とある物理の講義で、地面に置かれたリンゴにかかる力として、地球がリンゴに及ぼす作用=重力とその反作用としてリンゴが地球を引っ張る重力(=引力)という説明がありました。しかし、これはおかしいと思うのです。例えば、物体A、Bが作用・反作用の関係にある時、AがBに及ぼす力FaはAには作用せず、反作用にあたるBがAに及ぼす力FbはBには作用しない。(作用・反作用は相対的なものだからどちらが反作用かを絶対的には決められないと思いますが、ここではFa を作用と便宜的に決めました)
A、Bをリンゴと地球に置き換えると、地球がリンゴに(も?)及ぼしている重力は地球には作用していないことになる。自分には、地球の重力は地球自身にも作用しているとしか思えないのです。リンゴと地球を質点として扱うことも考えましたが、なるほど、地球にしてみればリンゴは点みたいなものでしょう。しかし、リンゴにとって、地球は直径1万3千kmを超える巨大な球体です。とても、地球の中心(≒重心)に質量が集中しているとして、その点に重力を作用させていることにはならず、リンゴの置かれた地面の接点とその近傍の物質に最も強く重力が及んで、そこから距離の2乗に反比例して弱まっていく、となるのではないでしょうか?重力作用に作用・反作用の法則というか関係を導入する必要性とは何なのか?ご教示いただければ幸いです。
A 回答 (11件中1~10件)
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No.11
- 回答日時:
>ただ、作用。
反作用の法則は例外が見つからない経験則だ、というのはいかがでしょうか?例外のない法則はない、という法則もありますよ。これは物理の法則全般の、一丁目一番地です。物理とは、数学のような公理から展開された証明ではなく、すべて自然現象を説明する、その時点で、もっとも確からしい仮説群です。
作用反作用の法則は、そう考えると古典力学うまく体系立てられる、都合よく説明できるという経験則であり、いまのところ例外が見つかっていないから、基本法則として認識さています・・・・
という意味です。例外があったら、基本法則や原理にはなりません。
No.10
- 回答日時:
まず、古典論前提でいえば、
・物質と物質は、万有引力という力で引き合っている。。両物体の質量の積に比例し、距離の二乗に反比例する力です。
これが、基礎原理です。
リンゴが受ける地球の重力は、地球の質量が圧倒的に大きいために、地球が作る場が、質量に重力加速度をかけた値の重力を生み出すと近似して考えて差し支えない・・・ということ。
つまり、基本原理に変えれば、地球がリンゴを引く力も、リンゴが地球を引く力も、古典論では厳密に同じ力を、見方を変えて説明しているだけです。
あなたの説明は、万有引力と重力の主従が反対になっていますね。
さらにいくつか余談を。
一般相対性理論では、質量が空間を歪め、歪みに応じて重力が生じる・・・ので、もっと複雑な計算になります。
作用・反作用の法則とは、1つの物体がもう1つの物体に力を加えると、同時に相手から大きさが同じで逆向きの力を受けることで、例外が見つからない経験則です。この万有引力の話と別の話です。
地球が大きいから質点と見なせない・・・のは、半分当たっていますが、計算すれば、地表の上では、そうみなして計算しても、差し支えありません。
アンサーありがとうございます。確かにその通りでした。ただ、作用。反作用の法則は例外が見つからない経験則だ、というのはいかがでしょうか?例外のない法則はない、という法則もありますよ。
No.9
- 回答日時:
>リンゴが地球に及ぼしている重力(非常に微弱でしょうが)を
>考えているのです。
微弱じゃありません。リンゴが地球の及ぼす重力と
地球がリンゴに及ぼす重力は厳密に全く同じです(逆向きですが・・・)。
重力は自分の重さと相手の重さの「積」に比例します。
リンゴの作り出す重力場は弱いですが、重力は重力場の強さと
その中に置かれた質量の積に比例します。
地球は重いので、弱いリンゴの重力場の中でも
地球が受ける重力は結局リンゴが受ける重力と同じ強さに
なってしまうのです。
また球状の物体どうしに働く重力は、球状の物体の質量が
全てその重心に集中しているとして計算しても
全く変わらないことは数学的に証明できます。
リンゴと地球の近接している部分で重力が決まってしまうような
印象を持っているかもしれませんが、離れている部分への
重力は近接する部分より総重量がはるかに大きいので、
合わせると十分な大きさを持つのです。
人間の素朴な直観は間違いだらけです。
実際に計算して、その経験から補正してゆかないと
使い物になりません。
なるほど、そう考えるのですか。目から鱗です。しかし、地球の引力というか重力(この概念の使い分けにはいつも混乱しがちです)が地球自身に作用している、という点についてはどうでしょう?
