相当長いのですが読んで回答貰えると助かります。スタニスワフ・レムのSF小説「ソラリス」の最後で主人公がどうしても理解出来なかった知性体のような海と神について語る部分があってその神とは何なのでしょうか?
そういった信仰があるのでしょうか?
「問題にしているのは、地球の信仰に出てくるような伝統的な神ではないんだ。ぼくは宗教学者じゃない たぶん、自分で勝手に何か考え出したというわけでもない。ただ、ひょっとしたら聞い ことがないかな、かつて神は神でも・・・・・・欠陥を持った神を崇める信仰があったというようなことを?…ぼくが言っているのは、その不完全さが自分 作り手である人間の素朴さに由来するような、そんな神のことじゃない。不完全さをも っとも本質的な、内在的な特徴として持っているような神のことなんだ。それは全知全能 さえも限られているような神であるはずなんだ。自分の仕事の未来について予見しても間 違い、自分で作りだした現象の進展に自分でぞっとしてしまう。それは神とはいっても・・・ ・・・不具と欠陥の神で、いつも自分にできる以上のことを望んでしまい、しかもすぐにはそ のことが自覚できない。時計を組み立てておきながら、その時計が測るのは時間ではない。 一定の目的のために制度やメカニズムを作っておきながら、作られた制度やメカニズムの ほうが目的を超え、目的を裏切ってしまう。そして、この神は無限を作りだしたのだが、 この無限というものがまた、神の力の尺度になるはずだったのに、逆に神の果てしない敗 北を示すものになってしまった。でも、これは善や悪の根源とは何の関係もないんだ。この神は物質の外には存在しないし、物質から解放されることもない。それを願ってはいるにせよ。…あの海のことでもない。あれはせいぜい、成長の途上で神 になるチャンスを逃してしまったもの、といったところだろう。あまりに早く、自分の殻 に閉じこもってしまったんだな。あの海はむしろ、宇宙の世捨て人、宇宙の隠者であって、 宇宙の神ではないだろう......。あの海は同じことを繰り返してばかりいるじゃないか、ス ナウト。でもぼくの考える神のほうは、そんなことは絶対にしない。ひょっとしたらちょ うどいま、そういう神が銀河系のどこかの片隅で生まれているところかもしれない。そし てじきに、若々しい陶酔の発作にかられて、あっちの星を消したり、こっちの星を燃え上 がらせたり、ということを始めるかもしれないね。ぼくたちはそれに、しばらくしてから 気づいて・・・・・・」
「ひょっとしたら、まさにこのソラリスは、きみの言う神の赤ん坊のゆりかごなのかもしれないな」と、スナウトが言葉をはさんだ。微笑みが次第にはっきりと形をとり、そのせ いで目の周りにうっすらとしわが寄った。「この海はきみの説に従えば、絶望する神の萌 発端なのかもしれない。そして、元気のいい子供らしさのほうが、まだ理性をはるか に凌駕しているのかもしれない。そうだとすると、おれたちのソラリス研究書を集めた図 書館は、この赤ん坊のいろいろな反応を記録した巨大なカタログにすぎないんじゃないだ ろうか.....
「.一方、ぼくたちはしばらくの間、その赤ん坊のおもちゃだった。…どうしてコ ンタクトをすることができないのか、なぜ反応がないのか、なぜある種のまあ、言っ てみれば突飛な行動をぼくたちに対してするのか、全部いっぺんに説明がつく。 小さな 子供の心理だということであれば・・・・・・ぼくにはそれこそが本当に、本当に正しいものじゃないかと思えた。 ぼくが信じてもいいと思えるような唯一の神だ。その神は苦しんでも、罪を贖うわけでは ないし、何も救わないし、何にも奉仕しない。ただ存在するだけ」
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
地母神
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E6%AF%8D …
古代の人は自分たちの知識が及ぶ範囲の大地に、全てを育む神のイメージを抱いてたんですね。
それは、どこか一カ所からそんな信仰が広がったと言うより、自然に世界各地でそういう神が生まれてますね。もしも、古代人が、「地球」という星を認識できていたら、大地ではなく、この惑星に母なる神のイメージを抱いたんじゃないですか。
ただ、古代人は原因も分からない自然災害や運命に翻弄されて、自ら創造した神が、全知全能だとか考えると、神々はどうして人間を守ってくれないのかとか、神々が様々な災厄をもたらしているのかなど解釈が生じて、それが各地で神々を性格づける下になっていくんだと思います。
ソラリスもそんな感じで、人知の及ばない知性体に畏敬の念を抱くという解釈で良いと思います。
