
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
過去ログをぱらぱらと見てみましたが,まだどなたも正しい回答には辿り着いていないようです。
答えを先に書くと「実質的に沸点未満での沸騰が可能になるから」というのが正解です。さて,気化には二種類あるのをご存知でしょうか? 液体内部から直接気化する「沸騰」と,気液界面における「蒸発」ですね。前者は相転移現象と呼ばれ,後者は相平衡現象と呼ばれます。沸騰は,沸点に達して初めて起こる現象ですが,蒸発はいかなる温度でも起こります。洗濯物が室温で乾くことを考えればわかりますよね?
沸騰石は多孔質体であり,孔内に多くの空気をかみ込んでいます。つまり,比熱が低くくて熱しやすい空気と,気液界面とを合わせ持っていることになります。この結果,沸騰石が液体内に入っていると,液体内部からの直接的な「沸騰」ではなく,孔内における「蒸発」による気化が可能になります。
99℃に熱された水を想像してください。沸点未満ですので沸騰は起こっていませんね。しかし表面では蒸発が起こり,湯気が立ち上っているでしょう。この表面と同じように,沸騰石の孔内の気液界面でも盛んに蒸発が起こり,水蒸気が発生しています。発生した水蒸気は沸騰石から離れ,気泡となって表面に浮かんできます。つまり,実質的に沸騰と同じような現象が起こるわけです。
いち早く沸騰石から気体が発生し,それによって液体が攪拌されるため,過加熱といった現象が起こらなくなります。これが突沸を防げる理由です。
# 片方が封じられて空気をかみ込んだガラスのキャピラリーも,沸騰石の代わりになります。ようは「蒸発ができる場」を沈めこんであげれば良いだけなのですね。
No.5
- 回答日時:
> 結局,#3 さんが回答されている通りのようです。
いやいや,Kemi33 さん。ちょっと惜しいです。
QNo.221588 の No.4 さんと No.9 さんは「沸騰石が『気液界面エネルギー>表面エネルギー』となる撥水的な物質でできていた場合,その壁が水蒸気の気泡の発生を助ける」という旨のこと仰っています。
言い換えれば「沸騰が液体のど真ん中で起こるのではなく,撥水的な壁で起こりやすい理由」ですね。これは親水的な壁には成り立たない話ですし,そもそも孔がすべて液体で埋まった沸騰石を想定していますね。
私は,この説に対してはちょっと懐疑的です。なぜなら,沸騰石の成分であるゼオライトは親水的ですし,孔がすべて水で埋まった沸騰石に突沸を防ぐ能力がないことは,経験的に知っているからです。
No.4
- 回答日時:
こちらの過去質問の ANo.#4, #9 の回答が参考になるかもしれません。
・http://oshiete.eibi.co.jp/kotaeru.php3?q=221588
QNo.221588 沸騰石はなぜ突沸を防ぐのですか?
結局,#3 さんが回答されている通りのようです。
参考URL:http://oshiete.eibi.co.jp/kotaeru.php3?q=221588
No.2
- 回答日時:
清浄な液体を緩徐に加熱した場合、その液体の沸点を超えても沸騰しない、これを過加熱といいます。
過加熱状態の液体に振動を与えたり、核となるものを加えたりすると、瞬時に沸騰します。これが突沸です。沸騰とは、加熱された液の中で気化が発生する現象ですが、気化が起こるためには、何かきっかけになるものが必要なのです。それは振動のような相の乱れであったり、ゴミだったり、泡だったりいろいろです。
沸騰石の役割は、このきっかけを与えてあげることにあります。沸騰石もいろいろ種類がありますが、一般的には、ガラスを水飴みたいに練ったものとか、素焼きの欠片とかですね。これらは中に気泡を沢山持っています。液を加熱すると、沸騰石も当然加熱されて、気泡に入っている空気が膨張してきます。膨張すると押し出されて泡となり、液中に放出されます。この泡が沸騰のきっかけになる、という具合です。
1度加熱してしまった沸騰石はもう使えない、てご存知ですか?沸騰石を入れっぱなしで何度も沸かしたり冷ましたりを繰り返すことはできません。
加熱された沸騰石を冷ますと気泡に液が入ってしまうため、もう一度加熱しても泡を出すことができなくなってしまうのです。気を付けて下さい。
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