メーカー就職希望の理系学部生の多くは総合職でないと厳しいですかね？四季報や他の情報にも技術職は院卒を

メーカー就職希望の理系学部生の多くは総合職でないと厳しいですかね？四季報や他の情報にも技術職は院卒をとっているように思います。技術職は分野が違くても取ると聞くので、専門性は重視していないと思っていたのですが、実際学部卒では技術職は厳しいですか？

No.1 回答者： han-ka-2 回答日時： 2021/03/08 08:56

国立大工学部の学部学生の８割は修士に進学します。

ということは，ある年度末に就職する学生のうちの８割は修士修了者であり，学部卒は２割しかいない。ただそれだけの話です。民間企業が修士を優先して採用しているわけではなく，求職者の８割が修士修了だから，人柄などを観て採用してみたら修士だったというだけの話です。僕が就職担当をした数回の経験で，求人票とパンフレットを持参して，学生に会って説明をしてくれる技術者（たいていはその大学のOB）と人事関係者が，修士を優先すると発言したことは一度も・一社もありませんでした。
　また，学部だろうと修士だろうと，専門の勉強が即戦力になるとは，企業も我々教員も，全く思っていません。まさか！です。土木卒業でも造船やってる人もいるし，メーカーに入ったのに環境整備をやっている人もいます。いずれにしても，幹部になるべき技術者として有能な人間になるには，現場も設計も製作も施工も住民対応も役所対応もすべて経験しないといけないと考えるのが当たり前でしょう。なら，技術系総合職として採用して，多くのことに触れた上で，適性を見ながら，あるいくつかの技術職として仕事をしてもらうのが企業としては楽なわけ。新卒で設計職で採用したって，役にたたなかったらもう２年目から不良債権になりますよ。会社にとってもその人にとっても不幸なことです。即戦力にはならないんですから，適性を判断するためにも総合的に仕事をしてもらうのが一番です。
　学部卒でも優秀な学生でちゃんと挨拶ができる学生は大手にすぐに内々定をもらいます。教員が修士くらいには進学して欲しいと思ってた学生に限って，企業も目をつけて採用したりします。当たり前です。いい人材はどの部署でも欲しい人材なんです。修士でもなかなか内々定すらもらえないのもいます。成績や卒論・修論の研究内容で企業が採否を決めるわけではないから，これも当たり前ですね。博士を研究職として採用するわけじゃないんですから。就職状況をみて，専門職，例えば設計に特化して採用されたという事実もあります。それは女子でした。会社側が，数年ごとの転勤や，長期間の現場出向は不向きかもしれない，そして彼女の能力を見て，そう判断したと聞いています。特殊な例だという印象です。