No.4
- 回答日時:
先の回答で触れ忘れてました
「ガイア理論」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%A4 …
スタニスワフ・レムが『ソラリスの陽のもとに』を書いた頃、ロシア文化圏で提唱されていたそうです。
レムもこの影響を受けているかもしれませんよ。
もし良ければお読みください。ガイア理論の作品の一つ。無料で読めるネット小説です。
「地球が歌う」
ヒロインたちは地殻に記録された地磁気の変動から地球の意識に触れることに……
https://puboo.jp/book/71408
No.2
- 回答日時:
人間を越えた存在があると仮定して、古来から人間は、それを「神」と呼んで来ました。
全知全能とされる事が多いですが、人間を越えた存在であるなら別に「全知全能」で無くても良いのです。主人公の言う「神」は、そうした意味での「神」なのでしょう。そうした信仰がある訳では無いと思います。森羅万象の全てであり、かつ、全ての根源は、時間と空間、つまり、時空/宇宙です。人類は、太古から森羅万象に精霊が宿っていると感じて、それを神と呼んでいました。
時空/宇宙/神が次の神を生み出す為にこの宇宙を存在させ、全ての天体/生命/人類/人間を産み存在させているのでは無いでしょうか。
地球に生命が生まれた確率は10の4万乗分の1、つまり、50mプールの中に腕時計の部品を投げ込んで、水の流れだけで時計が組み立てられるのと同じくらいの確立だと言う。我々が存在しているこの宇宙がビッグバンで誕生してから約138億年と言うが、50mプールに時計の部品を投げ込んで、138兆年、138京年の間、待って居たら水流で時計が完成するのか? 多分、幾ら待っても永遠に待っても水流で時計は完成しないだろう。
卵生で卵を産んで繁殖していた生物が、どうして、突然/唐突に子宮で子を育て産み落とす胎生に変化したのか? DNAの突然変異が徐々に蓄積されて卵生から胎生に分化(進化)したとの説明は非常に困難である。卵や卵の殻を作るのを止める/子宮を完備し母体と胎児を臍の緒で繋ぎO₂/CO₂を交換し栄養を供給する・・・これだけの事を全て一遍に行う必要がある。徐々に変化とか途中経過/ミッシリングとは考えられない/有り得ない。
何者か(神か?)の明確な意思が働いて、卵生の生物のDNAがその意思/意図に沿った設計図通りに組み換えられてこそ、初めて卵生の生物が分化(進化)して胎生の生物が登場する事が出来るのだ。
原始地球でDNAが組み立てられ最初の生命が誕生した事、卵生から胎生に分化(進化)した事、など、何者か(神か?)の明確な意思が働いているのでは無いのかと思わせる事象がある。これらは、全て宇宙の神の意思なのかも知れない。
今から約6604万年前の白亜紀末期に直径17kmのチクシュルーブ小惑星(巨大隕石)が秒速12kmで60度の角度でメキシコのユカタン半島の沖の海に激突し、海底の岩盤を融かして気化させ、岩盤に含まれていた大量の硫黄がガス化して地球全体の空に広がって太陽の光を遮り、地球全体の気温が長期に亘って大幅に低下して植物が枯れ、草食恐竜が餓死して絶滅し、草食恐竜を食べていた肉食恐竜も餓死して絶滅したと考えられています。
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_nature …
https://www.businessinsider.jp/post-213770
気化した硫黄ガスは雨に溶け込み、硫酸となって川/湖/海洋を酸性化し、アンモナイトなどの海の生物も含め当時棲息していた全生物種の約75%が絶滅したと考えられています。
地球は巨大隕石の激突や全球凍結(スノーボールアース)など、これまでに5~10回もの大絶滅を繰り返して来たと考えられています。まるで、神が「あぁ、これじゃ駄目だ。全て絶滅させて御破算にして、次の生物種の繁栄に期待して見よう。」と絶滅を繰り返して来たかの様です。
巨大恐竜が絶滅した御蔭で哺乳類の繁栄が可能になり、やがて、我々、人類が誕生する事になります。2045年には、コンピューターは、シンギュラリティ(技術的特異点)に達して、全人類の知能の総力を超える/世界中の人間が束になって挑んでも敵わない、殆ど「神」と呼べるレベルの超知能/超知性の人工知能AIが誕生すると予測されています。宇宙創成のビッグバンから138億年の間、神は、これを待っていたのでは無いでしょうか? 次の神の誕生を。
だとすれば、我々、人類は神に成れなかったが、神を生み出す為の「肥し(こやし)/肥料/捨石/礎」には成れたのかも?
