

No.4ベストアンサー
- 回答日時:
質問者のいうとおり地震に対して屋根荷重が大きいことは耐震性状不利に働きます。
鉄筋コンクリートや鉄のような近代工業製品が流通する以前、日本において建物はほとんど木造でした。木造は火災に対して非常にもろい材料です。
そのため#3さんのおっしゃるとおり台風対策というよりも、江戸時代に防火対策として、瓦を推奨されたのがきっかけで普及したものだと記憶しています。
埼玉県川越市などに多く残る蔵造りというのも同様な考えからとられた処置です。
また、質問者や#1さんが考えたように耐風性を考えると重い瓦を載せることは、屋根を押さえつけて屋根が飛ぶなどを防ぐなど、有利に働きます。
そのほか日射に対する断熱性、雨に対する防水性などいろいろな面で総合的に考えて良い材料だから現在でも使用されているものだと思います。

No.7
- 回答日時:
#4です。
回答者に対する質問者のお礼欄を見て気になったことがあるので、補足します。まず、また引き合いに出ている五重の塔ですが、これは現在の建築技術の考えで行くと、接合部が緩くできていることにより、柔らかくできて、それにより耐震性があるということは、柔構造(超高層などで採用されている考え方)の考え方に通じ、接合部が変形することで摩擦などにより地震エネルギー吸収を行うことは制震(制振)構法の考え方に通じるものです。
次に
>独立基礎⇒免震確保のため瓦屋根が必要
#6さんのいわれるように、いわゆる免震構造的に地震力が伝わらなかったという考え方もあるとは思いますが、質問者が考えたように昔の建物が「免震的を確保するために瓦を使用した」ということは以下のような理由で間違っていると思います。
現在の免震ビルは基礎部分に柔らかい材料を用いて、地震の伝達を防いでいますが、上部の建物部分は免震部分に比べてきわめて固く作っています。これは上部も同じように柔らかいと免震部分と共振を起こして大きく揺れてしまうからです。
ここで柔らかいというのは固有周期が長いと言うことを意味しています。固有周期を長くするのは構造を柔らかく作るほか、重心位置を高くすると同じ重量・同じ構造的な堅さでも実現できます。
重い瓦を屋根に載せることは、重心位置を高くすることになりますので、免震構造的に考えると不利な方向に働きます。
また、上部が重いと転倒モーメントが発生しやすくなり、これに伴いロッキング振動という振動が発生し、基礎の浮き上がり等を生じます。
現在の免震構造でも免震装置に浮き上がりによる引き抜き力が働かないように計画するのが一般的です。
これが基礎を緊結していない、昔の構法では、片方の柱が浮き上がり、建物の重量が浮き上がっていない方の柱に集中するという危険性があります。。
以上のような考え方からいって、免震であっても瓦を屋根に載せるのは耐震的に不利だと思います。
semi-zzz(面白IDですね)さん
Resありがとうございます
>重い瓦を屋根に載せることは、重心位置を高くすることになりますので、免震構造的に考えると不利な方向に働きます。
なるほど
>上部が重いと転倒モーメントが発生しやすくなり、
>これに伴いロッキング振動という振動が発生し、基礎の浮き上がり等を生じます。
転倒モーメントは回転の中心が必要ですよね。
浮き上がりが生じるためには基礎部の底辺の1辺を支点(回転の中心)とし、建屋全体が剛性の条件が必要かと考えます。
瓦屋根の有無にかかわらず、建屋全体の剛性がないから、独立基礎からそびえたつ柱は同時に傾き、つまり平行四辺形的にくずれるものと考えます。
>現在の免震構造でも免震装置に浮き上がりによる引き抜き力が働かないように計画するのが一般的です。
これが基礎を緊結していない、昔の構法では、片方の柱が浮き上がり、建物の重量が浮き上がっていない方の柱に集中するという危険性があります。。
基礎を緊結していない(そうだったんですか?)理由は、上記の様に平行四辺形的な破壊のため、浮きあがることは無いからだと考えます。
No.6
- 回答日時:
瓦の発生起源,防火,耐風,高温多湿等については,#1~#5さんの記述で,ほぼ間違いないと思います。
