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ポアッソン分布の母数λの区間推定の問題なのですが、精密法を用いて推定せよ、との問題があります。標本数nが大きいときは中心極限定理によって正規標本とみなして推定するのが普通だと思うのですが、おそらく精密法というのはそのような近似を行わない推定だと思います。

ある問題の回答において、標本数n=10で、標本和17となる場合の区間推定について次のようにありました。すなわち信頼度95%の区間推定について、下側信頼限界p_Lは自由度34(おそらく17×2)のχ^2分布の上側0.975点(=19.806)を標本数の二倍にあたる20で割って0.990と求まる。他方上側信頼限界p_Uは自由度36(おそらく(17+1)×2)のχ^2分布の上側0.025点(=54.437)を標本数の二倍にあたる20で割って2.722と求まる。これから信頼区間は(0.990,2.722)となる。

独立同分布なポアッソン分布に従う確率変数の和はやはりポアッソン分布に従うと思うので、ちょっとχ^2分布が出てくるのをいぶかしく思っています。手元に教科書がない上、web検索でも見つけられなかったので、ポアッソン分布の母数の区間推定に関する精密法の定義をきちんと教えていただけるとありがく思います。

A 回答 (1件)

精密法の公式は、本質的には“ただの部分積分”です。



自由度2nのカイ2乗分布の確率密度関数は
f_{n}(x)=1/{2*(n-1)!} * (x/2)^(n-1) * e^(-x/2)

∫[0~2λ]f_{n}(x)dx
=-1/(n-1)! * λ^(n-1) * e^(-λ) + ∫[0~2λ]f_{n-1}(x)dx
=-Σ(k=1~n-1)e^(-λ)*λ^k/k! + ∫[0~2λ](1/2)e^(-x/2)dx
=-Σ(k=1~n-1)e^(-λ)*λ^k/k! + [1-e^(-λ)]
=1-Σ(k=0~n-1)e^(-λ)*λ^k/k!
=Σ(k=n~∞)e^(-λ)*λ^k/k!

つまり、「自由度2nのカイ2乗分布に従う確率変数が2λ以下になる確率」と「平均λのポアソン分布に従う確率変数がn以上になる確率」が等しいことが言えます。

この余事象をとれば「自由度2nのカイ2乗分布に従う確率変数が2λ以上になる確率」と「平均λのポアソン分布に従う確率変数がn-1以下になる確率」が等しいことが言えます。

いま平均10λのポアソン分布に従う確率変数として17が得られた。
「平均10λのポアソン分布に従う確率変数が17以上となる確率」(λの下側信頼限界を求めるのに利用)=「自由度34のカイ2乗分布に従う確率変数が20λ以下となる確率」
「平均10λのポアソン分布に従う確率変数が17以下となる確率」(λの上信頼限界を求めるのに利用)=「自由度36のカイ2乗分布に従う確率変数が20λ以上となる確率」
ということです。
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この回答へのお礼

大変明快な助言をいただいて非常に感謝しております。ありがとうございました。

お礼日時:2004/12/23 22:19

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