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No.2ベストアンサー
- 回答日時:
この反応は希硫酸(=硫酸水溶液)での反応を表したものですね。
すると反応する硫酸や生成する硫酸は水溶液中なので電離しています。
ですから化学反応式は
Zn + 2H^+ + SO4^2- → Zn^2+ + SO4^2- + H2
と書き表せます。このうち硫酸イオンは変化していませんので、これを消去すると
Zn + 2H^+ → Zn^2+ + H2
硫酸のなかの水素イオンが酸化剤として働いたと言うことが明確になりますね。
さて、この反応はべつに硫酸でなくても酸の水溶液なら何でもいいですよね。水素イオンさえあれば良いのですから。
事実、酢酸や塩酸だって亜鉛と反応し水素を発生させます。
つまりうすい硫酸には、水素イオンというほかの酸でも持っているような酸化力はあるということになります。
「熱濃硫酸は酸化力が強い」というのは上記の内容を否定するものではありません。
熱濃硫酸が酸化力が強いというのは、たとえば塩酸や酢酸では反応しない銅や銀などとも反応する、ということを意味しています。
このときの化学反応は
Cu + 2H2SO4 → CuSO4 + 2H2O +SO2
と表されます。水素の発生はありません。
つまり言い換えると、この反応は
Cu + 2H^+ → Cu^2+ + H2
ではないということです。
酸であれば必ず持っている水素イオンに由来する酸化力での反応ではなく、
熱濃硫酸特有の強い酸化力があると言うことなのです。
No.5
- 回答日時:
>私が「希硫酸には酸化作用がない」と考えたのは、過マンガン酸カリウムによる酸化還元反応において酸性にするのに硫酸を用いる理由として「硫酸に酸化作用がないため」との記述です。
>この記述はどのような意味を含んでいるのでしょうか?
ここも「特に強い酸化作用がない」であるとか「この反応における酸化作用がない」と読んでください。
>過マンガン酸カリウムの半反応式では水素イオンの供給源として使われていますが、
>この硫酸由来の水素イオンは酸化反応には関与していると思われます。
>ならば、硫酸もと言うか、硫酸由来の水素イオンが酸化剤として働いているような気がするのですが・・・
硫酸由来の水素イオンは酸化反応に関与してはいますが、酸化剤として働いてはいません。
その反応では水素イオンは還元されないことが証拠です。
No.4
- 回答日時:
#2です。
>希硫酸は亜鉛などに対して酸として酸化作用があり酸化剤になり得るが、希硫酸自身には酸化作用はない。
間違いです。自己矛盾しています。希硫酸は酸としての酸化作用を持っています。つまり希硫酸は弱い酸化作用を持っています。
>なぜ単純に「希硫酸には酸化作用」があるとしてはだめなのでしょう。
回答者の誰も「希硫酸に酸化作用がない」などとは言ってませんよ。
「熱濃硫酸が酸化力が強い」「熱濃硫酸には(特筆すべき)酸化力がある」とは言ってますが。
ほかの酸でも持っているような酸化力について「希硫酸に酸化力(酸化作用)がある」というとそれはそれで誤解のもとです。
たとえるなら、テストで毎回平均点の生徒を「得点力がある」なんて言うようなもんです。
そりゃあ、点を取ってるには違いがないですが、それくらいみんな点取ってるよ、と。
>それなのに、熱濃硫酸には強い酸化作用があり、希硫酸には酸化作用はないとするのは矛盾していませんか?
