樹脂製品の耐熱性について

質問させてください。
耐熱性を売りにしている樹脂製品には使用最高温度というのが記載されていると思いますが、
この使用最高温度を裏付ける評価方法というのはどういう試験になるのでしょうか。
例えば電子レンジ使用可のプラスチック容器で、耐熱温度が140℃と書かれている場合、どのような評価をした結果を根拠にしているのでしょうか。

No.4 ベストアンサー 回答者： isoworld 回答日時： 2017/02/21 15:50

ＪＩＳ規格にプラスチック製食器類の耐熱性試験というのがあります。

JIS S 2029です。

合成樹脂加工品品質表示規定（家庭用品品質表示法）では、合成樹脂製品（皿、お椀、コップなど）に耐熱温度の表示を義務付けられているものがあり、JISにしたがって耐熱温度を評価する試験をします。

引用規格：JIS S 2029
試料（プラスチック製食器類）を表示耐熱温度±2℃に調整した恒温槽に入れ、１時間保持後、取り出し、常温で３０分間放冷します｡
家庭用品品質表示法における耐熱温度を求める場合は、50℃を起点として、１０℃おきに温度を上げて上記の試験をし、以下の式に基づいて耐熱温度を算出します。
耐熱温度＝(試験により機能の異常又は著しい変形が生じた温度)－１０℃

なお、電子レンジを使用して温める場合は、均等に加熱されませんので、注意が必要です。

この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
単純に樹脂自体のガラス転移点と融点の関係だけで耐熱温度を決定するのでなく、用途によって耐熱温度の決定方法が異なるということがよくわかりました。

お礼日時：2017/02/21 16:59

No.6 回答者： jgyqmv25739pq 回答日時： 2017/02/21 16:51

一度だけABS樹脂製灰皿をガスバーナーで燃やしたら溶けずに炭化しました。

ポリエチレンテレフタレートは熱に弱いと思っていましたが融点260度ですか！

No.5 回答者： psa29 回答日時： 2017/02/21 16:04

樹脂の種類によって試験方法は異なると思いますが、基本的には種々の温度で

実用試験を行って、所定の性能低下までの時間を測定します。
加温、負荷による変形量を調べたり、クラックの発生を調べますが、その時に
アレニウス則などを利用して促進試験するのが一般的です。
それ故、同じ樹脂でも耐熱温度には比較的広い温度幅があります。
もちろん、樹脂の熱特性である融点などは強い影響を及ぼします。
熱可塑性の樹脂の耐熱温度は、融点より低くくなります。
高分子にはガラス転移温度が存在しますが、耐熱温度は、ガラス転移温度よりも融点が大切で、
ガラス転移温度はむしろ耐寒性への影響の方が強いと思います。
ポリエチレンのガラス転移温度はマイナス100℃以下です。
高分子は、結晶を有する結晶性高分子と結晶が存在しない無定形高分子に分類できますが、
無定形の高分子では融点が存在しないのでガラス転移温度が耐熱性にも強い影響を示します。
例えば、無定形のポリスチレンなどです。
ポリエステル樹脂にも色々な種類があるので、一概に言えませんが、
代表的なポリエステル系の樹脂であるPET（ポリエチレンテレフタレート）では、
ガラス転移温度が73℃〜80℃程度です。融点は260℃程度です。
熱成形は150℃程度で行います。
融点よりもかなり低くく、ガラス転移温度よりは高い温度が耐熱温度になっていますね。
ABSは熱可塑性樹脂なので、灰皿に使われているのは疑問です。
灰皿にプラスチックを使うのならば、普通は熱硬化性のプラスチックを
使うと思うのですが・・・

この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
アレニウス式を利用して限界点を算出するのはよくわかりました。
ガラス転移点と融点の関係性が私の理解と一致しましたので安心しました。

お礼日時：2017/02/21 16:59

No.3 回答者： jgyqmv25739pq 回答日時： 2017/02/21 12:17

いえ自炊で殆ど使うのがポリエステル樹脂（最高温度120度）なので教えて頂いたらありがたいのですが、どこにありますか？ちなみにタバコの灰皿はABS樹脂です。

No.2 回答者： jgyqmv25739pq 回答日時： 2017/02/21 11:56

耐熱性ポリエステル樹脂でもABS樹脂でも無くプラスチックですか？

この回答へのお礼

ここでは樹脂の種類を指定しませんが、樹脂の種類によって耐熱性の評価方法が変わるということでしょうか。

お礼日時：2017/02/21 12:08

No.1 回答者： doc_somday 回答日時： 2017/02/21 11:33

合成樹脂には「ガラス転移点」というのがあり、これより上に置くと形状を保てなくなります。

ＰＥなど悲惨で
一瞬で流動し始めます。

この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
例えばガラス転移点が140℃なのに使用最高温度を140℃とは書かないですよね？
ある程度余裕を見て設定すると思うのですが、その「ある程度の余裕」には
どのような裏付けがあるのでしょうか。

お礼日時：2017/02/21 11:55