No.7
- 回答日時:
No.1 です。
他の回答者さんの回答へのレスポンスから見ると、完全な考え違いをされているようにお見受けします。#2 さんへのお礼>リンゴが地球に及ぼしている重力(非常に微弱でしょうが)を考えているのです。
まず、他の回答者さんが口を酸っぱく説明しているように、万有引力は相互に作用する力ですから、一方が大きく、他方が小さいということはあり得ません。
つまり
「地球が」「リンゴを」引っ張る力(リンゴに加わる力)
と
「リンゴが」「地球を」引っ張る力(地球に加わる力)
はまった同じ大きさです。
それが「作用・反作用の法則」です。
もしリンゴがテーブルの上に静止していれば、リンゴは「リンゴに加わる力」によってテーブルを下向きに押します(これはテーブル = 地球に加わる力)。テーブルは同じ大きさで逆向きの「垂直抗力」でリンゴを上向きに押し返します(これはリンゴに加わる力)。
この結果、「リンゴに加わる力」は「地球がリンゴを引っ張る力(万有引力=重力)」とテーブルからの「垂直抗力」でつり合って静止しています。
同様に、地球はリンゴから「地球に加わる力」によってテーブル面でリンゴを上向きに押します(これはリンゴに加わる力)。リンゴは同じ大きさで逆向きの「抗力」でテーブル(地球)を下向きに押し返します(これはテーブル = 地球に加わる力)。
この結果、「テーブル = 地球に加わる力」は「リンゴが地球を引っ張る力(万有引力)」とリンゴからの「抗力」でつり合って静止しています。
上のケースの「リンゴに加わる力」は「重力」として「リンゴの重心」に働くものとみなし、下のケースの「リンゴがテーブルを下向きに押し返す力」は「抗力」として「リンゴの表面」から働くものとみなします。
同じ大きさ、同じ方向の力であり、当然「源」は同じなのですが、着目するものが「リンゴ」か「テーブル」かによって、力の作用点を変えて考えるのがふつうです。
#1 で「主語」「述語」といったのはそういうことです。
「何に作用している力か」「何が受けている力か」ということで考えないといけません。「相手が受けている力」は、自分自身に運動やつり合いには関係ないのですから。
#3 さんへのお礼>とても、リンゴにとって、地球を点状の物体とみなすことはできないのではないかと。
点とみなすことができます。それが「重心」という考え方です。
それを理解しないと、「力学」全体が理解できません。
(#3 さんの回答や、#6 さんの後半の説明がその説明なので、繰り返しません)
一つの思考実験として「トンネルの中や地中の奥深くにいるときの「重力」はどうなるのか」ということがあります。
No.6
- 回答日時:
万有引力の公式がありますね。
ご存知のように物体A、Bの質量をかけて、距離の2乗で割って、万有引力定数をかけて求めます。その万有引力をFとすると、F=Fa=Fb
です。ここでFa、Fbはご質問文通り、それぞれAがBを引く力(リンゴが地球を引く力)、BがAを引く力(地球がリンゴを引く力)です。
すなわち、地球がリンゴを引く力と同じ大きさの力で、リンゴは地球を引っ張っているのです(力の方向は反対)。まさに作用反作用の法則です。
したがって、ご質問の物理の講義の説明は全然おかしくありません。
> 重力作用に作用・反作用の法則というか関係を導入する必要性とは何なのか?
ご質問の「地面に置かれたリンゴ」で言うと、「地面を押す力」と「垂直抗力」とが作用反作用なのはご存知と思います。それだけでなく、万有引力においても作用反作用が成り立っているので(F=Fa=Fb、FaとFbは方向が反対)、「法則というか関係を導入する必要性」があるということです。
また、「リンゴにとって、地球は直径1万3千kmを超える巨大な球体で」はありますが、「地球の中心(≒重心)に質量が集中しているとして、その点に重力を作用させていることに」なるのは、まったくその通りです。それは、あのニュートンが微積分の計算で証明したことです。
その積分は、高校で習う積分よりも高度な積分を使います。ご質問者がおっしゃるように、近傍、遠い端っこ、いろいろ相互に万有引力が働いて、それらの大きさ・方向はさまざまですが、すべて合成した(積分した)結果、証明されたのです。
No.5
- 回答日時:
>リンゴは地球を引っ張るか?
