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首都圏内でおねがいします。
それから、いわゆる大学案内などではわからない、経済史の経済学部内での位置付けや、学会ごとの?立場の違いのようなものなどもできれば知りたいです。

A 回答 (3件)

 具体的な大学名は分かりませんが、経済史は、経済学の中でも基礎的な位置を占めていると思います。

やはり、歴史を知らずして現在の位置づけ、未来への展望は分析できないと思われますから。

 ただし、やはり現状分析が華やかですから、どうしても「経済史」は地味になってしまいます。また、いわゆる「唯物史観」を基礎としますから、マルクス経済学の範疇に入るでしょう。さらに、これが日本国内では「講座派」「労農派」の対立があり、これがイデオロギー闘争にまで発展しています。少々「ヤバいかな?」という印象です。

 私もかつて経済史を専攻した者ですが、冷戦崩壊後は、非常に地味な位置づけになっているように思います。もっとも、歴史を知らなければ見えてこないものも多いので、決して軽視せず取り組んでいただきたいです。

この回答への補足

さっそく回答ありがとうございます。
たしかにマルクス主義歴史学のベースは唯物史観ですよね。
そうすると、いわゆる「戦後歴史学」いうのは、アンチマルクスだと思うのですが、史学史的には、どういった位置付けになりますか?
いまや戦後歴史学も過去のものらしいのですが。

補足日時:2004/10/27 12:47
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 ♯1です。



 「戦後歴史学」なるものが、どのようなものかは、私には分かりません(何しろ経済学から離れて少々経つものですから…)。他の方の回答待ちです。ですから、質問者さんに明確な回答を提示することはできません。ただ、唯物史観は、弁証法をやや強引に歴史に当てはめて法則を導き出していますから、それに対する反発、ということでしょうか?

 私も、唯物史観は、ある種納得する部分も多かったのですが、所詮哲学と歴史という、やや異なるカテゴリーを一緒くたにすることは、無理があるのかもしれません。

 そもそも、ケインズ以降の修正資本主義(マルクス主義では「国家独占資本主義」ですが)を、マルクス主義は「矛盾の産物」とし、もはや崩壊寸前としたのですが、実際は、数々の矛盾を抱えながら、資本主義は生き延びてきました。唯物史観が方向性を見誤っていたことは、皮肉にも、「歴史」が証明してしまったわけです。

 ただ、だからといって、マルクスの理論を全て闇に葬るのは間違っていると思います。まだまだ参考にできるものも多いはずです。

 それと、私は、特に日本の経済史は、戦前の学者の「日本の輝ける未来への展望」を夢見た、日本人として胸熱くなるジャンルだと思うのです。なぜなら、彼らは、封建社会、明治維新、という時代の流れの中で、西洋と同じ経済法則を見出しました。ということは、日本も西洋と同じ経済発展を迎える事ができるのではないか…と。やや文学的な受容かもしれませんが、先達のこうした夢と希望にも、時には思いを馳せてあげる必要があるのではないかと思うのです。
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この回答へのお礼

数学的な近代経済学にはないロマンですね。
わかるような気がします。
ありがとうございました。

お礼日時:2004/10/29 00:55

 またまた♯1です。



 「戦後歴史学」なるものをキーワードにネット検索してみたところ、どうやらこれはマルクス主義歴史学とほぼ同義のようですね。そして、これが日本資本主義論争に発展するわけです。

 これはどういうことかというと、現代の日本主義の位置づけに対する評価の違いに基づくものです。つまるところ、明治維新をどう評価するか、ということです。明治維新を「資本主義革命」と位置づけたら、次に来るのは「社会主義革命」ということになります。しかし、いまだ封建制の名残を多く残していた日本の初期資本主義を「資本主義」と評価しなかったら…まずは、経済を成熟させて、きっちりと資本主義革命を達成させることが必要となります。この違いが、後々のイデオロギー闘争にまで発展するわけです。

 しかし…これは、いずれも「次に来るのは社会主義であり、理想とする共産主義だ」という大前提があるからこそです。しかし、現代では、もはやこの大前提は根底から揺らいでいます。となると、このような論争を現在行うことに、何の意味があるのか…ということになります。マルキスト全体の凋落に見られるように、戦後歴史学が衰退した、というのは、こういうことではないでしょうか。

 となると、唯物史観にとらわれることのない、歴史を斬っていく上での新たな視点が求められるでしょう。しかし、新たな視点を求めるにしても、こうした「戦後歴史学」を知らなければ、その反証もあり得ないわけで、やはり経済史を学ぶ上で避けて通ることはできないでしょう。

 また、「歴史を知らなければ理解できない現象もある」と書きましたが、やはり歴史は現状分析の基礎たる位置にあるといえるでしょう。例えば、「政・官・財の癒着」などとよくマスコミで言われますが、これは非常に歴史が長く、根が深い。これは、明治維新後、お金のない維新政府が、幕末に大もうけした商人(後に「政商」と呼ばれます)から金を借り、いち早く欧米に追いつくため、官僚主導による「殖産興業政策」で強力な資本主義化を推進してきたことに始まります。つまり、この癒着の問題は、明治維新後100年以上の「歴史」があるわけです。これを否定することは、100年の歴史を否定することになるわけですから、マスコミが安易に「癒着」を弾劾できるような性質のものではないのです。

 何か、全然質問者さんへの回答になっていませんが(笑)、経済史に興味がおありなら、ぜひ自分のものにしていただきたいですね。それも、限られた目線ではなく…。かつて歴史の教授が「マルクスは、ほんと歴史をつまらなくするんだよなぁ…」と言っていたことを思い出しました。唯物史観は、(経済学に限らず)常に経済を土台に置いて歴史を分析しますから、歴史家にとって一番面白い部分(いわゆる人間ドラマ)は付属的なものとして片隅に追いやられてしまうのです。しかし、今後は経済以外の出来事も十分考慮して歴史分析する必要があるかもしれません。

参考URL:http://www.geocities.co.jp
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この回答へのお礼

あー、私は全然わかってなかったみたいですね。
研究蓄積も相当ありそうなので。。
一からやってみます。
長文にわたる回答、ありがとうございました。

お礼日時:2004/11/01 19:07

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