
p-ニトロ安息香酸、m-ニトロ安息香酸、o-ニトロ安息香酸の酸性度と共鳴構造について質問です。
3つの化合物の酸性度を比較する際、まずそれらの共役塩基の共鳴構造を書いてみました。p-ニトロ安息香酸とo-ニトロ安息香酸の共鳴構造は書くことができるのに対し、m-ニトロ安息香酸の共鳴構造は不可能だと思ったのですが、これは合っていますか。
また、o-ニトロ安息香酸は、カルボキシ基とニトロ基の立体障害により酸性度が下がります。したがって、3つの化合物の酸性度は大きい順に、「p-ニトロ安息香酸>o-ニトロ安息香酸>m-ニトロ安息香酸」という考えで合っていますか。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
p-ニトロ安息香酸とo-ニトロ安息香酸の共役塩基は、以下の共鳴構造が考えられます。
p-ニトロ安息香酸
-O-
||
C=O
||
O-
共鳴構造1
-O-
||
C=O
||
\
-O-
共鳴構造2
-O-
||
C=O
||
O-
m-ニトロ安息香酸の共役塩基は、以下の共鳴構造が考えられます。
m-ニトロ安息香酸
-O-
||
C=O
||
O-
共鳴構造1
-O-
||
C=O
||
\
O-
共鳴構造2
-O-
||
C=O
||
O-
m-ニトロ安息香酸の共役塩基の共鳴構造1と共鳴構造2は、ニトロ基が共役系に含まれないため、共役塩基の安定化には寄与しません。したがって、m-ニトロ安息香酸の共役塩基は、o-ニトロ安息香酸やp-ニトロ安息香酸の共役塩基に比べて不安定になります。
また、o-ニトロ安息香酸の酸性度は、カルボキシ基とニトロ基の立体障害により下がります。これは、カルボキシ基とニトロ基が近接して配置されることで、プロトンの脱離が阻害されるためです。
以上のことから、3つの化合物の酸性度は、大きい順に「p-ニトロ安息香酸>o-ニトロ安息香酸>m-ニトロ安息香酸」となります。
なお、実験値では、以下のようになります。
★酸性度 (pKa)
◯化合物 ◯pKa
p-ニトロ安息香酸 2.94
o-ニトロ安息香酸 3.31
m-ニトロ安息香酸 3.52
実験値と上記の考え方から、p-ニトロ安息香酸の酸性度が最も高いことがわかります。
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