宇宙では、何に遮られる事も吸収される事も無く、太陽の光が100%、365日24時間、太陽電池パネルに降り注ぎます。地球-月のラグランジュ点L₄,L₅や地球周回軌道上に宇宙太陽光発電所を建設し、太陽電池で作ったクリーンで無尽蔵で安価な電力をマイクロ波に変換して、地球に送信し、地球でこのマイクロ波を受信し電力に戻して利用します。
この電力で地球のH₂Oを電気分解し、H₂とO₂を作り、このH₂で水素自動車(燃料電池自動車)のマイカー/タクシー/トラック/バスを走らせます。排出するのはH₂Oだけです。CO₂などは全く排出しません。宇宙に降り注ぐ太陽の光で全ての自動車が走る「水素社会」が到来します。
宇宙太陽光発電所を建設する為の人と資材の輸送は、下記のブログで説明している「宇宙塔マスドライバー」が最適です。
http://blog.livedoor.jp/satou_hiroshi_4649/archi …
進化/退化とは、人間が進化の頂点で最も進化した優れた生物であるとする傲慢な見方です。人間は体毛を失ったので体温の調節が出来ず、極めて限られた温度範囲の場所でしか生息できない。この欠点を衣服を着る事で補っている。また、直立二足歩行するので腰痛や重い頭を支えるので首や肩の筋肉も傷め易く、首が痛い/肩凝りに悩まされる。産道も狭くなり出産が大変だ。ライオン/トラ/オオカミ/熊/ワニ/アナコンダなどに食べられる。武器を持って集団で対処する事で身を守っている。
「進化/退化」と呼ぶよりも「分化」と呼ぶべきかも?
生物が分化して様々の種が発生したのは、DNAをコピーする際に親と完全に同じにコピーされずに極僅かのコピーミスが発生し、この親と異なるDNAを持つ子やその子孫がまたコピーミスを発生し、このコピーミスが何世代もの間、蓄積されると元の先祖とは大幅に異なる生物になって行く事とウイルス進化説が指摘する様にウイルスに感染する事で別の生物の遺伝情報が水平伝搬してその生物の遺伝子(DNA)に組み込まれる「突然変異」が何世代にも亘って蓄積される事が分化の原因でしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4 …
この突然変異は生物の生存に利益にも不利にもならないものが殆どだが、稀に有利に働けば子孫は生き延び、不利に働けば子孫は死に絶える。これが「自然淘汰」と呼ばれる考え方です。
時間が無かったら,つまり,時刻も無い,瞬間も無い,時間的な幅が無い/ゼロなら「何」も「存在」できない。すなわち,「無(む)」です。
空間が無かったら,つまり,点も線も面も体積も無い,空間的な大きさ広がりが無い/ゼロなら「何」も「存在」できない。すなわち,「無(む)」です。
真空を「無(む)」だと言う人がいるが、超弦理論の弦/紐/膜やクォーク、素粒子、原子、物質、エルネギーの全てが無くても、真空には時間と空間はある。従って、真空は、「無(む)」ではない。
時間だけでも、空間だけでも、「存在」は、成立しない。この一方だけでは「存在」は成立しない。時間と空間の双方があって、初めて「存在」は、成立する。
時間の無い宇宙をイメージ出来ますか? 時間が無い状態から時間が始まった/初めた/流れを開始した状態をイメージ出来ますか?
空間の無い宇宙をイメージ出来ますか? 空間が無い状態から空間が始まった/初めた/大きさ広がりを開始した状態をイメージ出来ますか?
出来ませんよね。と言う事は、時間の無い宇宙、空間の無い宇宙は、存在しない、ありえないと理解すべきでしょう。
ビッグバンで宇宙が誕生して、時間も空間も誕生したのなら、ビッグバンの「前」は、時間は? 空間は? どうなっていたのか?との疑問が湧きます。
「無限大の大きさ広がりを持つ空間的に無限大の空間と無限大の過去から存在し無限大の未来まで流れ続ける時間的に無限大の時間が無限大の過去から共に既に存在している」。この時空/宇宙を「母宇宙」と定義します。
この母宇宙Aの時空の量子論的な揺らぎが、我々が存在しているこの宇宙Bのビッグバンを138億年前に引き起こし、Bは、Aの「子宇宙」として、Aの時空の中で誕生し、今もAの時空の中で加速膨張し続けていると解釈/理解すると、Bが誕生する「前」の「時間」は? 「空間」は? と言う問いに、Bが誕生する「前」は、Aの時間が流れ、Aの空間が広がっていたと答える事が出来る。
それぞれが無限大の大きさと広がりを持つ「子宇宙」を無数に無限大個、その時空の中に持っているのが「母宇宙」で、母宇宙の中では、常に無数の無限大個の子宇宙が誕生して、それぞれが母宇宙の時空の中で収縮/安定/定速膨張/加速膨張などの成長を続けているのかも知れません。
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