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呼吸で、なぜ吸った二酸化炭素は吐くときの酸素にならないのですか?
それを、どんな実験で証明できますか?

A 回答 (3件)

定義から言えば,「呼吸」とは「酸素を取り入れ,二酸化炭素を放出すること」です.つまり,厳密に言えば二酸化炭素を取り入れて酸素を放出することは呼吸とは呼べません.



二酸化炭素を酸素にする際,安定している状態の二酸化炭素分子(CO2)から炭素原子(C)を切り離してやる必要があります.つまり,そのために必要なエネルギーをどこかから取り入れなければ,こんな大仕事はできないわけです.
二酸化炭素→酸素を行う代表的な存在は植物ですが,植物の場合は太陽光(主に青色光と赤色光)をエネルギー源としてこの大仕事を行うため,光の当たらない夜間は酸素を作り出せません.また,生物は(動物も植物も)細胞が活動するとき酸素を消費して二酸化炭素として排出します(内呼吸という).

ちなみに,なぜ植物がわざわざ炭素を切り離すかといえば,体内に糖を蓄えるためです.糖は,炭素原子が骨格を作り酸素原子・水素原子がそこにくっつく分子構造をしますので,植物は何らかの形で炭素を取り込む必要があります.そこで植物たちは,周囲に豊富に存在した二酸化炭素(白亜紀以前は今よりもCO2濃度が高かった)から炭素を取り込むために,葉緑体を体内に持つように進化してきたわけです.

ところで,人間の場合,取り込まれた外気はまず肺に行きます.肺は肺胞で血液と接触しています.血液中で気体を運搬する役割を果たすのは赤血球中のヘモグロビンです.ヘモグロビンは酸素が多いところでは酸素と結びつき,酸素が少ないところでは酸素を切り離して二酸化炭素と結びつきます.そしてそのまま全身をめぐり各細胞に酸素を送り届け,細胞から受け取った二酸化炭素を肺に運んできます.つまり人間は二酸化炭素を酸素にする(炭素原子を切り離す)仕組み自体を持っていません.

というわけで,質問への回答としては,
①二酸化炭素を吸って酸素を吐くことは「呼吸」とは呼べない.
②二酸化炭素から酸素を作り出すには葉緑体などの器官が必要だが,人間はこのような器官を持っていないため作れない.
③実験はせずとも,植物の細胞構造・代謝,糖の構造,人間の細胞構造・代謝を関連付けて学習すれば自ずと理解できるとは思いますが,あえて実験したいという事であれば,光合成の実験(酸素・二酸化炭素の量の変化,植物体内の糖分の増加の測定),人間の呼気と吸気に含まれる気体の比率の測定,及びヘモグロビンの酸素・二酸化炭素の結合・切り離しに関する実験を行えば良いのではないでしょうか.
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生体の反応は化学なので、常に定常状態・動的平衡で進みます。

二酸化炭素を吸って酸素になる事もちゃんと起きますが、メリットが無いので「吸熱反応」になり、非常に少ない。証明は簡単で安定同位体酸素17、18を含む二酸化炭素を吸気に混ぜ、呼気の酸素分子にそれらがどの位混ざっているか、質量分析器で測るだけ。
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瓶に鼠を入れて暫く放置→死


瓶に燃えてる蝋燭と鼠を入れる→死
プリーストリーの実験で証明出来ると思います。
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この回答へのお礼

助かりました

生物に関する私からの面倒な質問に3つとも丁寧に答えてくださってありがとうございます。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2016/06/03 23:44

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