No.2ベストアンサー
- 回答日時:
通常月であれば、処理の仕方はどちらをとっても影響はありませんが、決算月をまたぐような場合、利益が実現したものとして扱うか否かが、結構重要な影響を及ぼす場合があります。
勿論、「損得」で決まるものではありませんが、判断の基準は、あなたの会社で、「売上」をたてるときを、何時の時点とする処理を取っているかになります。
普通であれば、「納品書」の日付が基準になると思いますが、「相手方に商品が到着した日」をもって売上を計上するのではないでしょうか。
期末前後で、時期が問題になる場合は結構多いので、貴社において、出荷した日、相手方が検収した日等、計上の基準をお決めになって、その基準で継続して計上するべきだと思います。
(法人税基本通達2-1-1~2)
もしお尋ねの内容が、決算期をまたぐ場合であれば、次のような処理になると思います。
◎商品が貴社に届いている前提ですが。
(1)(仕入)/(現預金または買掛金)
(現預金)/(前受金)
(2)決算時
(商品)/(期末商品棚卸高)
未着であれば「直納商品未着分」等の摘要で棚卸します。
(3)出荷時
(前受金)/(売上)
現金のやり取り自体は、益金・損金の計上と直接には結びつきませんから。
前期通達を参考にしていただければと思いますが、貴社の処理方法において、「この基準で売上に計上しています」と言えるものをきちんと決めて、その処理を継続なされば良いと思います。
何か問題になるような事態が起きた場合、一貫性を通しておかないと、あやふやになってしまいますから。
ご回答有難う御座居ます。説明不足で申し訳御座いません。当社は海外に商品を販売しており、現在は「出荷基準」で売上計上しています。(納品してからの検収基準だと商品が相手に付くのが2ヶ月くらい掛かる時もあるので。また相手からの受領書も入手出来ないので。)
御指導頂いた内容は、検収基準で考えた場合ですよね。
出来れば期末に棚卸商品を多く計上したくないので、売上代金の回収完了を持って、在庫計上からはずしたいんです。
(ここで言う売上代金の回収というのは現在の前受金。相手が海外なので100%入金を完了した人にしか出荷してません。ですから売掛リスクはゼロなんですが、現在の定義だと商品を仕入れて船積出荷するまでは在庫となってしまいます。だから預ってるお金も出荷されるまでは売上ではなく前受金なんです。
でも相手が代金支払いを完了して相手の物になっているんですから、当社の在庫として計上するのに違和感を感じてるんです。)
再度教えて頂きたいのですが、前述のように「売上代金の回収完了を持って売上計上する」と決め、今後一貫してその方針でやって行く時、今まで在庫として扱っていた商品は、経理上どの様に処理をすればいいのでしょうか。
流れを示すと1、商品を仕入れる。2、3日以内に入金してもらう。3、1ヵ月後に出荷となります。(船積スペースの関係で時間が掛かります。船便は安い分スペース取りの競合が激しく、なかなか予約が取れず1ヶ月という時間が掛かってしまいます。)
2で売上計上したら3の出荷までどう処理すればいいでしょうか。月次決算をするので、仕入れから出荷までの流れの間に月を跨いでしまいます。
#1の方が仰る様に「預り品」でいいのでしょうか。
宜しくお願い致します。
No.9
- 回答日時:
No.6及びNo.8に関して、「マイナーチェンジ」です。
お分かりになりにくかったのは、やはり私の書き方の所為だと思います。
No.6に述べたように、「売上に計上済みの、貴社に所有権のない資産・・・」の箇所を、はじめからきちんと次の言い方にすればよかったかもしれません。
(貸方期末商品)の処理にしてしまうと、売上に例えば100計上して利益がプラスされているのに、売上原価で更に80(例えば原価率を8割として)利益を増やす結果になってしまう。
よって、この処理も取ることは出来ない。
結果として、売上計上済みの処理を取るのであれば、決算報告書上(経理上)の処理はとりようがない。
却って余分だったかもしれませんが、ふと思いついたものですから。
No.8
- 回答日時:
こんにちは。
帰宅して今拝見しましたので、返事が遅くなりました。
1.経理上の処理は、採りようがないことの説明としてあげた部分ですが。
(1)借方に(未発送商品)を立てると仮定する。
(そもそもこの為に棚卸が必要になってきてしまいますが。)
(2)貸方に立てられる可能性のある科目(a)
「未発送債務」
この科目であれば、貸借対照表・負債科目になるので、利益には関係してこない。しかし、積極的な意味は薄い。
(3)科目(b)
「期末商品棚卸高」
この科目は、損益計算書売上原価科目である。
期首商品棚卸高 150
当期商品仕入高 950
計 1,100
期末商品棚卸高(一般分) 100
