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カントールの対角線論法について質問です。野矢茂樹著の「無限論の教室」によると、
x0 = 0.1111...
x1 = 0.1011...
x2 = 0.0111...
x3 = 0.1010...
...
のように 0 から 1 までの小数を2進数で列挙して、その対角線を取った 0.1010... の小数点以下の 0 と 1 を逆転させた x = 0.0101... が、列挙したはずの 0 から 1 までの小数のどれにも当てはまらないことから、それは矛盾である。したがって実数を自然数と 1 : 1 に対応させることはできない、としています。
以上は、もし実数が自然数と同じ濃度ならば、という仮定の下でのことなので、実数を x1, x2, x3, ... と連番で、つまり自然数の濃度で表したらどうなるのかということを考えています。しかしここでその仮定がないとき、何の仮定もないときに、0 から 1 までの実数を列挙せよと言われたら、やはり上に挙げた x1, x2, x3, ... が生まれると思います。するとやはり対角線論法により矛盾しますが、ここでは仮定がないので仮定を背理法の前提として棄却する訳にはいかず、その矛盾は何の前提もないパラドックスになってしまうように思われます。
私はどこかで間違っているのでしょうか? ネット上ではこれについての言及は見つけられませんでした。どなたかご存知の方、教えていただければ幸いです。
A 回答 (63件中41~50件)
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No.23
- 回答日時:
今回のお礼コメントに書かれた「対角線論法はそれはそれとして認めています」の意味が全く不明です。
どう読み返しても「対角線論法の結果を認めている」とは全く思えないので。むしろ「対角線論法は間違ってると思う」と主張する方が筋が通っていて論理に首尾一貫性があります。何度も書きますが、質問者様が信仰しておられる(あえて「信仰」と言う書き方にします)「0と1の間の実数を全部列挙できる」と言う可能性を否定しているのが対角線論法です。すなわち対角線論法が正しいか、それとも質問者様の「信仰」が正しいか、二つに1つであって「両雄が並び立つ」と言う事はあり得ません。
私は対角線論法を認めないと言ったつもりはありません。質問文をよく読んでみてください。今からでも私が対角線論法を認めている、と認識し直した上で回答いただけたら幸いです。
>「0と1の間の実数を全部列挙できる」と言う可能性を否定しているのが対角線論法です。
どのようにしてでしょうか? 実数の列挙はできてしまうのではないでしょうか?
No.22
- 回答日時:
対角線論法は、実数は列挙できないことを示しています。
列挙できたと仮定しても対角線論法により列挙の穴が見つかり列挙できていないことが分かるからです。列挙でなく単に並べたというのは全く無意味です。それは列挙になっていることを示せず何も言っていないからです。列挙可能とも不可能とも言っていません。単にそれだけのことです。
No.21
- 回答日時:
> ここからは実数のみで対応する自然数はないよ、と言う地点は、来ると思いますか?
> それとも来ないと思いますか?
それは、「地点が来る」という言葉の定義しだいなので、
その質問のしかただと答えようがないですね。
実数に単射な自然数の添字を付けてゆくとき、
自然数の添字が付けられた範囲内に添え字が付かない実数はあるか?
という話なら、無いことが自明。
添字が付けられた実数には、添字が付いているからです。
実数の一部に自然数の添字を付けられるだけは付けた状態で、
実数全体を眺めると添字が付いてない実数はあるか?