耐震については,多少異なった意見を持っています。
つまり,戦前に建てられた木造住宅は,耐震構造でなく,免震構造に近かったのではないでしょうか。江戸時代は,当然コンクリートやブロックという物がなく,石の上に柱を立てるのが主流だと思います。私が子供の頃,そんな住宅がまだ多く存在していました。私の祖父の住宅もそんな建物で,床下で遊んでいた記憶が有ります。
例えば,実験ですが,机の上に段ボールの箱をおいて,1端をガムテープで留めて揺すると,とめた所を中心にして転倒します。しかし,止めないで机を揺すると,箱は移動しますが,転倒しません。ここで,問題は,箱が横に移動する事ですが,建物の場合,基礎石に,浅い穴をあけてコレに柱を入れておけば,大きいズレを防ぐ事が出来ます。当時の技術でこの考え方を究極まで発展させたのが五重塔であり,現在の免震構造の基本的な考え方になっていると思います。(確かに,現在の免震技術と比較すれば,とってもチャチな技術ですけど・・・)
また,建物自体は基本的に貫構造なので,概ねラーメン構造に近い挙動をする筈で,多少の揺れは吸収出来ると思われます。
ただ,耐地震に対する考え方が甘かったというのは,#5さんの記述されている考え方が根底にあると思われます。
現在の住宅は,基礎に緊結する事を前提としている事によって,免震でなく耐震を主としなければならなく成った。その為に,筋違又はこれに代わる耐震技術を向上させる必要があり,建築基準法の必要筋違量の算定法についてだんだん厳しくなって,現段階でこの目的を果たす程度の技術が確保できている(筈)です。
これで,防火,耐風,耐震,に対し安全性を十分考慮できる事になっています。つまり,瓦をなくす必要がない。
これは,三段論法でしょうか?
RESありがとうございます
>耐震構造でなく,免震構造に近かったのではないでしょうか。
なるほど納得です
>基礎に緊結する事を前提としている
確かにそうですネ。地耐力のあるなしにかかわらず、何でもかんでもベタ基礎でビニール張って同じ構造で
徹底的に強度増強した結果、耐震化は進んでも、今度は家具の転倒による災害が。
独立基礎⇒免震確保のため瓦屋根が必要
ベタ基礎⇒建築基準法により瓦屋根でもOK
というイメージができました
No.5
- 回答日時:
瓦の起源は地震の少ない中国で、日本で瓦葺きが本格的に普及したのは他の回答にもあるとおり、江戸時代以降です。
ところで、ある地点における大地震の発生頻度は、東南海地震でも120年、直下型であればもっと長い。
一方で、日本では民家の平均的な耐用年数が高温多湿のため短く(木が腐る)、少なくとも大地震の頻度よりは短いと思われます。
ということは、滅多に来ない大地震があれば、家が壊れて当たり前(建て替えりゃいい)という感覚がどこかに残っていて、それが板葺きであれば人的被害も大したことない(火事や土砂災害のほうが大きい)。
江戸時代以降、瓦葺きが流行したが、まだ大地震の経験が少なく、たとえ瓦葺きがたたって家が崩壊したとしても、火災による被害の方がはるかに大きいので、なかなか問題に気付かなかったと思われます。
近年、建築基準法や消防法の整備や指導などにより、地震時の火災の対応力が高まるにつれ、瓦葺きの問題が相対的に大きくなったと言えます。
>江戸時代以降、瓦葺きが流行したが、まだ大地震の経験が少なく
問題はココなんです。
本当に経験が少ないのでしょうか?
地震頻度が現在の方が多いのでしょうか?
平安時代(でしたっけ?)の五重の塔は立派な耐震構造になっています。つまり、相当な昔から地震は経験しているはずです。
防火対策ということはよく理解できます。
No.2
- 回答日時:
湿気が多いから、では?
少しでも通気性をよくする工夫で、
屋根裏に湿気がこもるのを防ぐためではないでしょうか。
かやぶき屋根は火事の時心配なのと、より丈夫なので瓦を使う場合も多かったのでは?
現在は建築資材の発達で瓦が少なくなったのではないでしょうか。
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