
化学平衡の状態にある系にて、同じ反応で同じ温度で、その系に働く圧力だけを変化させたときに、平衡定数の値は変化しますか?教えて下さい!自分は今のところ変化すると思っています。
このような疑問を持った経緯について説明します。ヘンリーの法則の別表現(気体の溶解量を溶解前の温度と圧力下での気体の体積で表現すると、圧力に関係なく溶解した気体の体積は一定となる。)について勉強しているときに、参考書によってヘンリーの法則の別表現を説明している図が微妙に異なることに気付きました。大半の参考書では気相と液相内の気体の分子数の和が等しく、圧力に比例して液相内に溶けている気体分子数が増えていました。
しかしながら、鎌田の理論化学の講義(大学受験Doシリーズ)という参考書では、圧力が二倍三倍になるにつれて、液相内に溶けている気体分子数だけではなく、気相内の分子数も二倍三倍になっていたのです。つまりは全体の気体の分子数が二倍三倍になっていたのです。そのことについて疑問に思ったことは、系全体に働く圧力が変化していて、同じ反応とは思えないのにも関わらず(同じ反応ではないですよね、、、?)、分配係数が一定になってしまってよいものかということです。さらには、そこから化学平衡が成り立っているときに、その系に働く圧力だけが変化したときに平衡定数の値が変化するのかについて疑問に思った次第です。
見当違いの質問でしたら、ごめんなさい。
ご回答宜しくお願いします!<(_ _)>
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
#2の回答とは別の話として、単純に「(気体の)圧力が異なるときに平衡定数の値は同じか?」という問題に対しては、それは同じですという回答になります。
つまり、温度などの条件が同じであれば平衡定数は変化しません。少なくともそういう理屈で平衡というものはとらえられます。濃度(圧力)の変化に伴って平衡定数が変化していたのでは、平衡定数を考える意味がないからです。あなたは平衡と平衡定数を区別できていないようです。ルシャトリエの原理において、気体反応における圧力で議論されるのは平衡であり、平衡定数ではありません。気体分子数が変化すれば、平衡定数で表される気体の濃度項の次数が変化するために平衡定数が同じでも、その組成が変化するということです。たとえば、N2+3H2と2NH3の平衡であれば、右へ進む反応速度は、[N2][H2]^3に比例します。すなわち、濃度項が4次です。その一方で左に進む反応の速度は[NH3]^2に比例します。つまり、濃度項は2次です。こうした違いによって。平衡定数が同じでも平衡におけるN2、H2、NH3の割合が変化することになります。
同じルシャトリエの原理でも、温度変化に基づくものであれば、平衡定数が変化します。基本的に平衡定数は温度によって変化するものだからです。このように、ルシャトリエの原理というのは、表面的には、温度変化も圧力変化も同じように見えるかもしれませんけど、その原理は全く違います。
No.2
- 回答日時:
参考書の話に関しては本質的にどちらも同じです。
「気相と液相内の気体の分子数の和が等しく」というのは、密閉系の体積を変化させて圧力を上げた状態を想定していますし、鎌田のように、「圧力が二倍三倍になるにつれて、液相内に溶けている気体分子数だけではなく、気相内の分子数も二倍三倍になっていた」というのは、同じ体積の容器に気体を追加することによって圧力を上げた状態を想定しています。体積を半分にすれば圧力は2倍になりますし、同じ体積でも中にあるのと同量の気体を加えても圧力は2倍になります。前者が一般的な参考書でしていることで、後者が鎌田でしていることです。平衡を考えるにあたって、気体の圧力は重要ですけど、体積(濃度)がどうでも良いです。平衡定数を考えるときに問題になるのは体積ではなく濃度(気体であれば圧力)ですから。なので、あなたの「系全体に働く圧力が変化していて、同じ反応とは思えないのにも関わらず」という認識が誤っています。
No.1
- 回答日時:
ヘンリーの法則は一応忘れて下さい。
気相だけを考えるとどの部分にある化学種の比率も同じ。だから平衡定数は変わらない。だがこれは「お子様向け」で、あなたはなぜ気相の平衡定数に「単位」が付いているか不思議に思った事はありませんか?私は中学のとき教育実習に来ていた学生さんをいじめました。もちろん私もしりたかった、それは大学院まで引きずっても誰も教えてくれない、いや分かってない、だが東北大教授になった先輩が非常に簡単に教えてくれた、平衡定数に「単位」はあっても良い、もちろん同じ反応のときにしか使えない。平衡定数を無名数にするには、各成分も無名数にすればいい。無名数になった成分をなんと呼ぶ?「モル分率」。全ての成分をモル分率で表せば、当たり前だが平衡定数も無名数になる。ヘンリーの法則をどけるのは、ヘンリーの法則が理想気体の様な単純なものでは無いから。例えば、白色矮星くらい強い圧力を掛けると気相は全て液層に溶けてしまう。もっと便利な奴があって、超臨界圧という、これ以上の圧と温度では気相と液相に区別が無くなる。
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圧力が変化すると平衡定数の値が変化すると考える理由は、常にではないですが、ルシャトリエの原理の範囲で圧力が増加(減少)したら気体分子数が減少(増加)する方向に平衡が移動し、平衡定数の値が変化すると教わったからです。