という話なら、有ることは証明されています。
その証明が、件の対角線論法です。
「来る」とかの言葉遊びでなく、その言葉が何を表しているか
を考えてみたほうがよいと思います。
「来る」について。集合 A の要素と集合 B の要素を 1 : 1 に対応させていったとき、片方の集合にもう要素がなくなる状態になること指して、その状態が「来る」「来ない」と表現しました。日本語として曖昧さがある表現とは思われませんが…。その状態が「ある」「ない」とすれば良いのでしょうか。
対角線論法については、「無限論の教室」という一般向けの本を読んでのことですが、私は理解していると思ってます。特に疑問はない出てきませんので。
No.20
- 回答日時:
「対角線論法によりパラドックスになってしまう」と言うのがトンチンカンな言い方です。
対角線論法はあくまでも「すべての実数を数え上げる事は不可能」と言う事を主張しているだけであって、感覚的に納得できるかどうかはともかくパラドックスと呼べるものではありません。矛盾する点はどこにもないわけですし。そもそも質問者様が可能と信じている「0から1の間のすべての実数を列挙する」と言うのが不可能である旨証明しているのが対角線論法ですから、結局は「対角線論法についてよく知るべき(知れば納得できる)」と言う話になるかと。
誤解されているのかもしれませんが、私は対角線論法はそれはそれとして認めています。その結果と、私の言う、0 と 1 の間のすべての小数点以下の桁が 0 と 1 である組み合わせ、つまり 0 と 1 の間のすべての実数をすべて列挙することはできることとが矛盾して、棄却する仮定もないのでパラドックスになって困っているというのが実情です。ですので、皆さんには私の 0 から 1 までの実数が列挙できるということへの反論を期待したいのです。ここがこの質問の核です。
No.19
- 回答日時:
先ほどはあえて書きませんでしたがやっぱり一言。
「x1、x2、x3、……によるすべての実数の列挙(可算無限)からの対角線論法により」と言う部分が既におかしいです。対角線論法が主張しているのは何度も書くように「すべての実数を列挙する事は不可能」と言うものですから、「すべての実数の列挙」と言っている時点で不可能な事を言っています。
No.18
- 回答日時:
>自然数の数も無限で、いくらでも取り出せるのだから、
>ここからは実数のみで対応する自然数はないよ、という地点は永遠に来ない
>と思うのです。
「と思うのです」ねえ... やはり、論理ではなく気持ちの問題でしたか。
まあ、気持ちは解らないでもないのですが...
「という地点は永遠に来ない」という考え方は、
有名な、アキレスが亀に追いつけないって主張と同じで
自分が見てる無限だけが世の中の全てだと思ってしまっているわけです。
ひとくちに「無限」といっても、その種類は多様であって、
実数の個数なんていう膨大な無限と比較すると
自然数で添字がつけられるようなチッポケな無限はまだぜんぜん小さい。
「永遠に来ない」の「永遠」より遥か先にもっと巨大な無限がある
というのが、対角線論法で示された実数の非可算性なんですがね。
自然数で添字づけられる無限をまだまだ小さいと感じられる感性を身につければ、
それでもまだデッカイと感じられる無限が別にある、実数の個数もそのひとつだ
ということが感覚的にも信じられるようになるでしょう。
そのためには、まず対角線論法のような素朴な証明を
感覚や気持ちではなく、一行一行論理ベースで理解することから始めないと。
この話題に限らず数学では、感覚的に納得してから理解するというのは
よっぽどカッ飛んだ数学的情緒を持っていないと困難で、あたりまえの人間は
論理で理解した後で感覚がそれに追いついていくものだろうと思います。
生意気なことを言ってすみませんが、ありものがたりさんは
ここからは実数のみで対応する自然数はないよ、と言う地点は、来ると思いますか? それとも来ないと思いますか?
No.17
- 回答日時:
対角線論法云々はいったん横に置いて、まずは「すべての実数をx1、x2、x3と言った具合に列挙する事はできない(列挙したつもりでもできていない)」と言う主張の存在をまずは認めてみてはどうかと。
そしてその主張は「x1、x2、x3と言う具合に無限に列挙して行ってもまだ残っている実数がある」と言うだけです。直感的にはあり得ないように見えるでしょうが、少なくとも論理的な意味でのパラドックスとはならない事だけは理解できるのではないかと思います。No.16
- 回答日時:
今回のお礼コメントを読ませてもらいましたが、結局「0と1の間の実数を全部列挙する事は不可能」と言う単純な話かと。
そもそも対角線論法とは「それができませんよ」と言う事を主張しているわけですし。質問者様は恐らく「全部列挙している」と思われているのでしょうが、ミスター対角線論法が「いやできてませんよ」と言っているわけです。おっしゃる通り、私は 0 と 1 の間のすべての小数点以下の桁が 0 と 1 である組み合わせ、つまり 0 と 1 の間のすべての実数をすべて列挙することはできると、今のところは思っています。これに対する反論を期待しているのです。でないと対角線論法によりパラドックスになってしまいますので。なのでこの点について今後もこだわっていくつもりです。
No.15
- 回答日時:
他の方へのお礼コメントを読んでいてまた意味不明な個所があったので少し。
「自然数の数も無限で、いくらでも取り出せるのだから、ここからは実数のみで対応する自然数はないよ、と言う地点は永遠に来ないと思うのです」
これは有限集合からの類推で極めて自然な考え方だと思います。恐らく集合論を勉強する前なら誰でもそう考える事でしょう。「どちらも無限個なら個数は同じはず」と言うものですから。
ところがその舌の根も乾かぬうちに「だから自然数と実数が1:1に対応すると思ってるわけではないですが」なんて言われるのでこちらの頭の中がハテナマークだらけになるわけです。先の引用文は「自然数と実数は一対一対応する」と言う主張そのものなので。
もしかしてと言うだけですが、ひょっとしたら「一対一対応」の意味や、あるいは「濃度」の意味も本当は御存知ない(orよく理解できていない)とかでは?
