
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
王も大統領も国家元首に位置付けられているので、原則的に王と大統領を併用している国家はない。
連邦制を採用しているUAE、マレーシアなどの場合には、各州は王やスルタンが治め、中央政府は王やスルタンの中から選挙、もしくは慣例的に王や大統領が選ばれる場合もある。昔はほぼ国家元首である皇帝・王に内政も外交も一元化されていたが、現在では多くの国が皇帝・王(国家元首)の権限が、行政府の長である首相に移行するスタイルをとるなど二元化されている。
つまり、古代ローマのカエサルが推進した皇帝+元老院のスタイルが、最も安定した政体であると思われたからだろう。しかし、民主化の進んだ現代では、王のような伝統的国家元首は日英のようにシンボル化し、外交内政の実権は首相が握っている国が多い。
そうなると、シンボル化した王は必要ないという話になり、王そのものを廃止する国が増えてきた。
ところが、そういう国では王の代わりに大統領を置くようになった。政府の長である首相がいるだけでよい、という話には何故かならなかったのだ。ひとりで外交内政のすべてを仕切るのは大変すぎるのと、国家元首と首相の二元性を取っている国に対して、国家としての体面・体裁が悪いからだろうか。
米国のように大統領が外交も中央政府の長も兼ねている国もあるが、米国の場合、連邦制の国で所属する各州の知事の自治権限が大きいからこそ可能なのだろう。とはいえ、米国大統領の職務は大変な激務であることは知られている。
大統領と首相の役割分担は国によって違う。ドイツのように大統領を、伝統的王制を保持している日本の天皇や英国の王のようにシンボル的に位置づけている国もあれば、フランスやロシア、韓国のように首相を上回る大きな権限を大統領に与えている国もある。
No.3
- 回答日時:
王、大統領は、共に「国家元首」のこと。
二人の王、二人の大統領が存在する時点で国家としての体裁をなしていない(国家は、相互承認に基づく”相対的関係”なので、二人の元首を同時に承認するコトはあり得ない)のと同じ事で、二人の国家元首が存在することは、「ない」「制度上出来ない」で良いだろうな。
UAE(アラブ部首長国連邦)は連邦国家で、大統領が国家元首。
UAE国内に存在する王様は、国家を構成する首長国の王(首長)であり、他国から承認を受けた国家の元首ではない(高度な自治権・警察権を持っているなど、徳川幕府時代の大名のようなものか?)。
UAEの大統領は、アブダビの首長国ナヒヤーン家が就くという、事実上の世襲制になっているけど、国家元首は大統領であり、大統領に首長(王様)と付けて呼ぶときは「出自」を意味する肩書き(と言う建前)になっている。
なお、首長国としては、クェート国、カタール国があるが、それらの国は、首長が統治する立憲君主国家となっている。
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