その目に見える形が月の潮汐力である。
月は地球より質量が小さいが、地球を引っ張っている。
現に、変形しやすい海は月に引っ張られ、月に面した側が盛り上がっている。
(別の理由でその反対側も盛り上がる)
地球の相手を月よりもっと小さい小惑星にしても同じことである。
さらに小さいリンゴにしても同じことである。
ただし「作用・反作用の法則」によるのではない。
重力という力の性質としてである。
両方に同じ力を及ぼすと万有引力は定義されているのである。
(指導原理であり証明はできない)
地球とリンゴの間にゴムを取り付けるとよい。
ゴムに張りがあれば、ゴムは縮もうとし、地球とリンゴを「同じ力(つまり張力)」で引っ張る。
重力もこれと同じである。
作用反作用ではない。
その講師は勘違いしたのか、口を滑らせたのか・・・。
No.4
- 回答日時:
>地球がリンゴに(も?)及ぼしている重力は
>地球には作用していないことになる。
>自分には、地球の重力は地球自身にも
>作用しているとしか思えないのです。
地球の各部分がリンゴを引く力は地球を引いていないというだけです。
これは力を分割して考える場合の定義上の話。
地球のある部分が地球の別の部分を引いているのは
当然です。そうでなければ地球はばらばらになって
しまいます。
>とても、地球の中心(≒重心)に質量が集中しているとして、
>その点に重力を作用させていることにはならず、
>リンゴの置かれた地面の接点とその近傍の物質に
>最も強く重力が及んで、そこから距離の2乗に
>反比例して弱まっていく、となるのではないでしょうか?
なぜこの話になるかよくわからないのですが、
地球を細かな部分に分割して、それぞれがリンゴに作用する
重力を合わせたものを計算すると、地球の重心に質量が集中した場合と
全く同じ重力になるのです。これは事実です。
経験と修練に基づかない直観はただの妄想なので信じてはいけません。
まずは計算のやり方(積分やガウスの法則)を覚えて頑張って
計算してみましょう。球状の物体の重力場の計算は
比較的簡単な極座標の重積分の問題なので
高校生くらいでも楽しめますよ。
また電磁気学の電場の計算でおなじみのガウスの法則は
重力場の計算にも同様に使えますが、球状の物体の重力場の
形や強さは、ガウスの法則を使えば一瞬で出てきます。
ご回答ありがとうございます。他の方へも補足説明しましたが、地球がリンゴに及ぼす重力について、リンゴが接地している地点とその近傍云々といっているのではなく、リンゴが地球に及ぼす重力の観点から疑問を提示したつもりだったのです。説明が不足しておりました。お詫びいたします。
No.2
- 回答日時:
その考え方は一部正しいです
でも、物体を細かい部分に分けて考えるのは非常に面倒
そこで、質量があたかも重心の一点に集約されているとみても結果は変わらいことから
通常は重心を考えます
そして、その状態で地球の重心がリンゴの重心を引っ張る力のことを重力と言います
地球の各部分どうしでひきあう力を重力とは呼びません。
リンゴの置かれた地面の接点とその近傍の物質に最も強く重力が及んで、そこから距離の2乗に反比例して弱まっていく
>>>これもあながち間違いとは言えませんが、これは万有引力を考える場合の話です。
万有引力を考えるとして たしかにおっしゃる通り地面付近のリンゴの部分に引力が大きく作用するはずです
しかし、リンゴ各部にかかる引力の合計と
リンゴの質量が1点(重心)に集約しているとして計算した場合の引力は一致です
さらに言えば、重力とは惑星表面付近での万有引力の近似です
(惑星表面からは一定高度までは 万有引力と自転による遠心力の合計が一定値だと近似できて これを重力と呼んでいるわけですから 2乗が云々 と言う話は成り立ちませんよね)
作用反作用については 重力というより 万有引力を意識してあげるのが良いのかも・・・(先に述べたように万有引力と重力とは縁戚関係のようなものですから・・・)
連星というものが存在しますよね
2つの恒星が2つの重心の周りを運動しているというものです
連星が別々に分かれて離れて行ってしまわないのは互いに引き合っているからですよね
この引き合う力が 作用と反作用 と呼べるわけで
必要性は論じませんが、引力でも作用反作用存在してますよね・・・
ご回答ありがとうございます。ただ、自分の質問で説明が足りなかった。地球がリンゴに及ぼす力=重力として、リンゴが接地している点とその近傍云々ではなく、リンゴが地球に及ぼしている重力(非常に微弱でしょうが)を考えているのです。
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