それはさておき、対角線論法によって主張されているのは「自然数も実数も同じく無限個あるが、自然数よりも実数の方が数が多い」と言う事です。もちろん普通は「んなアホな!」と思うような話ですが、自然数と一対一対応できない以上(&自然数の方が余らない以上)実数の方が数が多いと言わざるを得ないと思います。
おかしなことを言ってしまったようで申し訳ありません。「だから自然数と実数が1:1に対応すると思ってるわけではないですが」といったのは、自説と矛盾する、対角線論法による自然数と実数が 1 : 1 に対応しないという結果もまた尊重しているということを言いたかったつもりでした。無限がからむとこのうような矛盾が起こって訳が分からなくなる、と。言葉が足りず申し訳ありません。
No.14
- 回答日時:
私の回答へのお礼コメントもなかなかのものでしたが、他の方へのお礼コメントが致命的に問題と思われたので指摘させていただきます。
「全実数が可算だという仮定をしてもしなくても(中略)0と1の間のすべての実数を列挙する事は可能だと思われるのですが」
「0と1の間のすべての実数を列挙する事は可能」と言う事は「その実数は可算」と言う事ですよね。恐らくと言うだけですが、0と1の間のすべての実数の濃度とすべての実数の濃度は同じはずだと思うので、それが可算だと言う事はすなわち「すべての実数は可算」と主張しているのと同じ事のはずです。
PS:濃度の話を持ち出されると言う事は、例えば「自然数全体と偶数全体は同じ濃度(≒同じ個数)」と言う話は聞いた事があるはずですよね。と言う事は同様に「実数全体の中の一部分と実数全体は同じ濃度」と言う事も普通に予想できるはずです。
(証明はまだ見た事がありませんが恐らく正しいはずです)
>「0と1の間のすべての実数を列挙する事は可能」と言う事は「その実数は可算」と言う事ですよね。恐らくと言うだけですが、0と1の間のすべての実数の濃度とすべての実数の濃度は同じはずだと思うので、それが可算だと言う事はすなわち「すべての実数は可算」と主張しているのと同じ事のはずです。
そうなんですよ。そういう結論が出てしまうので、困っているのです。そしてx1, x2, x3, ... によるすべての実数の列挙(可算無限)からの対角線論法により、すべての実数を可算無限とするとそれは矛盾だ、すべての実数は可算無限ではないという結論も出て、パラドックスに陥ってしまうというのが、私の疑問なのです。
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お礼ではなくこちらに書くべきでしたかね? まだ慣れないもので…。
回答ありがとうございます。
私が知りたいのは、「実数が自然数と同じ濃度ならば」という仮定の下で対角線論法を使って、矛盾するよね、だから実数が自然数と同じ濃度ではない、とするところを、仮定なく実数を列挙したらどうなるのか、その場合も対角線論法を使って矛盾になってしまうのではないか、とうことなのですが。それは不可能だということでしょうか?
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× mtrajcp さんは、決して無限にはたどりつかないと思っているのか、無限への過程における有限のみがある思っているのか、どっちなのでしょう?
○ mtrajcp さんは、無限への過程によって無限にたどりつくと思っているのか、決して無限にはたどりつかず、無限への過程における有限のみがある思っているのか、どっちなのでしょう?
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>次に No.35 の回答中の (0.2111… )₃ が列挙した列の中に現れないときについてですが、…
の段落は、間違いです。No.35 へのお礼コメントで自分で超限順序数の必要性を導いたのでした。
それを受けて、No.35 での 3進数による実数の列挙では、循環節 1... の後に循環節 2... が来るとき、 (0.111...1110222...)₃ のようにすれば、それは (0.111...1111)₃となって循環節 1... を列挙の中に出現させることができると思いました。
そろそろ質問を閉じさせていただきたいと思います。
返信が追いつかなかった回答者の方を含め、付き合っていただきありがとうございます。最初は相手にされないんじゃないかと心配していたのですが、こんなに反響があるとは。ほとんど反対意見でしたけどね。色々やり取りしましたが、パラドックスになるのではという疑念はついに否定されず、疑念を深める結果になりましたが、私としてはそれもまた良しです。
ではさようなら。