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著作権について教えてください。
著作人格権の一つである「公表権」でわからないことが出てきました。

公表権については、次のような制約があると、参考書に例がありました。
①公表前の著作物について、誰かに権利を譲渡した場合
②第29条の通り、映画制作会社などが著作権を持った場合

でも、著作人格権は、誰にも譲渡できず、著作者本人しか持てないはずです。
だから、著作人格権の一種である公表権もそれにならい、本人しか持てないはずで、①のように誰かにあげたり、②のように著作権者である映画制作会社の一存で公表を決めたりはできないはずです。

それでも①や②のような場合は、例外ということなのでしょうか?

A 回答 (4件)

>例外ということなのでしょうか?


そう思ってもよいのですが、法律的には「制約」の規定です。
「制約」とは、「権利を主張できない」という意味です。
①については、著作物の権利を譲渡した場合は、事実上公表権も譲渡したとみなされます。
 でないと譲渡を受けた人は、それにもかかわらず権利を自由に使用することができなくなります。
②については、第29条で本来の著作者である映画監督などは権利を持つことが出来ず、映画会社が著作権を持つと定められているので、本人(映画監督)には著作者人格権はありません。

公表権(無断で公表されない権利)
 まだ公表されていない自分の著作物について、それを「公表するかしないかを決定できる権利」(無断で公表されない権利)(第18条)。

制約
ただし、「未公表の著作物」の「著作権 (財産権)」を譲渡した場合や、「美術の著作物の原作品」や「写真の著作物で未公表のものの原作品」を譲渡した場合などには、著作物の公表に同意したものとみなされる。


Q.共同著作物の著作権は誰が持っているのですか?
A.共同著作物の著作権は、その著作者全員が共有することになります。ただし、その行使は、原則として著作者全員の合意に基づき行わなければなりません。

制約
映画の著作物の著作権は、著作者である監督等が共有するのではなく、法律の定め(第29条)によって映画製作者(映画会社)に帰属する。

第二十九条 映画の著作物(第十五条第一項、次項又は第三項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権は、その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは、当該映画製作者に帰属する。

https://pf.bunka.go.jp/chosaku/chosakuken/naruho …
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この回答へのお礼

とても丁寧なご回答ありがとうございます。
落とし込めるまで何度も読ませていただきます・・・
未公表の著作物について、著作権を譲渡するというのは、著作権の中の著作財産権の中の「財産権」のことだったんですね。
著作権の中の著作人格権の中の「公表権」を譲渡するのかと思っていたので、混乱しました。

また、映画については、映画製作会社が著作人格権も持つんですね…
ということは、職務著作と同じようなものですね(作った従業員本人が著作者ではなく、会社が著作者になる)。

基本中の基本ですが、すぐに混乱します。

お礼日時:2021/01/03 12:20

>著作人格権は、誰にも譲渡できず、著作者本人しか持てないはずです。


その通りです。(著作権法59条、民法896条)
「著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。」

①②については「同意の推定」と言います。著作権法18条2項「著作者は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる行為について同意したものと推定する。」あくまでも同意があったことの推定です。この推定には反対の留保が可能です。たとえば、生前の公表はしないという特約はあり得ます。
①②の場合で、著作者が公表権を主張することは可能です。諸般の状況で、公表に明示的な同意がない場合でも同意していると推定する方が便利なことがあります。
したがって、一般的には、許諾契約の中で、不行使(著作者人格権の不行使)を取り決めます。
①は著作権法18条2項1号、②は同3号ですね。 

>①や②のような場合は、例外ということなのでしょうか?
例外ではありません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
譲渡できないものを同意した…というか同意したよね?とみなされるのが、なんとなく腑に落ちません(;^_^
だったら、著作人格権って何!?と思ってしまいます。
この法律をもう少しきちんと理解したら、おさまるとは思いますが。

著作権を勉強し始め、あれもこれもダメだったのかと気づくことが多くありました。
特に自分の場合、ライブハウスで活動するようなアーティストさんたちが好きなのですが、自分たちの著作物を平気で「リツイートして」「拡散して」「宣伝して」と言われることもあれば、逆によかれと思ってこちらが勝手に宣伝することもあります。
知らずのうちに法律違反していることも多くありそうです。

お礼日時:2021/01/03 18:10

>とても丁寧なご回答ありがとうございます。


参考になりましたら幸いです。

>未公表の著作物について、著作権を譲渡するというのは、著作権の中の著作財産権の中の「財産権」のことだったんですね。
著作権の中の著作人格権の中の「公表権」を譲渡するのかと思っていたので、混乱しました。

そもそも「著作権」自体が「財産権」と思ってもよく、権利、権利と言っても、財産につながらなければ、侵害されたといっても「いくら弁償しろ」という根拠も存在しなくなります。
公表権がセットになっていないと、「家は譲るが鍵は渡さない」というような現象になります。

>また、映画については、映画製作会社が著作人格権も持つんですね…
ということは、職務著作と同じようなものですね(作った従業員本人が著作者ではなく、会社が著作者になる)。

そのとおりです。家を建てたのは現場監督や大工さんではなく、施主なり工務店である、ということです。
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この回答へのお礼

メビウスの和さん、再びありがとうございます。
なんとなくの理解はできたようで安心しました(実は近々試験を控えています)。
勉強するまでは、人格権なんて知らなかったし、財産権というか金になるようなイメージのあった権利でした。
※しかも、著作人格権と財産権を総称して「著作権」なのに、その著作権上では、財産権だけ「著作権」と呼ぶとか、ややこしいです…

これから今度は著作隣接権と産業財産権について勉強します。
本当疲れました。頑張ります。

お礼日時:2021/01/03 18:05

初めに取り決めます。


しかし権利者のお名前が変わる場合もあります。
初めに決めた事で通せるようで
回りは振り回されないようです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
原則として公表権は著作者本人のものだけど、実際に誰が公表するかは別途取り決めてそれに従う・・ということでしょうか?

お礼日時:2021/01/03 12:13

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