〃 (未発送) 200
差引売上原価 800
という意味ですが。
未発送分を計上しなければ、売上原価は、1,000のままですから。未発送部分を計上してしまうと、売上原価が200だけ少なくなり、その結果、売上総利益が、200増えてしまいます。
この意味で、「棚卸をしたのと同じ結果」と申したのですが、回りくどすぎて、却って誤解を招いたのかも分かりません。そうでしたら、ごめんなさい。
3.仰るとおり、さかのぼっての数字の修正にかかる手間が、最低限必要になる、という意味です。
別に利益操作などと言う意味ではなく、会社の決算を組むときには、節税であったり、対外的な信用等も見据えて、決算を組み、数字を苦労して結論を出すわけですよね。
第X期の処理が否認されるのは、第X1期であれば最小限の影響にとどめられるかも分かりませんが、第X2期、第X3期になってからの否認の場合も、充分考えられるからです。
例えば仮に三年間なら、三年をトータルのものとして考えれば、影響も平均的なものになるかもわかりませんが、人為的な「決算期」があるために、益金・損金の計上時期が利益に大きく関わってきますよね。だからこそ税務署も決算期末前後の処理に目を光らせるわけですし。
毎期、毎月平均的な売上が計上されるとは限らないでしょうから、売上計上時期が異同したことによって、ある特定の期の損益が予定外の数字となることは、普通に見られることだと思います。
余計な例えかも分かりませんが、第X2期において、前期修正分として、500の売上があったと認定され、翌期に計上すべき分が50であると認定されれば、会社の決算方針が、450だけ狂って来てしまいます。
この修正が、第X3期にされたと仮定して、第X期の所得が600だったとして、第X2期において減価償却を計上していなかったと仮定して・・・。
会社で予定・見通しを立てて、苦労して導き出した数字が、後から「勝手に」変えられる事による影響は、大げさかもわかりませんが、何処にどれだけのものとして出てくるか、予想つきませんから。
大体、以上のようになりますでしょうか。
書き方が悪かったために、余計な手間をおかけしたかも分かりませんが、その点は御容赦ください。
折角詳しく回答下さったのにお礼が遅れて大変申し訳御座いません。
教えてもらった事を参考に関係各所と色々協議をして、その結果をお知らせしたかったので、それまではと思ってたのですが、この件を落着させるにはもうちょっと時間が掛かりそうです。
なので一度ここでお礼を言わせて頂きます。
本当にどうも有難う御座居ました。
この先この件に新たな方向性が見えた時に再度報告させて頂きたいので、敢えて#9のお礼欄を空けておきます。
また質問する事があったら#9のお礼欄を通じて質問させて頂きますので、その際は是非色々教えて下さい。
本当に有難う御座居ました。
No.7
- 回答日時:
すみません、念のため、No.6に補足です。
No.4にも書きましたが、「入金日」が客観的な日付として、妥当である、いわば「売上計上の前倒し」であると認められのであれば、[入金日基準]が認められる可能性が、あるとは思います。
ただし、どちらを取るべきかの判断と言うことになれば、どうしても私にはつきかねますが。
>「入金日」が客観的な日付として、妥当である、いわば「売上計上の前倒し」であると認められのであれば、[入金日基準]が認められる可能性が、あるとは思います。
これに関しては次の様な状況です。
当社は100%海外販売です。そして海外の買主からの入金は銀行の外為部を通して当社口座に入金されます。
従っていつ、誰が、幾ら振り込んだのか100%分かる様になっています。
また個々の振込情報が、振込みがなされる度に銀行外為部より書面で連絡があります。
(金融機関という外部組織が、第3者として振込内容、状況を証明してくれています。)
という事から、入金完了をもって売上計上する、としてもいいかと思いました。
ただ以前御指導頂いた内容を勘案すると、確かに単純に入金日基準に移行する、という訳にはいかないというのは良く分かります。
専門家や所轄の税務署と然るべき事項を協議した上で結論を出したいと思います。
本当にご親切に有難う御座居ます。
No.6
- 回答日時:
こんばんは。
No.2・4です。何処までうまくお伝えできるか、何とか言葉を尽くして述べさせていただきますが。
まず、「棚卸と同じ結果になる」という部分ですが、(借方未発送商品)と仮定して、相手勘定としての貸方に「期末商品棚卸高」を立てた場合、この科目は、損益計算書上の、売上原価を減額する数字となるからです。
すると、「本来の在庫」と「預っているもの」の二種類に別けて「棚卸をした」だけのこと、言い換えれば貸借対照表上、「商品」勘定を、一般在庫商品と、行き先決定済み商品に別けただけの結果にしかならないことになってしまいます。