矛盾していません、というか、#3さんのご指摘にあるとおりです。よく読んでくださいね。
#3 NiPdPtさん
>そもそも、「酸化力のある酸」という言い方が誤解の元です。
>「酸化力のある酸」というのは、酸として共通の部分であるH+以外の部分が(強い)酸化力を示すという意味で使われます。
まず、「希硫酸には酸化作用はない」とは誰も言っていない点。
「酸化力のある酸」という表現が誤解を生む、ここでNiPdPtさんは「強い酸化力を示す(酸)」と表現をしています。
私も#2の回答中で「熱濃硫酸は酸化力が強い」と表現をしています。
ここに書かれていない「希硫酸には酸化作用はない」を勝手に想像して補ってはいけません。
毎回平均点の生徒は点を取ることが出来ないわけではありません。
No.3
- 回答日時:
前の回答と重複する部分もありますが、そもそも、「酸化力のある酸」という言い方が誤解の元です。
「酸化力のある酸」というのは、酸として共通の部分であるH+以外の部分が(強い)酸化力を示すという意味で使われます。したがって、H+による酸化が起こる場合、すなわち、水素よりもイオン化傾向が大きい金属が酸に溶けて水素を発生する反応も、酸化還元反応であるにもかかわらず、酸の酸化力に関しては言及されないことが多いです。亜鉛と硫酸の反応における酸化剤は、硫酸をH2SO4と表記するのであれば硫酸ということになります。それをH+とSO4^2-に分けて書くのであればH+ということになります。何れにしても硫酸由来ですので、物質としては硫酸による酸化ということになります。
また、たとえば銅が熱濃硫酸と反応してSO2を発生させる反応であれば、SO4^2-が酸化剤になります。これに関しても、H2SO4と表記するのであれば、そのH2SO4すなわち硫酸が酸化剤ということになります。
結果的にどちらの場合にも硫酸が酸化剤ということになりますが、作用しているのがその、H+なのかSO4^2-なのかといった違いがあることになります。
回答ありがとうございます。
なんとなく解ったような解らないようなです。
今までの回答者様の話を総合して私なりに考えたのですが、補足の通り釈然としません。
よろしければご意見を聞かせていただきたいです。
なお、補足文字数の制限から、少々読みにくくなってしまいました。
お許し下さい。
No.1
- 回答日時:
Zn + H₂SO₄ → ZnSO₄ + H₂
まとめると上のような反応式になると思うのですが、実際には亜鉛は硫酸中で溶解するので以下のようになります。
Zn + H2SO4 → Zn2+ + SO₄2- + H₂↑
酸化還元でみると、亜鉛から2個の電子が奪われるので亜鉛は酸化されます。
硫酸が亜鉛に対して酸化剤として作用しているのですね。
硫酸にとっては、負の電荷で2価の硫酸イオンとなり電子を付加されているので、還元剤は亜鉛ということになります。
質問分の式では、明確に酸化還元反応を表しているとは言い難いですね。
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回答ありがとうございます。
確かに硫酸が酸化剤のようなのですが、硫酸には(熱濃硫酸ではない)酸化作用はないはずなのですが、なぜ酸化剤になれるのですか?
回答ありがとうございます。
水素による酸化反応であることは解りました。
しかし、この反応の場合、酸素の供給源は硫酸なので、硫酸による酸化、つまり酸化剤は硫酸だとは考えられないでしょうか?
その他の酸についても単体の亜鉛と反応して水素を発生する場合、その水素は酸によって供給されるのだからそのような酸は全て亜鉛に対しての酸化剤となるのではありませんか?
今までの話を総合すると、
酸はH⁺の働きで水素よりもイオン化傾向の大きな金属に対して酸化作用がある。
したがって、希硫酸は亜鉛などに対して酸として酸化作用があり酸化剤になり得るが、希硫酸自身には酸化作用はない。
なぜ単純に「希硫酸には酸化作用」があるとしてはだめなのでしょう。
熱濃硫酸は強い酸化作用があると言われますが、H₂SO₄が分解して生じたSO₃が強い酸化作用を示すので銅を酸化することができると認識しています。
もし私の認識が正しいのであれば、本来、酸化作用を持つのは熱濃硫酸ではなくSO₃であるが「熱濃硫酸由来のSO₃には強い酸化力があるから熱濃硫酸は強い酸化作用を示す」と言うことになり、「希硫酸由来のH⁺は酸化作用があるため希硫酸には酸化作用がある」としてよいのではありませんか?
それなのに、熱濃硫酸には強い酸化作用があり、希硫酸には酸化作用はないとするのは矛盾していませんか?
申し訳ありません。
酷い思い込みがあったようです。
大体の所は理解しました。
私が「希硫酸には酸化作用がない」と考えたのは、過マンガン酸カリウムによる酸化還元反応において酸性にするのに硫酸を用いる理由として「硫酸に酸化作用がないため」との記述です。
この記述はどのような意味を含んでいるのでしょうか?
過マンガン酸カリウムの半反応式では水素イオンの供給源として使われていますが、この硫酸由来の水素イオンは酸化反応には関与していると思われます。
ならば、硫酸もと言うか、硫酸由来の水素イオンが酸化剤として働いているような気がするのですが・・・
補足を投稿してから気がつきました。
この「硫酸に酸化作用がないため」とはさんとしての酸化作用ではなく「硫酸としての酸化作用」のことですか?
なんだかややこしいですが。