えていないのですが、私の専門はクラシックで、ポピュラーの理論に詳しいわけではありません。ほかに回答する人もいないので、勉強を兼ねて調べながら回答している面もあります。
No.1の回答で、メインメロディーとカウンターが並行してしまってはカウンターの効果がないので、3度音程が中心ということはない、と書いたのですが、先ほど「カウンターメロディー 音の選び方」でちょっと検索してみたところ、ポピュラーのカウンターの書き方として、メインメロディーに対して3度と6度を多用する、と書いている人がいました。書いているのがプロなのかアマチュアなのかはわかりませんが、No.1に添付した楽譜を作っているとき、3度と6度が多いことは気が付いていました。反行が多い方がカウンターの効果が大きいことは確かですが、それでも3度と6度の音程の場所へうまくランディングするようにカウンターの音を選択するという考え方があるようです。
http://yppts.adam.ne.jp/music/prct/arrange3.html

それと、ずっと3度の並行が続いてしまってはカウンターにならないと書いたことについても、ちょっと修正が必要なようです。クラシックの対位法とポピュラーのカウンターは考え方が違うので、メインメロディーとカウンターが3度の並行を中心に書かれる場合もあるということです。ただしその場合も、サビのカウンターを最初から最後まで3度の並行やるということはなく、部分的に使うものだそうです。あるオーディオ、音楽制作専門のメーカーのホームページに出ているカウンターの作り方の説明にそう書いてあり、「ハモリ型」と呼んでいます。そこには、カウンターのいくつかのタイプを挙げているのですが、私が言う、クラシックと同じ考え方の反行で動かすという技法は「逆突き型」と呼んでいます。ほかに、「やまびこ型」、「維持型」、「合いの手型」と呼んでいるものがあって、確かにこういうカウンターはありますね。そして、こういう考え方は、クラシックにもないわけではありません。
今回の曲のサビの部分について結論を言うと、おもに「逆突き型」で、メインメロディーとカウンターの音程は、3度と6度になっている個所が多い、ということになります。

下記サイトの「カウンターメロディーのタイプ」の項を参照
https://hookup.co.jp/products/universalaudio/apo …

それから、回答No.1にリンクを張るつもりで忘れたのですが、伴奏(カウンターではなく)のトップノートとヴォーカルの関係について書いてあるサイトもありました。これを書いている人は一応プロのようです。
http://ameblo.jp/artistsatoshi/entry-11005300237 …

http://ameblo.jp/artistsatoshi/entry-11007125363 …

以上、御参考まで。
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この回答へのお礼

助かりました

コメントへのご回答大変感謝します!
リンクまで張っていただき、とてもわかりやすくてためになりました!
クラシック専門の方なのにこんな稚拙な疑問に対して毎回気にかけてくださり本当にうれしいです。冗談抜きで弟子入りしたいくらいです。笑
今回もありがとうございました!

お礼日時:2016/05/05 06:42

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