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半導体検出器はゲルマニウムに放射線が当たりイオン化が起こりガンマ線のエネルギーと数が分かるのですか?

またgm計数管はどのようにして測るのですか?

A 回答 (2件)

半導体検出器にも、シリコンやゲルマニウムを使ったものがあります。


いわゆる「PN接合」に「逆電圧」をかけることで電荷の「空乏層」(正電荷、負電荷ともほとんどない領域)を作り、その中で放射線の電離作用によるエネルギーに比例した「正孔・電子対」を生成することにより、放射線を測定するものです。

↓ 簡単な説明
http://tech.jemima.or.jp/5020305.html

放射線のエネルギーに比例した「正孔・電子対」を生成するので、電気パルスの数で放射線の数を、その電気パルスの「大きさ」(波高値)で放射線のエネルギーを測定することができます。

GM管は、比例計数管のバイアス電圧を大きくして、電離による「電子雪崩」を発生させることによる「感度の高い」放射線計測器ですが、エネルギーの小さい微弱の放射線も含めた「放射線の個数」の計測を主眼にしているため、電荷の量は放射線のエネルギーに比例しません。従って、原理的に放射線のエネルギーは測定できません。
↓ 参考まで。
http://tech.jemima.or.jp/5020304.html

従って、放射線の有無を高感度で測定したときにはGM管を、放射線の種類や核種を特定したいときには半導体検出器あるいはシンチレーション検出器を使います。

↓ 放射線計測全般の説明
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.ph …
http://www.iryokagaku.co.jp/frame/03-honwosagasu …
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半導体検出器を四十数年前に学生であったころ使用した経験があります。

少し古い話で、現在は全く状況が変わっているかもしれません。その頃の半導体検出器と言えばゲルマニウムの単体結晶に表面から僅かのリチウムイオンを拡散させて一定の厚みで拡散を止めるために液体窒素温度のクライオスタット
先端に結晶を固定しその結晶を金属の缶に封じ込めその中を常に真空になるようにしたものでした。
このゲルマニウム結晶中のリチウムの拡散した層が所謂る検出部分で層の厚みが検出するガンマ線の最大エネルギーに関係するようです。ガンマ線の光子がこの層に入るとそのエネルギーに比例する量の
正孔と電子が発生するので検出部分に一定電場を掛け電荷を集めて検出回路でエネルギーに比例した
電気量を測ります。同時に単位時間に入った様々のエネルギー毎に光子数を測りそれをマルチチャンネルアナライザー(波高分析器)で解析しスペクトルとして画面やプロッターに出力します。波高分析器は、当時磁性を利用した記憶装置を持っておりデジタルコンピュータの特殊用途のようなものでした。
スペクトルはエネルギー既知ののガンマ線を出す放射性同位体(セシウム137、コバルト60、バリウム145?など)の標準線源を測定して横軸(エネルギー:MeV単位)で校正して、検体を測定して得たスペクトル線のエネルギーを読み取り、データベースからその核種を同定して、縦軸の係数から放射性物質の量を決定します。書き忘れましたが先ほどの標準線源は放射線の量も既知であり、検出器のエネルギー毎の感度係数もその都度校正します。当時はまだ計測装置も一式をラックにいれるほど大きなものでしたが今はノートパソコンで使用していると思います。検出器も今はもっと小さくなっているかもしれません。
GM計数管は密封容器に特殊なガス(希ガスまたはその他の特殊混合ガス)を封じ込めて、容器の中心に金属線の極と容器内面に筒状の対極が背馳され両極に一定高電圧をかけたもので、ベータ線やガンマ線が入ると気体分子に当たり電離させ、生じた電荷を集め単位時間の計数を測ることが出来る。
しかし半導体検出器のようにエネルギーを測ることは出来ない。
私の古い記憶で回答といたしました。参考までに。
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この回答へのお礼

ありがとうございます(^o^)

お礼日時:2016/05/17 08:54

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