もし売上の計上基準が、入金時と決まったとすれば、貸借対照表には、あくまでも備忘記録としての意味で、「未発送商品」/「未発送債務」のような形で、計上するくらいの処理しか考えられませんでした。
そもそも売上済みだとすれば、所有権のないものが、貴社の貸借対照表に資産として計上されていること自体、おかしなことになるような気もするのですが。
「これから発送しなければならない」という、偶発債務の相手勘定だと考えれば、可能性としてはあるのかもしれませんが。
よって、お尋ねの計上基準を採用するのであれば、商品管理上の処理として、「預り商品」として保管することになりますので、その部分での区分処理は必要でしょうが、経理上の処理は採りようがないと考えました。
つぎに、「影響」の部分ですが、もし採用される予定の売上計上基準が税務署により否認された場合の危険性から、述べさせていただきました。
お話を伺う限り、輸出販売が、たまたま起きた部分と言うにとどまらず、相当の比重を占めていらっしゃるのではないか、と思ったものですから。
100の売上のうち、1だけ、しかも今回だけのものであるならば、もし問題になった場合も、「今回はこれで・・」となる可能性も考えられますし、否認された場合でも数字の異同は少なくて済むのでしょうけれど。
「代金回収をもって、所有権を移転させる場合」があることは否定しませんが、前にも述べましたように、貴社の「輸出販売」取引が、慣習・契約上そうなっているのかどうか、があくまでも個別・具体的な事例として問題になるわけですよね。
単純な例えで言えば、発送直前に、貴社の責任とはならない原因によって商品が毀損した場合、その損失は、売り手・買い手のどちらの負担となるのか、を私なりに思い浮かべてみても、入金時の所有権移転と言う処理は、ちょっと違うのではないか、という気がしたものですから。
(1)入金時に売上を計上するのであれば、未発送商品は、経理上の処理はしない。
(2)「船積基準」処理を取るのであれば、貴社の在庫として計上。(僭越ながら、私の感触ではこれです。)
結局、貴社の売上計上基準が、妥当なものとして認められるかどうか、という点に帰ってしまうのですが。
自分自身、言葉の選び方には一寸自信がないのですが、考え方として、ご理解いただけたのでしたら幸いです。
nopo1228様 何度も丁寧に教えて頂き有難う御座居ます。大変感謝しております。でもまだ分からない所があってすっきりしたいのでもう一度質問させて下さい。
1、>まず、「棚卸と同じ結果になる」という部分ですが、(借方未発送商品)と仮定して、相手勘定としての貸方に「期末商品棚卸高」を立てた場合、この科目は、損益計算書上の、売上原価を減額する数字となるからです。
の部分ですが、具体的に数値を当て込んで教えて頂けないでしょうか。
2、>もし売上の計上基準が、入金時と決まったとすれば、貸借対照表には、あくまでも備忘記録としての意味で、「未発送商品」/「未発送債務」のような形で、計上する
ここは良く分かります。問題ありません。
3、>もし採用される予定の売上計上基準が税務署により否認された場合の危険性
これは税務署に事前確認を取らずに進めた時の危険性を示唆して頂いてるんですよね。
#4で御指導頂いたように、売上基準を変更するのであれば、事前に税務署の確認を取ろうと思っています。
それでも敢えて質問なのですが、もし事前確認を取らずに計上基準を変更し、その後否認されたと仮定すると、どんなデメリットが考えられるでしょうか。
売上が減る、それに伴い利益も変わる、それに伴い…と連鎖的に全ての主要項目が変動するリスクを仰っているのでしょうか。
4、>貴社の責任とはならない原因によって商品が毀損した場合、その損失は、売り手・買い手のどちらの負担となるのか…
ご指摘の危険負担に関しては、仰るように単純に判断出来ない所です。専門家を交え協議したいと思います。
しかし売上基準を変更するのであれば、売買契約書に所有権移転後の危険負担の内容を明記するつもりです。
私の理解度を分かって頂くために長々と書きましたが、1と3についてもう一度御指導頂ければと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
No.5
- 回答日時:
「在庫」ではないと思います。
1の段階では「在庫」(実際手元にある)ですが、2の段階では「売上」(商品は相手に渡ったもの)と考えます。回収した代金は「前受金」になります。3の段階では、一ヶ月後であろうが期間に関わらず「預かっている」状態と言えます。よって、あなた様の考えは正しいと思います。
売った客先が、「欲しいから買ったけれども、今のところ置く場所がない」などの理由が考えられます。
ちなみに、経理処理で仕分け(現金)すると
仕入が50円、売上100円として
1、 仕入 50 / 買掛金 50
買掛金 50 / 現金 50
2、 売掛金 100 / 売上 100
前受金 100 / 売掛金 100
(現金)
3、 仕分なし
経理処理で考えても「在庫」にはなりません。
No.4
- 回答日時:
「予約販売」でさえ「出荷基準」なのだから、とのイメージしか持っていなかったものですから、的外れな答えになり、失礼しました。
お尋ねの基準で売上に計上するという前提で考えるならば、経理上の処理は、特別必要ではないのではないでしょうか。
借方に、「預り品」なり、「未発送商品」なりの勘定科目を立てたとして、貸方に来る科目がない、というか、「未発送債務」のような備忘勘定しか立たないのでは、と思うからです。
「月末・期末商品棚卸高」を持ってくるなら、棚卸と同じ結果になってしまいますし。(本当はこれが正しいと思いますが。)
倉庫等での現物管理のスペースを別にしたり、管理帳票上の処理で対応するしかないように思われます。
仕入商品の流れが一寸分からないのですが、ある程度の在庫があるのだとすれば、行き先の決まっているものと、本来の在庫を一目で分かるように、現物・帳票で明らかに出来ればよいと思います。
実際に携わっていらっしゃる貴方のほうがお詳しいとは思いますが、蛇足ながら税法上の注意点を御確認ください。
輸出販売の場合、各契約によって、所有権及び危険負担の売主から買主への移転が、どの時点で行われるのか、それぞれ決まってくると思います。原則としては、この「移転」の時をもって、「売上」に計上することになります。
[船荷証券引渡基準]が認められなかった経緯もあるのですが、一般的には、記載日が客観的なものである「船荷証券」によって証明できる等の理由で、[船積基準]が輸出売上の「売上計上日」として用いられています。
在庫として多く計上したくないと仰るのも分かりますし、伺った感触で言えば「売上の前倒し」になるのかなと、税法上も認められる範囲内かとも思いますが。
法的(及び税法上)の問題となった時に、相当大きな影響が出てしまうと思われますので、安全面を考えるのであれば、所轄税務署に、売上計上基準の妥当性を事前にご確認いただくのが一番ではと思います。
「相手のものになっている」という点ですが、契約内容や貿易慣習上、所有権および危険負担の移転時期を、客観的に決定しているか、が判断基準になると思いますので。
再度のご回答有難う御座居ます。御指導頂いた内容について以下の質問があります。
1、>「月末・期末商品棚卸高」を持ってくるなら、棚卸と同じ結果になってしまいますし。(本当はこれが正しいと思いますが。)
私の拙い知識では前述文の意味が理解出来ませんでした。どうして同じ結果になるのか教えて頂けますでしょうか。
2、>法的(及び税法上)の問題となった時に、相当大きな影響が出てしまうと思われますので・・・
という部分ですが、「相当大きな影響」というのは例えばどんな事態を想定していらっしゃるでしょうか。
出来るだけ具体的に教えて頂ければ幸いです。
ご指摘のように、所有権及び危険負担の売主から買主への移転については今後専門家も交え、慎重に協議していきたいと思います。
3、ちょっと調べてみたのですが、売上代金の回収をもって所有権を移転させるという事例はあるようです。
という事は、売上代金の完納=所有権の移転=売上計上基準 としてもOKなのかなと思えるのですが…。
実際はどうなんでしょうか?
この様な基準で処理した時のデメリット、リスクがあれば教えて下さい。
(いずれにしても所有権移転した後の危険負担等を法的にカバーしないといけないので、慎重に進めていきます。)
No.3
- 回答日時:
#1の追加です。
輸出の場合、売上の計上基準としては、出庫基準、通関基準、船積日基準などがあり、一般的には船積日基準を採用します。
詳細は、参考URLをご覧ください。
ただし、代金回収時に売り上げ計上をすることは、継続して行っていれば問題ありません。
毎期、違う方法で処理をすると、利益調整と見られます。
また、商品については、すでに売却済みですから、自社の在庫ではなく預かり品となります。
なお、火災保険を付保している場合、預かり品は自社在庫ではないので保険の対象とはなりませんから、別途、保険をかけるなどの注意が必要です。
参考URL:http://www.tabisland.ne.jp/news/news1.nsf/0/f1cf …
ご回答有難う御座居ます。参考URLを拝見しました。勉強になりました。
もし宜しければ#4さんに再質問させて頂きましたので、お気づきの点があれば御指導頂けますでしょうか。
宜しくお願い致します。
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